18, 2015
<ふたなり寮>ACT12
ユリカはアヤヒと別れた後、慌てて教室に向かう。セックスしている間に時間は飛ぶように過ぎて、一時限目は終わってしまっていた。
教室に戻る前に、ばったりとある人に出くわした。
「あら、アヤヒさん。おはよう」
ツバキ先生だった。これから体育の授業に向かうのか、簡素なジャージ姿だ。
着飾っていないにも関わらず、その姿に、ユリカは匂い立つような色気を感じてしまうのだった。服の内側にあるはずの大人びて熟した肢体を想像してしまう。
(わたし、女の人に会うたび、もうこういうことしか考えられないんだろうなぁ……)
すでに、ユリカの中で気持ちの整理は突き始めていて、以前のように自分を責めて苦しむことはなかった。
(わたしはもう、ふたなりなんだもの……こういう風になるのが、当然)
「おはようございます、ツバキ先生」
ユリカは欲求を秘めながら、にこりと笑顔で挨拶するのだった。
「今朝はどうして遅刻したのかしら?」
「少し体調が悪くて……」
「本当に?」
「ふふ、本当ですよ~」
「キョーコさんとシオリさんも、一限に少し遅れてきたわ。二人は素直に寝坊した、って言ってくれたけど、あなたもなんじゃない?」
「あ~、ばれちゃいました……」
少し舌を出して、おどけてみせるユリカ。それを見て、ツバキ先生は軽くため息をつきながらも、しょうがないなあ、と言った感じの笑みを浮かべている。
「後で職員室に着て、ちゃんと遅刻届を書くこと。いいわね?」
「はーい。それでは、また」
軽く会釈して、ユリカは教室に戻る。
ガラリと扉を開けると、クラスメートの女の子たちは、各々数人でかたまって、楽しそうに話し込んでいる。甘ったるいような笑い声がそこら中から聞こえて、ユリカは思わずこう思ってしまう。
(わたし……なんてすばらしい場所にいるんだろう)
ここには、ユリカの敵は一人もいなかった。みんな女の子同士、友達として仲良くしていこうとしか思っていない。自分のものにして、犯してやろうと意気込んでいるのは、この教室でユリカだけだ。
(ここにいる可愛い子たち、みーんな、わたしのものにしたいよぉ……!)
アヤヒと交わった後でも、ちっとも元気を失わずに、自分の睾丸がひたすら蠢き続けているのをユリカは感じていた。とめどなく溜まっていくこれを、どんどん出していかないと、頭がどうにかなりそうだ。
「ユーリカ! おっはよ! なにぼーっとしてんの?」
突然後ろからキョーコが飛びついてきて、ユリカは現実に引き戻された。胸の感触――以前はそんなこと気にもしなかったのに、そこに意識がいってしまう。
しかもこのカラダは、昨晩ユリカが好きなように犯したカラダだった。もう一度犯してやりたい……今のユリカには、それしか頭にない。
「ごめんごめん」
「来るの、だいぶ遅かったね。わたしたち、さっとシャワー浴びて急いで1限行ったのに」
「ちょっと用事が長引いちゃって~」
「用事ってなんだよー、ユリカー」
「用事は用事だもん」
「ふーん……まあ、ユリカがそう言うなら、無理に聞こうとは思わないけど」
キョーコとシオリは、お互い首をかしげあう。
「最近ユリカ、変だよね。ちょっとどころじゃなく」
「でも、秘密にしてる理由があるんだよ。きっと。そうだよね」
「……う~ん、今はまだ、いえないかな」
「そっか。それなら、言えるようになったら言ってね。わたしたち、中学からの親友だもの。そうでしょ?」
二人とも、優しく温かい目でユリカを見てくれていた。
「う、うん……その時に、なったら、ね」
ユリカは心に、ちくりと細いとげが刺さったような気がしていた。なんだか大事なものを失った気がして、痛みが襲ってきたのだ。しかし、それと引き換えに得た昨晩の快楽は、もう忘れられないものだった。
2限の授業が始まっても、心に刺さった棘が抜けなくて、ユリカは気分を変えるために、他のことに意識を向けようとしていた。隣の席に座っているサヤカさんに、癒しを求めた。
「次の問題を、サヤカさん、お願いします」
「はい」
数学の教師に当てられて、すっと立ち上がる身のこなしに、ユリカは惚れ惚れとなった。たなびく金色に輝く紙、まっすぐに黒板を見つめる青い瞳……均整の取れた体つきといい完璧で、まるで精巧に作られた西洋人形のようだ。
チョークで迷わずに答えの数式を書き込んでいく所作に、賢さを感じる。しっかりとした彼女を、自分のものにして、自分のモノで喘がせたい……そんな妄想をすると、ユリカの股間はすぐに固くなってしまうのだった。
「ねえ、ユリカさん……だよね?」
突然、授業中にも関わらずサヤカとは逆側の隣の席に座る女の子が話しかけてきた。
(あれ、名前なんだったかな……たしか、ミフミさん?)
