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<妹姫11話>メイドたちのオフロと幻属性少女




 俺は、まるで温泉旅館のように広くて綺麗なお風呂に浸かっていた。女の子のいい匂いが染みついた、女風呂だった。これまで何人もの美少女たちがここで体を清めてきたのだ。
 女風呂なのに、こんなに広いのは生徒数が多いせいだろうか。

「レイジ様……お湯加減は、いかがですか?」

 湯煙の漂う中、ぴったり俺にくっついた女の子が囁いてくる。いわゆる混浴だ。

「ちょうどいいよ、メルティ」
「よかったです。ふたりで……あたたまりましょう?」

 ぴと、と肩を寄せてくるのは、ウィルベルの幼馴染みのメルティだった。
 バスタオルを身体に巻いている。くすんだ銀髪は蒸気でしっとりと濡れ、肌は温められ、ほんのり桃色に色づいている。微笑む表情は、俺と近づくことができて嬉しくてたまらない、と言った感じ。
 
「レイジ様の身体……温かいです。ごつごつして……男の人の身体って、こんななんですね……」
「身体に興味があるの? じゃ、ここも触ってみる?」

 俺はメルティの手を引き、そそり立った股間に触らせる。途端、あっ、と声をあげるメルティ。顔が真っ赤だ。

「ぁ……レイジ様……とっても、カタい……です」
「メルティは可愛いな……もっと擦ってみてよ」
「はい……」

 しこしこ、と手探りでメルティがペニスをしごき始めると――

「メルティ! いい加減にしてください!」

 珍しく怒りを露わにして、俺の本当のメイドが声を上げた。

「ちょっとお風呂の前で通りすがっただけなのに、どうしてあなたが! 同じ湯船に浸かるに飽き足らず、そんなことまで……!」
「ウィルベル……。そんなに怒らなくても。メイド服なんか脱いでこっちくればいいのに」
「また調子に乗って……わたしのご主人様なのに……」

 ウィルベルは湯船の淵に座り込んで、メルティをむっと睨んでいる。なぜか、浴室の中にいるのに、いつも通り清楚なメイド服を着こなしている。

「せっかくレイジ様の専属メイドになれたのに、勿体ないよ?」
「だって……」
「ウィルベルもこっちに来いよ。あれ、もしかして……裸になるのが恥ずかしいの?」
「ち、違います……!! メイドとして、そんなはしたないところを見せたくないだけで!」

 ウィルベルは珍しく声を張り上げて反論する。頬が赤い。

「もう、ウィルベルったら恥ずかしがり屋さんなのは相変わらずだねぇ」
「メルティ! あなたはそうやってすぐわたしをからかって!」
「二人とも喧嘩するなって。な、メルティ?」

 どさくさまぎれに、俺はメルティの控えめなおっぱいをタオルの上からぷにっと揉んでみた。

「あんっ……レイジ様、やめてください……」
「小さいけど弾力があっていいお乳だね、メルティは」
「や、あん、いや……やめてくださいってば……」

 メルティはきゅっと俺の腕にしがみついて、身をよじっている。ウィルベルは俺に触られて女の声で喘ぐ幼馴染みを見て、あわあわと焦った表情。

「ご、ご主人様……っっ!」
「ほらほら、乳首つまむのも気持ちいいかな? メルティ」
「そ、そこ――やん! コリコリしないで……はぁ」
「メルティ、こっち向いて」
「え……んうぅっ!」

