陽菜ちゃんに本音を教えてもらってから、俺は優美さん、陽菜ちゃん、涼音さんの三人との関係を考えるたび、焦りを感じるようになっていた。
関係を持つようになった頃と比べて、三人とも、他の女の子より自分を大切にしてほしいという感情が芽生えているようだった。
全員と関係を続けていく限り、それを叶えることは出来ないが、三人を納得させる必要があった。
今のところ、優美さんは俺と涼音さんとの関係が続いていないと思っているし、陽菜ちゃんより優位に立っている自信がありそうだから、きっと不満はないのだろう。
それでは陽菜ちゃんはどうかと言うと、涼音さんと俺との関係はそもそも知らないからいいとして、優美さんが妹である自分を軽視して、脇役にされていると感じている。
そういえば、以前陽菜ちゃんが相談を持ち掛けてこようとしていたが、きっとそのことを俺に伝えたかったのだろう。本人には聞かなかったけど、きっとそういうことなのだろうと思い込んだ。
陽菜ちゃんを宥めるために、俺は、以前陽菜ちゃんと結んだ約束を果たすことにした。
「ねえ、今度、二人で学校のプールに行こう?」
「え? いいよ」
「水泳部が使ってないときは、誰もいないんだって。全然泳げないから、練習したいの」
「いいよ。泳ぎ方、ちゃんと教えてあげるよ」
忘れかけていたけど、そんなことを話したことがあった。
その日はまさに、プールに誰もいない日だった。学校から家に帰る前に、こっそりと忍び込む。
更衣室で汗をかいた制服を脱ぎ、水着に着替えプールに入る。強い日差しの中で、冷たい水が心地いい。
「普通の水着でもよかったのに……」
陽菜ちゃんは、俺が指定したスクール水着を、ちゃんと着てくれていた。
スリムな体つきの陽菜ちゃんに、スクール水着はよく似合っていた。
ぴったりと薄い布地がフィットしている。少し膨らんだ胸や、ぺったんこなお腹や、こぶりなお尻。まだまだ成長中の幼い体が、可愛くて仕方ない。
といっても、二人きりでプールなんて、やることは決まっていた。泳ぎの練習はそこそこにして、俺は陽菜ちゃんの体を後ろから抱いた。
「お兄ちゃん……固いの、当たってるよ……」
陽菜ちゃんは、そう言いながらも、抱いた俺の手に自分の手を重ねた。
以前、四人でプールに行ったときと違って、焦ったような表情を見せることはない。俺に身を任せてくれていた。
水着の上から、陽菜ちゃんの胸のふくらみを確かめる。以前のように、邪魔が入ることはない。二人だけの世界。
小さくても、柔らかいふくらみは確かにある。優しく揉んでいくと、陽菜ちゃんが甘い吐息をし始める。
「はぁ……お兄ちゃん……んん」
乳首が固くなり始めて、頬が少しずつ紅潮してくる。俺を振り返る目がとろんとして、甘えるような目つきになる。
「わたし、お兄ちゃんにいっぱい揉んでもらって、もっと大きくなるね」
「優美さんくらいになりたいなら、これから毎日揉んであげないといけないね」
「うん……もっとエッチな体になって、お兄ちゃんに気持ちよくなってもらうの」
胸に触れていた手をお腹へと移動させ、ふとももの間へと滑り込ませていく。割れ目を水着の上からなでると、陽菜ちゃんは腰をくねらせた。お尻と肉棒が擦れて、気持ちがいい。
水面の下で、水着の中に指を入れていく。温かいおまんこの中に二本の指をいれて、くちゅくちゅとかき回す。
「あん……プールの水、入ってきちゃうよ……」
柔らかい媚肉を指で弄ぶ。指の根元まで咥え込ませて、中指を曲げる。感じやすいところを刺激されて、陽菜ちゃんは、喉を突き出しながら、甲高い喘ぎ声をあげた。
「んっ! ダメ、そこ、そんなに強く押されたら……!」
快感に悶える陽菜ちゃんの首筋に、舌を這わせる。ほんのり甘いような味。発情した女の子の匂いが漂い始める。
「そろそろ挿れるね……陽菜ちゃん」
陽菜ちゃんに、プールサイドに手を突かせて、お尻を突き出してもらう。
胸から上だけが、水面から上に出ている。桃色に染まった身体をぐったりと両腕で支えて、陽菜ちゃんが恥じらいと物欲しさが混じったような目で、俺を見る。
「お兄ちゃん……いっぱい気持ちよくなってね」
プールの中で、水着をずらして、ぷっくりとした陽菜ちゃんのおまんこの割れ目に、肉棒をあてがう。
冷たい水の中、温かい蜜壺に、肉棒を突き立てた。
「んあっ……! 入ってくる……!」
陽菜ちゃんが、濡れた髪を振り乱してよがる。
肉棒の根元までキツくてヌルヌルしたおまんこに包まれると、それだけでたまらなく気持ちがいい。ヒダヒダがひとりでにうごめいて、射精を促してくる。