ショートカットのさっぱりした髪で、運動部に所属していそうな活発な笑顔を浮かべている。色気とかそういうイメージはないが、単純に顔かたちは整っていて、可愛い元気な子だと思った。
「ちょっと耳貸して」
「え、うん……」
よくわからないまま身を寄せると、ミフミさんは両手を口に添えて、耳のすぐ近くでこう囁いた。
「勃起してるでしょ」
「えっ……!」
ユリカは慌てて飛びのくが、ミフミさんはおかしそうに笑うだけだ。
自分の下半身を確認すると、確かに誰から見てもわかるくらい勃起して、スカートを押し上げていた。
「授業中は我慢しないと、みんなにばれちゃうよ?」
「ご、ごめんなさい……」
「サヤカさんを見て興奮してたの? やっぱり、あの子綺麗だもんね……うんうん」
(この人、もしかして……)
こんなにあっさり、自分の勃起を指摘してくるあたり、この子が所属している部活はわかったようなものだった。
「ミフミさん、あなたも……」
「そう、わたしもバレー部に入ろうと思ってるの。よろしくねっ!」
「う、うん!」
意味ありげなアイコンタクトを送ってくるフミエに、ユリカも頷いた。
「アヤヒから、話は聞いたよ? ユリカさんが、わたしたちの代に受け継がれた「ふたなり」なんだってね。あ、わたし、アヤヒと同じ中学校で、幼馴染なんだ」
(そういうことかぁ……でも、なんだか引っかかる)
ミフミさんは、いかにもまともな女の子にみえる。こんな子があのバレー部に所属しているだなんて、とユリカは色々想像してしまう。マスミさんの前で雌犬と化して、淫らに喘ぐミフミさんの姿を。
「まだわたしは、バレー部の伝統、よくわかってないんだけど……もし溜まっちゃったときは、わたしのこと、呼んでくれてもいいからね。大変なんでしょ?」
「え……うん」
「わたし、頑張るから。って言っても、あんまり気安く使われるのは嫌だなー。わたしのほうが、絶対ユリカさんよりバレー上手いもの」
「上手なの? わたしはちゃんと習ったことすらないから、きっとそうだね」
「実はわたし、中学校のとき県大会にまで出場したことあるんだ。でもちょっと怪我しちゃって、激しい練習とかできなくなっちゃったんだ。だから大人しく勉強してこの学園に来たってわけ」
「そうなんだ……大変だね。わたしなんか帰宅部の軟弱者だもん、尊敬しちゃうな」
「でも、我慢できなくなったら、わたしを苗床にしてもいいから」
そう言って、ミフミさんは快活な笑みを浮かべるのだった。その印象と、言葉の内容のイメージのギャップがなんとも言えない。
(色んな人がバレー部にはいるんだろうなぁ……)
そんな女の子たちをもれなく自分のものに出来るんだと思うと、ユリカはワクワクしてくるのだった。
「では次の問題、ユリカさん、お願いします」
「は、はい!」
ユリカは急に教師にそう呼ばれて、慌てて立ち上がった。きっと今学期の成績はめちゃくちゃなものになるんだろうな、と予感するのだった。
◇◆◇◆◇
四限が終わり、待ちに待った昼休みが訪れる。ユリカは股間が我慢しきれなくなって、ひっきりなしに我慢汁をこぼしているのを感じ取っていた。
それを露知らず、キョーコとシオリは話しかけてくる。
「ユリカ、食堂にお昼食べに行こうよ」
「ごめん……今日は、ちょっとお腹の調子が悪くて。さきに行ってていいよ」
「大丈夫? 先に行って、待ってるね」
適当にあしらって、ユリカはふらりと教室を出る。向かう先は屋上だった。
「屋上で待ってるね♡」
そう、さっき交換したアプリの中のアヤヒさんから、連絡が届いたのだった。
(はやく……したい……! アヤヒさん、はやく、会いたいよぉ……!)