 すっかりだらしない顔で嬌声をあげるメルティの唇を塞いでやる。

「ん――んっはぁ……ちゅうぅ」
「メルティ……ふう」
「ぷはぁ……もっとキスしてください……もっとするのぉ……」

 ほっぺたもぺろぺろ舐めてあげると、メルティは気持ちがよさそうに、ぽわぽわと笑顔を浮かべている。

「メルティ……そんな、だらしないです……」
「ウィルベルも服脱いでこっちおいでよ」
「ん……んは、そうだよ、一緒にレイジ様とセックスしよ?」
「でも……」

 呼びかけても、ウィルベルはもじもじと太ももをすり合わせるだけで困り顔。
 もうひと押しすればうまくいくか。

「じゃあ、今日はメルティに身体を洗ってもらおうかな」
「ぷはっ――はい……わかりました」

 俺はメルティをお姫様抱っこで風呂から出して、身体を洗う椅子まで連れていく。たまらずウィルベルは追いかけてきた。

「ダメですよ! ご主人様のメイドはわたしなんです!」
「えぇ……どうする、レイジ様?」
「じゃ、二人で洗ってよ」
「わかりました、レイジ様。もちろん、前を洗うのはわたしですよね?」
「メルティ! そんなこと……ダメですってば!」
「もう、ウィルベルったら……今日はわたしでいいじゃん。そう言う流れでしょ?」
「いいえ、わたしは今日、初めて混浴を許してもらえたんです! 今日だけはウィルベルにご主人様のお世話をさせてください!」
「じゃあレイジ様に、わたしとウィルベル、どっちがいいか聞いてみようよ」
「わ、わかりました……そうしましょう」

 じいっと俺を見つめる二人。
 ウィルベルを困らせた方が楽しいかもしれないな。

「じゃあ前はメルティな」

 メルティがぱっと笑顔になる一方、ウィルベルは悲しげな表情。

「そんな……ご主人様……」
「ウィルベルごめんね。それじゃあ、御身体を清めますね、レイジ様?」

 メルティがゆっくり手のひらを擦り合わせ、泡を立てている間に、ウィルベルはしょんぼり顔で俺の背中に手のひらで泡を広げていく。
(やべえ……俺前世でもソープとか行ったことなかったからなぁ)
 女の子の柔らかい手が身体を撫でてくれるのは、なんだかくすぐったい。優しく大事に触ってくれるので、それだけでちょっと気持ちよかった。

「ではレイジ様……あの」
「どうした? 手が止まってるぞ」
「男性の一番大事なところを先に……しますね?」

 メルティが、泡でぬるぬるの10本の指を、そっとペニスに絡めてくる。そのまま、しこしこ、と上下にこすり洗い。優しいタッチで、俺はじわじわと快感が湧き上がるのを感じる。

「こうですか……? わたし、男性のご主人様にお仕えしたことがなくて」
「気持ちいいよ、メルティ。もっとぎゅっと掴んでもいい」
「はい……。しこ、しこ……」

 きゅっと俺のペニスを握ってくれるメルティ。
 ペニスの皮が剥かれ、内側にも泡が入っていく。ペニスにこびりついたこれまで犯した女の子たちの愛液の名残が、泡で洗浄されていく。
 最後にさーっとお湯で流して、俺のペニスはガチガチのまま泡の衣を脱がされた。

「レイジ様……綺麗になりました。次は……?」
「メルティのお口で、涎洗いをして仕上げしてほしいな」
「よ、よだれ……ですか? でもわかりました。わたしはもう、レイジ様のメイドですから……」

 メルティは俺の股間に顔を寄せる。しかし次の一歩が踏み出せない。

「あの……よくやり方がわからないっていうか。あ、そうだウィルベル?」
「な、なんでしょう」

 ウィルベルは黙々と俺の背中を泡立てたタオルで優しく擦っていた。

「ウィルベルは……お口奉仕、したことあるの?」
「わたしですか? はい……一度だけ。といっても、ほんの少しの間だけですけれど」
「さすが、専属メイド……やることやってるぅ」
「それは! お仕事だから仕方なく……」
「わたしにも教えてよ、お口奉仕のやり方」
「……」

 ウィルベルは黙って俺を見つめている。

「ご主人様……よろしいでしょうか」
「していいよ」
「……。では、失礼します……ご主人様」

 ウィルベルは俺の足の間に正座した。

「あむ……ちゅるる……」

 口を開け舌を大きく出し、剥きだしの亀頭をぱくっと口に含む。粘っこくて温かい感触に、俺は腰が浮きそうになる。

「ちゅる……れろ……じゅるる」
「う、ウィルベル……気持ちいいよ」
「うわぁ……ウィルベルすごい……。わたしにもさせてください」

 メルティもぺろぺろと犬のようにペニスに舌を沿わせてきた。柔らかくてぬるぬるするものが、二つも這い回る。
 メイドたちのダブルフェラ……興奮するな。

「じゅる……れいひしゃま……ひもちいいれすか?」
「うぃるえるのほうが、いいれすよね? ごひゅじんさま」

 二人の美少女メイドは、次第に競うように醜悪なペニスを舐めしゃぶり始める。

「すごいよ、ふたりとも……そろそろ、とめていいよ」
「はい……んぷあっ」
「わかりました、ご主人様……」

 口を離すと、二人の口元は涎だらけ。

「あの、ご主人様……まだ精液が出ていません」
「いいんですか? 最後まで……奉仕を続けてもいいんですけど」
「そろそろ、したのお口も使いたくなって」
「……え、レイジ様っ!?」