陽菜ちゃんの細い腰を両腕でがっしりとつかんで、ピストンを開始する。
腰を振る勢いで、バシャバシャと水が波を立てる。陽菜ちゃんの甘ったるい喘ぎ声が、快晴の空の下で響く。
「あんっ、あぁぁっ……! 気持ちいいよぉ……お兄ちゃん、もっと突いてぇ……っ!」
素直に淫らな欲求を口にできるようになった陽菜ちゃんが愛おしくなって、もっとエッチの虜にしてやろうと、気合を入れて肉棒を出し入れする。
剝き出しの亀頭が直接、ヌメヌメの粘膜で擦られて、子宮の入り口にコツコツと当たるのがわかる。神経が擦れて、目をつぶるとまぶたの裏で火花が散るような、たまらない快感だった。何も考えなくても、勝手に腰が快感を求めて動いていた。
「お兄ちゃん、大好き……! はぁ、はぁ、もっといっぱい、エッチしようねっ……!」
「陽菜ちゃん……! もう、出そう……!」
「出ちゃうの……? 大丈夫だよ、そのまま気持ちよく、いっぱい出して……!」
振り向いていた陽菜ちゃんと舌を絡めて、甘い唾液を味わう。
限界が近づいていた。精液がこみあげてきているのがわかる。こらえて、こらえて、腰を振りまくる。
頭がおかしくなりそうな快楽の中、ついに我慢の限界がきて、一番奥に肉棒を突きこむと、精液があふれ出した。玉袋が引き締まって、どくどくと肉棒が脈打ち始める。
どぴゅっ! びゅるびゅるっ! びゅくっ!
「あん、温かいのが出てる……! わたしももうダメ、イっちゃうぅ……!」
陽菜ちゃんの体が、びくびくと艶めかしく震えて、力がぐったりと抜ける。ばしゃり、と水面が撥ねて、陽菜ちゃんの体を受け止める。
しばらく余韻に浸った後、肉棒を引き抜くと、白い塊状のものが、陽菜ちゃんのおまんこからとろとろと流れ出すのが、水面の上から見えた。
陽菜ちゃんがすっかり緩んだ表情で、幸せそうに微笑んだ。
「お兄ちゃん、二人だけのエッチ……気持ちよかった。こうしてる間だけは、お兄ちゃんのこと、独り占めしてる気分になるの」
「俺も気持ちよかったよ」
「後で、たくさん泳ぎ方を教えてくれたお礼、するね。更衣室で、いっぱい……」
結局、そのあと陽菜ちゃんは言った通り、たっぷり俺にフェラをしてくれたのだった。
楽しそうなスクール水着姿の陽菜ちゃんのご奉仕は、いつもより丁寧で、ねちっこくて、気持ちがよかった。たっぷりと口内射精をすると、精液をこくこくと飲んでくれた。
陽菜ちゃんは喜ばせてあげた分、しっかりその気持ちを返してくれた。
きっと女の子は幸せにしてあげた分、俺のことも幸せにしてくれるんだろうと思った。優美さんも涼音さんも、俺との関係に納得してもらえたら、もっと俺に尽くしてくれるようになって、幸せになれるに違いなかった
「こういう風に、これからも二人だけでエッチしようね」
そういうと、陽菜ちゃんは嬉しそうにくっついてきた。
陽菜ちゃんは、俺と二人だけの時間があれば、それで今のところは納得してくれるようだった。
だが、優美さんと涼音さんはもう、それでは済まないところに来ている気がした。涼音さんの部屋には、しょっちゅう遊びに行ってエッチをしているけど、やっぱりどこか不満そうな顔を見せる時がある。
優美さんに至っては、涼音さんと俺がそういうことをしていること自体が許せないはずだ。どうすればいいのか考えると、頭が痛くなった。
でも、今はとりあえず陽菜ちゃんを満足させてあげられた。
その日は陽菜ちゃんと手をつないで、カップルのようにショッピングモールでデートした。二人で買い物をしたり、ご飯を食べたり、楽しい時間だった。
歩いているとき、一人の女性にばったり出くわした。最初は全く気付かなかったが、隠しきれない存在感があり、ふいに見覚えがある気がして、よく見ると、あの人だった。
「あれ、直人君じゃない」
侑子さん。目が合うと、いつもちょっと眠たそうな目が、ぱっちりと開いた。
今日はどこかお嬢様然としたワンピースを着て、上品なブリムの広い帽子を被っていた。グラビアの水着も似合うのに、こういう衣装も似合う不思議な魅力を持つ人だ。ブランド品の紙袋を提げている。
侑子さんは咄嗟に俺に声をかけてしまったものの、どう言葉をかけようか逡巡していた。
どうしてか、すぐに気づいた。侑子さんは隣にいる陽菜ちゃんと俺の顔を、交互に見ていた。
俺は以前、涼音さんとイチャイチャしているところを見られていた。それなのに今は陽菜ちゃんとばっちり手をつないでいた。