今にも理性が崩壊して、廊下を歩いている女の子たちに見境なく襲い掛かりそうだった。
屋上は人が来なくて安全なのか、そもそも鍵がかかっていないのか、なんてちっとも考えていない。すでに半分、論理的な思考ができなくなりつつあった。
(やっぱり、2限終わりくらいに一回出さないと、持たないかも……)
明日から頻繁にセックスするために、今日中にもっと相手を見つけなければ、と思いながら、ふらふらと屋上前の扉にたどり着いた。
と、そこに予想だにしていなかった人影があることに気づく。
「あれ、ユリカさん。おっはよ」
そこにいたのはさっき話していたミフミさんだ。
「ユリカさんも呼ばれたの?」
「わたしはアヤヒに呼ばれてきたんだけど……」
「え? そうなの?」
お互いに何が起こっているのかわからない、と言った表情で見つめあった時だった。
ぎい、と音を立てて屋上の扉が中から開く。そこから顔を出した人物もまた、意外だった。
「こんにちは~、ミフミさん。あれ、ユリカさんまで……。でも大丈夫よ、いらっしゃい♡」
昨日マスミさんがあの醜い肉棒で犯していた、上級生のマリさんが、柔和な笑みを浮かべていた。
ゆるく巻かれて、ふわふわとした長い髪が、胸まで届いている。そして、その胸はシオリと負けないくらい――いや、年上なぶん、少し大きいくらいで、たっぷりとして豊かだ。
(体つきも雰囲気もおっとりした、美人さん……こういう人、憧れちゃうなぁ……!)
ユリカの中にはまだ女の子の部分が残っていて、そういう気持ちは忘れていなかった。
目の前にいるマリさんは、あの時と打って変わって、ゆるふわな雰囲気を醸し出した素敵な女の人だったのだ。
(つづく)
17, 2015
グラビアアイドルが義姉になった! 涼音編<7>
「さて、検査を続けるね、直人?」
そして俺は優美さんと向き合った。
俺はソファにどっかりと座って、股を開いている。その間に身体をいれるようにして、優美さんはしとやかに正座している。こうして近くにいるだけで、大人の女性の色気がむんむんと漂ってくる。
(あのグラビアDVDを思い出すなぁ……)
恋愛病棟というタイトルで、内容は、病院の患者視点のカメラの前で、優美さんがナース姿でお世話してくれたり、色々なあられもない姿を見せてくれる感じだった。
あの映像だけでもけっこう興奮したのに、目の前で本物の優美さんがそれ以上のことをしてくれると思うと、幸せすぎておかしくなりそうだ。
「さっそく大きくなっているみたいね……」
言う通りで、触られる前から、俺の息子はテントを張っていた。
優美さんは、ズボンの上から優しくテントを撫でた後、ゆっくりジッパーを下していく。
ぼろん、と出てきた肉棒を見て、優美さんはにっこりと笑みを浮かべた。俺と優美さんのやり取りを見ていた隣の陽菜ちゃんも、興味津々に俺の肉棒を見つめている。
「お兄ちゃん、すごい興奮してくれてるね」
「嬉しいわ。さて、触診だけじゃ、足りないよね?」
そう言って、優美さんはぺろりと自分の唇を舐めて、微笑む。
(これは、もしかして……俺のも……!)
いっぱいに膨れ上がった期待を、優美さんは叶えてくれた。
「直人の男の子の部分も、いつも通りの味がするか、チェックしてもいい?」
「お、おねがいします……!」
「うん、力んじゃいけませんよ? 気持ちよくなっちゃうかもしれないけど、我慢して……」
そうして、優美さんは俺のモノの根元に両手を添えた。ヒクヒクしているそれに、いとおしそうに美しい顔を寄せて、ぺろりと舌を出す。
舌先でちろり、ちろりと尿道口を舐めてくれた。もったいぶるように、先っぽしか舐めてくれなかったけど、俺は強烈な快感に震えていた。
(優美さんが、俺のコレにこんな下品なことをしているだなんて……!)