 俺はメルティの肩を掴んで、そのままゆっくり押し倒す。倒れると同時にバスタオルがはだけ、乳首や女の子の大事なところが、すべてあらわになる。

「レイジ様……そんな、いきなり……」
「ご主人様……っ! どうしてメルティと……」
「さ、いれるよ」

 メルティは赤くなって発情顔で俺を見つめる。閉じていた股を開くと、サーモンピンクのおまんこが、くちゅっと口を開いた。愛液がとろりと糸をひいた。

「はい……お願いします……レイジ様っ――っく!」

 挿入すると、メルティは身体を突っ張った。今、メルティは初めておまんこを開拓され、めりめりと突き破られたのだ。

「痛くないよ。ほら……」

 回復魔法をかけ、傷ついた処女膜を再生し再び俺は腰を振る。途端、調子を変えて喘ぎ始めるメルティ。

「あんっ……レイジ様っ! ん、あ……!」
「どうだ、これでもうメルティは俺専用のメイドだな」
「はい……! んっ、もうレイジ様の女の子になっちゃいましたっ!」

 すっかり気持ちよさそうに正常位セックスを楽しむメルティに、俺はますます強くペニスを打ち込んでいく。いやいや、と頭を横に振るメルティ。

「どうだ? 奥にこつこつ当たってるだろう?」
「はいっ! はぁ、ぅん……気もちいい! もっと奥まで繋がりたいですっ!」
「淫乱メイドめ……たっぷり犯してやるよ」

 じゅぷずちゅ、ぱん、くちゅっ……
 淫らな音を立て交わる俺たちを見て、ウィルベルは隣で頬を染めている。
(あーー気持ちいい……そろそろ出そう)
 手コキやフェラで溜めこんだ分が、どんどん張り詰めて出口を探し始める。

「メルティ、出すぞ!」
「はいっ! んあん! レイジさま、出してください……! きゃあっ」

 白濁液が中ではじけ、メルティの中を汚していく。メルティはぴくぴくと痙攣し、同時にイってしまった。甘ったるい声で喘ぎながら、くたりと動かなくなる。

「ふう……」

 俺は回復魔法でペニスを再び屹立させ、精液を充填させる。

「ウィルベル……お前はいい子だな。ずっと隣で見てられるなんて」
「ご、ご主人様……あ……っ!」

 メイド服を着たままのウィルベルを風呂の床に押し倒す。フリルスカートがめくれ、中の純白のレースの下着が見えた。

「下着も清楚だし……脱がすよ」
「や、恥ずかしいです、ご主人様……こ、こんな格好……」
「これはご主人様からの命令だ、ウィルベル……」
「そ、そんな……ひゃっ!」

 太ももからするすると抜き去ると、ぴったり閉じた清楚おまんこが透明な汁を分泌して俺を待っていた。

「ウィルベル……いくぞ」
「ご、ご主人様……! ん、んんん!」

 処女を奪うと、彼女の感動した表情が、くっと痛みに引きつる。

「く、くう……! ご主人様ぁ……!」
「大丈夫だって、ウィルベル。今回復するから」
「あ……回復ありがとうございます、ご主人様……もう平気です」
「今、どんな感じだ?」
「不思議です……ご主人様のものが、わたしの中にはいって……とってもかたくて、太くて……」
「そうか、もう平気だな。ウィルベル……つかまって」
「ご主人様……?」

 俺はウィルベルを抱き上げ、対面座位の形をとった。ぴったりとウィルベルとくっつき、顔がこんなにも近くに。ウィルベルは顔を上気させ、そっと囁いた。

「ご主人様……あの、こんな……どうして、こんなに優しくしてくれるんですか? 前は、身体に触れることすら許してくれなかったのに」

 ウィルベルは若干戸惑った様子。
(そうか……ご主人様思いなのに、これまで報われてこなかったんだな)
 優しく言葉をかけてあげる。

「真面目なウィルベルのこと……大好きだよ。これまで言葉にできなくてごめんな」
「ご主人様……! そんな、わたし嬉しくて――んああっ!」

 下からがしっとウィルベルの奥深くまでペニスを突き込む。ぱんぱん、と勢いよく腰を動かすと、ウィルベルがいつもと違う甘い声で鳴く。

「ご主人様ぁっ! 気持ちいいですっ! ご主人様のが、奥の奥まで、かきわけてっ……あん!」
「くっ……ウィルベルのここ、気持ちいいよ!」

 奥を突くと同時に、きゅっきゅっ、とリズムよく俺を締め上げてくる。たまらないとろとろおまんこ。
 ウィルベルはメイド衣装が濡れるのも構わず、一生懸命俺にしがみついてくる。