侑子さんは、ふいにおかしそうに笑みを浮かべながら、こう声をかけてきた。
「その女の子……彼女さん?」
陽菜ちゃんとはお互い、面識が無いようだった。確かに陽菜ちゃんは、優美さんと顔かたちの雰囲気は似ているが、陽菜ちゃんのほうが体形がスリムだから、ぱっと見て妹だとは気づかないかもしれない。
以前涼音さんといた時も似たようなことを聞かれた。きっと侑子さんは俺が二人ともに手を出していることを分かって、あえて俺の反応を見て楽しんでいるのだ。
「侑子さん、お久しぶりです。……そうです。彼女です」
そう言うと陽菜ちゃんはちょっと嬉しそうに俺を見た。一方、俺は侑子さんが余計なことを言わないか、気が気でならない。まだ、陽菜ちゃんは俺が涼音さんと関係があることを知らないのだ。一世代前のグラドルだから、知らなくても仕方ない。
「ふーん……そうなんだ。へえ……今度は年下なのね」
「ねえ、この人、知り合い……? 綺麗な人だね」
含み笑いをする侑子さんと、状況がよくわかっていない陽菜ちゃん。
侑子さんはにっこり笑いながら冗談を言った。
「直人君って意外とモテるのね。今度、わたしとも一度デートしてみる?」
「俺なんかがしてもらえるんだったら、ぜひ!」
「あら、そんなこと言うなら、ほんとに時間作っちゃうわよ? なんてね。二人ともお幸せに」
そのときは、侑子さんとは少し言葉を交わしただけで、すぐに別れた。
短い時間だったが、思えば、これがきっかけだった。
俺は、少しずつ侑子さんに俺と三人の女の子の関係性を暴かれていくのだった。そして、その先侑子さんにどんなことをされるかなど、知る由もなかったのだ。
……
「会いに来てよ、弟君」
涼音さんが俺を呼び出す頻度は、少しずつ上がってきていた。
それも結構めちゃくちゃなタイミングでそういうメッセージを送ってくる。夜中に突然、電話がかかってくることもあった。
「わたし、才能ないのかも……また監督に怒られちゃった」
これまで俺に見せてこなかったネガティブな面を、涼音さんは少しずつ俺に見せるようになってきていた。元気そうに振舞っているけど、俺が思っているより精神的なもろさも持っているようだった。
どうやら、仕事がうまくいっていないみたいだった。そもそも仕事が少なくて、給料はそれほどもらえていないらしい。そして何より、いまいち人気が出ないらしいのだ。
グラドルの業界には可愛い女の子がたくさんいて、何か特別な機会がないと、その中で抜き出て有名になることは難しいのだ。侑子さんも優美さんも、そういう機会に恵まれたから、今の立ち位置にいた。
涼音さんは、そんな業界の中でも一際光る個性とか、可愛さとか、美貌があると思っていたが、なかなか有名になる機会を得れていなかった。
新人グラドルとして、少しずつ人気を獲得していたが、まだトップレベルとは言い難かった。そのことで、涼音さんは不安で仕方ないみたいだった。
「ねえ、わたし、もっと人気出るよね……? このまま無名で終わらないよね?」
「大丈夫だよ」
「本当に?」
「本当だって」
「じゃあ、優美さんより可愛いって言って。トップグラドルの優美さんより可愛いって」
「優美さんよりかわいいよ」
「弟君大好き」
夜になると、そんなメッセージがすごいスピードで送られてくることがあった。上京してきて一人暮らし、寂しいのはわかるが度を越している。
(なんか最近、メンヘラっぽいな……)
思えば前からちょっと、かまってちゃんっぽいところはあった。そこも含めて涼音さんは可愛い。
そう思うことがあっても、会いに行くと別にそういう雰囲気はなくて、初めて会った頃と変わらないから、一緒にいるとやっぱり楽しい。エッチの時は欲望のままに俺と交わってくれるし、文句はなかった。メンヘラっぽいのはごくまれだった。
しかし、精神的な不安があるのは確実だった。
俺はその心の隙間を埋め切れていなかったようだった。
それが、この出来事を起こしてしまった。
様々な歯車が噛み合い動いていった結果に、ついに俺は直面することになった。
別にそれは、嫌なことではなかったし、悲しいことでもなかった。しかし、局面を変える決定的な一つの動きとなった。そして、俺と三人の女の子の関係性を解決する鍵となった。
これまでを思い返せば可能性のかけらはあちこちに落ちていた。ついに、それらがつながって、俺の目前に姿を現したのだ。
(つづく)
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