陽菜ちゃんにしてもらっているときもいつも思うけど、醜い肉棒と綺麗な顔のコントラストは、なんだか犯罪的な気持ちにさせられる。
舌先の愛撫を続けて、俺の亀頭に唾液を塗りながら、優美さんは俺を見上げて、こう言った。
「直人のおちんちんの味も、OK。いつも通り、いやらしい味がする」
「あっ、優美姉さん……! そこ、敏感で……!」
「それじゃあ、次の段階の診察に入ろうかしら。一番大事な検査……精液の検査。十分な量、濃い精液を射精が出来るか、確かめちゃうね」
そして、優美さんは優しく手のひらで肉棒の皮をしっかり剥ききった。
(ゆ、優美さんがこんな凄いことをしてくれるなんて……!)
先っぽをぱくりと咥えた後、肉棒を飲み込むように深くまで咥えていく。ずぶり、ずぶりとまるで挿入しているかのような感覚だった。温かい唾液で包まれて、ぬるぬるする舌が、絡みついてくる。
「優美姉さん、それ……すごい……!」
「んふふ……」
優美さんは色っぽく笑いながら、顔ごと上下に動かした。手のひらで、根元のところをしごくのも忘れていない。
陽菜ちゃんはそれを見て、あまりにもエッチな光景に頬を紅潮させている。俺があまりの快感にうめくのを聞いて、少し羨ましそうだ。優美さんにも感激した様子だ。
「お兄ちゃん、気持ちよさそう……わたしも、お姉ちゃんみたいにすごいおしゃぶり、できるようになりたい……」
「んじゅる……陽菜にも今度、もっとすごいやり方教えてあげる……じゅぽっ」
「やった……楽しみ、お姉ちゃん」
優美さんは一旦肉棒から口を離した。ねっとりした唾液が、唇に糸を引く。優美さんの涎まみれの肉棒は、嬉しそうにずっとヒクヒク震えている。
「そろそろイきそう、直人? これは射精の検査なんだから、出すの我慢しなくていいの。気持ちよくてたまらなくなったら、わたしのお口の中に、ぜんぶ出してください」
「い、いいんですか?」
「その代り、たっぷり濃い精液が出なかったら、失格よ?」
「は……はい!」
「いいお返事です。それじゃあ、いくわね……ん……」
優美さんは再びヌルヌルの肉棒を咥えていく。そして、肉棒を口の中で舐め回すように、舌をぐるりと一周させた。一寸の隙なく、唾液を塗りたくられる。
そして、優美さんは顔を上下させる。先ほどと違って、リズミカルに、スピードよく口の中でしごいてくれた。さらさらと髪が流れるのを指でかき上げて、耳の後ろにかける。
「んぐ……ひもちいい、なおと……?」
「やばいです、優美姉さん! 俺、もう……!」
ぴちゃ、ぴちゃと、あふれ出した唾液と優美さんの唇が当たって、音を立てる。自分の股間にぴったりと吸い付いてくれている優美さんを見ると、もう我慢できなくなって、睾丸がどくん、どくんと勝手にうごめきだした。
びゅるるるっ……!! びゅくっ、びゅくっ!
「あ、もう俺、出てますっ……うぐっ!」
「ん、ぶ……! んう……!?」
優美さんは動きを止めて、びくびくと震えながら白濁液を吐き出す肉棒をしっかり口に含んでいる。しかも、射精を促すように強く吸い付いてくれるものだから、たまらなかった。
(やべえ……優美さんの吸引気持ちよすぎる……! 何から何まで吸いとられちゃいそうだ……!)
幾度も出した後、やっと射精が終わると、優美さんはそのまま顔をあげた。ちゅぽん、と出てきた肉棒には、一滴も精液は残されていない。
そして、残っていた試験管を手に取る優美さん。そのうえで口を開け、妖しくほほえんでぺろりと舌を出す。そこには大量の精液が泡立っていた。とろとろと、試験管の中に流れ込んでいく。
「れろぉ……」
(なんだこの光景……エロすぎる……!)