「わたしもご主人様がずっと大好きでした! んあぁっ! ウィルベルは、こんなに愛してもらえて、幸せ――んんっ!」
「本当に可愛いな、ウィルベルはっ……なか、気持ちよすぎて……もう出そうだ!」
「はいっ! あん、ウィルベルの膣内に出してください! 我慢しないで、ご主人様の好きなだけっ!」

 俺はウィルベルと溶けあってるんじゃないかってくらい気持ちいいペニスをじゅちゅずりゅ激しく動かして、思い切りウィルベルの子宮に精液を注ぎ込んだ!

「くっ……! ウィルベル……!」
「んあああっ、ご主人様ぁっ……! 出てます、熱いのが、たっぷり……!」

 気持ちよさそうに余韻に浸るウィルベル。発情した女の子の甘い匂いが漂っていた。ぼんやりと俺を見つめる目線には、たっぷり愛情がこもっている。
(いいメイドさんが専属でよかったよ……)

***

「ウィルベルが終わったら、次はまたわたしの番ですからね……レイジ様ぁ」
「ご主人様ぁっ、も、もうダメですっ! あ、あああんっ!」
「うおっくっ……メイドおまんこ最高……!」

 たっぷりメルティとウィルベルのぬるぬるおまんこを堪能した時だった。

「あ……レイジ先輩……!」

 ん、この声は……? 
 振り向くと、サーニャが浴室の入り口に立っていた。ちょうどツインテールで胸が隠され、持っているタオルで大事なところも隠されているのがもどかしい。

「おう、サーニャ、こんばんは」
「っ……!」

 サーニャは一瞬だけ恥じらいの表情を見せ、すぐに奥の洗面所へと消えた。

***

「サーニャ、そんなに照れるなよ。身体は見てないぞ」
「そうじゃなくて……先輩が、破廉恥なことをお二方としていたのがショックでした」

 サーニャは顔を合わせるのも恥ずかしいのか、ずっと着替えの袋を手で弄び、それをじっと見つめている。
(やっぱりこのロリっ娘、可愛いな)
 夜着のドレスを身に着けたサーニャは、大人っぽく装ってはいたが、やはり中学生独特の幼い感じが抜けていない。確か15歳だっけ……

「今度は、サーニャと一緒にお風呂にはいりたいな」
「オフロ……い、いやです、先輩」
「どうして?」
「身体、見られるし……先輩に、えっちなことされそうです」

 サーニャは少し俺と距離をとって歩き、顔を赤らめている。
(どうやら俺たちがセックスしてたことは認識できてるみたいだな)
 後ろをついてきているメイドたちにも話しかける。

「いやあ、それにしても気持ちよかったな……今日のお風呂は」
「ご主人様……ウィルベルはご主人様と一つになれて、感無量です……!」
「レイジ様、わたしメルティもレイジ様のメイドになってもいいですか?」

 二人とも、慕うような目線で俺を見つめてくる。もうすっかり俺のトリコだ。

「メルティは他にご主人様がいるんだろ? 大丈夫なのか?」
「いいんですってば、本当に。わたしなんかいなくてもあの子は――あああああ!」

 突然メルティが通りすがった空き教室の中を指さして叫ぶ。

「いたあああ!」

 全員で教室の中をのぞき込むと、一人のくしゃっとした無造作髪型の銀髪少女が月明かりをバックに立っていた。夜着でなく制服を着ている。窓から月を見上げていたらしい。

「みつかった……めんどくさ」

 こっちを振り向いたその目は、予想したよりずっと鋭い光を帯びていた。まるで敵を見るような目つきかと思えば、それでいて活力が感じられない。

「……|幻視《ホログラム》」

 彼女が指をこちらに向けそう唱えた途端、ぐらっと視界が揺らいだ。目の奥を圧迫される感じ。
(な、なんだこれ!)
 と思ったのも束の間、頭を振るとすぐに光景は正常に戻った。