呆気に取られているうちに、精液はどんどん試験管の中にたまっていく。
「……ふふ、綺麗にまっしろなのが出たわね。味も濃厚だったし、合格」
「お、お姉ちゃん……こんなの、エッチすぎだよ……!」
「たまには、こういう卑猥なことも楽しいでしょ? 陽菜がそんなに恥ずかしがらなくてもいいのよ?」
「わたし、そんな、恥ずかしいわけじゃ……ただ、お姉ちゃんがそんなことするなんて……」
「だって今のわたしは直人の看護師だもの。特別なんだからね? しっかり目に焼き付けておけたかしら?」
「は、はい!」
「それじゃあ、精液検査はこれで終わりね。おつかれさま」
そう言って、優美さんは試験管を軽く指ではじいて、たっぷり溜まった、俺の精液と優美さんの唾液の混合物を揺らした。
「陽菜も、これの味見する?」
「わたしはお昼休み、もう……あっなんでもない」
「うん?」
「なんでもないよっ」
「それならいいわ。これで前座はおしまいだから本番に入りましょう?」
(前座だったんだ……これからもっと、いろんなことしてくれるだんて、身体がもつかどうか)
快楽の余韻に浸りながらなんとなく思っていると、ふいに、優美さんが懐から例の注射器を出した。中は液体で満たされている。
「直人、ちょっとしたおクスリがあるんだけど、使う?」
「え、なんですか」
「男の子が元気になるおクスリ。直人が全部搾り取られちゃってカラカラになっちゃったら、つまらないでしょ?」
「そんなものまで用意したんですか!?」
「わたし、最近お仕事が忙しすぎてストレス溜まってるの。直人にちゃんと解消させてほしいから、ね?」
優美さんは、楽しそうに笑うのだった。
・・・
ソファに座って少し休憩している間、優美さんと陽菜ちゃんはずっとおしゃべりしていた。
「陽菜、お兄ちゃんに、アレしてもらえてよかったわね。ふふ」
「恥ずかしくて死んじゃうかと思った……」
「でも、気持ちよかったでしょ? あんな風になってる陽菜、なかなか見れない」
「やめてよお姉ちゃん……」
そう言って、ちらりと俺の顔をうかがう陽菜ちゃんの顔は赤い。
「またして欲しいって、お兄ちゃんに言って来れば?」
「やだよぉ……そんなのできないよ」
「それならわたしから言っておくよ?」
優美さんもこっちを見て、にっこり笑った。陽菜ちゃんはふてくされたように言う。
「お兄ちゃん……お姉ちゃんの言う通りにしなくてもいいんだからね」
「ふふ、ほんとは期待してるのにね」
「そんなことないもんっ」
赤面したままちょっと怒った顔をしてみせる陽菜ちゃんが、可愛くて仕方ない。癒されていると、未だナース姿の優美さんが隣にくっついて座ってきた。
「ねえ、次は何しよっか……」
じっと見つめながら言ってくる優美さん。身を預けるようにもたれてくるから、ドキドキしてたまらない。さらさらした髪、柔らかい身体……さっきのくすりの効果もあってか、射精したばかりなのに、ムラムラしてきてしまう。
「まだ固いまま? 検査、続けられそう?」
どうこたえようかと思っていると、おもむろに優美さんが俺の息子に指を這わせた。半勃ちだったそこがさわさわと優しい刺激を受けて、むくむくと大きくなりだす。
「ふふ、元気になってきた」
「お兄ちゃん、もうできそうなの?」
美少女姉妹が期待の目で見てくるものだから、男として奮い立たずにはいられなかった。
「何回だって……!」
「それなら、これから一番大事な最終検査、する?」
「なんのですか?」
「ええっと……腰の動きの検査、かな?」
そう言って優美さんは悪戯っぽく笑った。
(つづく)
16, 2015
グラビアアイドルが義姉になった! 涼音編<5.5>
お昼ご飯を食べきらないまま昼休みが終わり、俺は達成感と、気持ちのいい疲労感でぼんやりしながら教室に戻る。
どこ行ってたんだよ、とクラスメートに聞かれるけど、これもまた適当にはぐらかす。不思議そうな顔をするやつもいれば、何か面白いことをやっているのかと興味津々に追究してくるくるやつもいた。どちらも、まさか俺が陽菜ちゃんと、屋上でイチャイチャエッチをしていたなんて、ちっとも考え及んでいない。
(俺だってこうなるまでは想像もしなかったもんなぁ……)
他のやつらは、美人グラドルのナカを掻きまわす快感だったり、美少女高校生を開発して感じさせる征服感を味わうことは、ほとんどないんだろう。そう思っていると、授業中もつい、ニヤニヤしてしまう。隣の女子にそれを見られて、変な表情をされたけど、気にもならなかった。
真面目に勉強する気も起きず、気づいたら学校は終わっていた。今日は特にこの後、用事がない。確か陽菜ちゃんもそうだったから、一つ下の教室に迎えに行こうとすると、すでに陽菜ちゃんがドアのところで待っていた。
「お兄ちゃん……」
陽菜ちゃんの可愛さは一つ上の学年でも有名だ。その陽菜ちゃんが俺と親しそうにアイコンタクトをとっているのを見て、友達たちは呆気にとられていた。
さらに、その呼び方を聞いて、周りの友達が「そういえば苗字同じだけど、妹なの!?」と首をかしげているのを無視して、俺は陽菜ちゃんのもとに向かう。
「一緒に帰ろう?」
ちょっと恥ずかしそうに言ってくる様子がめちゃくちゃ可愛い。
帰り道も、たわいのない話をしながら、二人きりで家へ向かう。家に近づいて、誰も知り合いがいなくなったところで、何気なく手を繋ぐと、顔を赤らめながら微笑んでくれる。
「今日だけどさ、家に帰ったら……どうする?」
両親が出かけていて、優美さんが休みを取っているということは、やることは決まっている。わかっていても、期待が膨らんで聞かずにはいられなかった。
「それがね、実はお姉ちゃんと一緒に準備したの」
「準備?」
「うん……お洋服とか。どんなのかは、秘密だよ」
そう言われると、むしろ気になって仕方ない。でも何度聞いてもお楽しみということなので、もう期待するしかない。
家につく頃には、様々な妄想で頭がいっぱいになっていた。二人ともどんな服を着てくれるのだろう? もしかしたら、それ以外にもみんなで楽しめるよう色々考えてくれているのかもしれない。
「ねえ、お兄ちゃん」
「どうしたの」
「はやくお家に帰りたいかもしれないけど……ちょっと寄り道していかない?」
「え、いいけど」
「やったぁ」
陽菜ちゃんはにこにこ嬉しそうに笑っている。こっちまで癒されるような可愛い笑顔だ。
どこへ行くのかと思ったら、家の近くにあるショッピングモールだった。どうやらショッピングに付き合ってほしいみたいだ。女の子ほどではないけど、ぶらぶら店を見て回るのは嫌いじゃない。
人が多い中でも、手をつないだまま歩くのは少し恥ずかしかった。陽菜ちゃんも恥ずかしそうなそぶりを見せていたけど、それでも手は離さなかった。
しかも、突然こんなことを言ってきた。
「お兄ちゃん、わたしにどんなお洋服着てほしい……?」
「え……」
(俺が選んでいいのかな)
要は一緒に私服を選んでほしいということだろう。
思わず顔を二度見すると、恥ずかしそうにはにかんだ。
「わたしもお兄ちゃんにもうちょっと格好いい服着てほしいから」
「普段着ダサくてごめんね……」
「お兄ちゃんとは、エッチだけじゃなくてこうやってお出かけもしたいんだもん」
陽菜ちゃんは、おしゃれに興味津々の高校生だ。ちょっと値段が高めな服が並ぶ、可愛い装いのお店に連れて行ってもらった。
周りは店員さんもお客さんも女性ばかりで、なんとも言えない気分だ。周りの目が気になってしまう。
「こういうお店に入るの、緊張するなぁ……」
「わたしとお兄ちゃん、カップルだと思われてるのかな」
陽菜ちゃんは嬉しそうに俺の手を引いて、この服どうかな? と聞いてくる。どれも似合いそうで、服よりも陽菜ちゃんの表情ばかりが気になった。
試着室に入って、新しい服に身を包んで現れる陽菜ちゃんは、どの服を着ていても可愛かった。あの優美さんと同じDNAを持っているだけあって、もとの素材がいいから何を着ても似合っていた。
「お兄ちゃん、まじめに考えてくれてる……?」
しまいにはそう言われてしまった。途中からぼうっと妄想ばかりしていたから仕方ない。
試着室に一緒に入って、こっそりエッチすることばかり考えていたのだ。きっと着替えている途中の陽菜ちゃんは、俺が急に入ってきたことに驚いて、ダメだよと言いながら、結局やらせてくれるはず……
でも、今陽菜ちゃんは服選びを楽しんでいるようだから、やめておいた。
(今我慢すれば、家でこれからたっぷりエッチできるんだ……)
こんなに普通の女の子らしくショッピングを楽しむ陽菜ちゃんが、俺のことが好きで、俺とのエッチを楽しんでいるのが不思議な感じがした。
最終的に俺が気に入った服を陽菜ちゃんは買った。晴れ晴れとした顔で新しい服の入った袋を手に店を出た。
「お兄ちゃんの服も買わないと」
「俺のは適当でいいよ……」
「ダメ、ちゃんと買うの。それで、買い終わったら、甘いもの食べに行かない……かな? わたしの好きなお店があるの」
「行きたい! なんか、全部案内してもらっちゃってごめんね」
「ううん、いいの。でも……今度からは、お兄ちゃんにデートに誘ってほしいな」
陽菜ちゃんは俺の手をぎゅっと握りながら消え入りそうな声で言った。そんなことを言われたら、嬉しくて仕方なかった。
俺のために、陽菜ちゃんはさっぱりした感じの格好いい服を選んでくれた。陽菜ちゃんが着てほしいと言うのなら、何の問題もないからあっさりそれを買った。
そして、陽菜ちゃんがオススメするお店に向かった。ここもまた女の子たちや、カップルばかりが並んでいるお店で、自分たちがその列に加わっているのが不思議な気分になった。
「陽菜ちゃんはよくここに来るの?」
「実はわたしもまだ、食べたことない。でも美味しいってクラスのみんなが言ってたの。だからお兄ちゃんと一緒に来ようって……」
「そうなんだ、楽しみだよ」
そのお店に入って、テーブルに向かい合わせに座った。きっちりとしたウェイトレスさんが注文を聞いて、品を持ってきてくれた。陽菜ちゃんみたいな美少女と、こんなお洒落な店でデートできるのが、めちゃくちゃ幸せだった。
ぼうっと陽菜ちゃんのことを眺めていると、話しかけられた。
「これ、やっぱりすごくおいしいね」
「ああ……うん。おいしい」
「お兄ちゃん、何か考え事してた?」
「ちょっとだけね」
「もしかして、お兄ちゃんのことだからまたグラビアのこと考えてたの?」
「俺だってそれ以外のことも考えるよ」
「別にわたしはいいよ。お兄ちゃんの趣味だもん。そういえば、お姉ちゃんのドラマ見た?」
「昨日の夜、見たよ」
「お姉ちゃん、綺麗だよね。天辻お姉ちゃんも出てたけど、そっちも綺麗だった」
何気ない話をしていると、いつの間にか時間が過ぎていた。早めに帰らないと折角家で待ってくれている優美さんが可哀想だということで、今日はこれで帰ることにした。
「……あ、お姉ちゃんから通信来た。待ち遠しいから早く帰ってきて、だって」
「ほんとだ、俺にも来てる」
三人で作ったグループ以外に、個人の通信も来ていた。
「特別な衣装、用意したからお楽しみに」
さっきも、陽菜ちゃんは優美さんと新しく服を準備したと言っていた。一体、どんな服を用意してくれたんだろうか?
玄関にまでたどり着いた時には、わくわくが最高潮に達していた。陽菜ちゃんもこれからが楽しみなようで、ずっとニコニコしている。
(この扉の向こうに入れば、もう俺と優美さんと陽菜ちゃんだけの世界が待ってるんだ)
それは俗世と離れた、三人だけの楽園のような世界だった。はやくも股間が疼きだす。
「お姉ちゃん、お帰り!」
陽菜ちゃんがそう言って、玄関扉を開くと、部屋着姿の優美さんが顔を出す。
「ただいま、二人とも。はやく入って……準備は出来てるからね?」
(つづく)