「なんだったんだ、今の……ん?」
「もう、シルフィお嬢様ったら! どこに行っていたのですか? もう逃がしませんからね」

 突然メルティが睨みながら俺の腕をぎゅっと掴む。

「は? 俺シルフィじゃねえし」
「し、シルフィ? その低い声は……あああっ!」

 ごしごしと目を擦るメルティ。

「またやられました! 人に幻属性魔法をかけちゃいけないって、あれだけ言ったのに!」
「ご主人様……わたしも、目がおかしいです……シルフィさんがご主人様の声で喋っているように見えます……」

 ウィルベルは頭を振って状態異常から脱却しようと頑張っているが、隣のサーニャはすました顔で言った。

「先輩……シルフィさんが、逃げてます」

 言い終わる頃には、シルフィはもう一方のドアから教室を出て、廊下をすたすたと走り去るところだった。

「あれは簡単な幻属性魔法の一種ですね、先輩。わたしたちは、魔法防御力が高いので術にかからなかったんだと思います」
「ほう……なるほど」

 幻属性魔法……これまで散々耳にした言葉だ。

「なあ、サーニャ。幻属性魔法って……人間の意識を操れるのか?」
「はい。レアな属性なので、そう簡単にお目にかかれない魔法ですけど」

(おっと……これはまたエロイことに使えそうだな)
 俺がにやにやするのを、サーニャは不思議そうに見ていた。
(そうだ……ダンジョンや魔物討伐に出かけるのにも、強いパーティーメンバーが必要だ。サーニャは可愛いし、強力な魔法使い。最高じゃないか)
 俺は、次の目標をサーニャに決めた。そうだ、妹から攻めていけば、姉のクリスティーユ女騎士殿もうまく攻略できるかもしれない。

「先輩……何を考えてるんですか」
「なあサーニャ、明日のダンジョン実習、同じグループになろうぜ」
「……」

 サーニャはジト目で俺を見つめた。

(つづく)






<妹姫10話>人魚のカラダと古代装置




「ちょっと、離してよ! 湖から離れるの、怖いのよ!」
「まあまあそんな顔するなって」

 ナギサは俺を見て、うるうると瞳を潤わせている。
 抱き上げている俺の腕にしがみつき、ぷるぷると震え始めた。歩けないことを考えたら、当然の反応か。
(にしてもお肌つるつるだな……綺麗な身体だ)
 しがみつくせいで当たる巨乳が、ふにふにと気持ちいい感触。

「ほら、ひとまずここに座って」
「なんのつもりなの……?」

 ナギサを大きな岩の影でおろすと、うずうずと鱗が宝石のように輝く尾びれを動かしながら、彼女は困り顔で俺を見上げる。

「さて、これで二人きりだな」
「え……そうね」
「ナギサはさ、男と対面したのって、今日で初めてだろ?」
「そうよ……ハーフマーメイドは皆、女の子だもの。イディアルの男性と子を作ると、必ずそうなるって噂よ。純血マーメイドはまた別だけれどね」

 話を先に進めたい。

「いきなりだけど、ナギサは初めて男に出会って、どう思ってる?」
「それは……なんだか、まだよくわからないわ」

 不思議そうに、瞳を覗き込んでくるナギサ。

「お互いをわかりあうために、いい方法があるんだよ。今からしてみない?」
「なにをするの?」
「さっきも言っただろ? セックスだってば」
「ヒューマン独自の言葉を使わないでほしいわ。どういう意味なの?」

 純粋な表情で訊ねてくるナギサに、俺はイケメンスマイルを浮かべて言う。

「儀式だよ。教えてあげるから、こっちおいで」

***

「ん……ちゅ……はぁ、れろ……」

 岩に背を預けたナギサに覆いかぶさって、、ちゅぱちゅぱとキスをする。
(女の子の唇、甘い……)
 ナギサは目をつぶって俺を受け入れ、時折喘ぐように息を漏らしている。

「ん……はぁ……」
「どうだった?」
「これが、キス……ヒューマンのすることは、よくわからないわ」

 ナギサは顔を真っ赤に染め、俺の顔を見つめている。不安と期待が混じったような表情。
(すっかり俺に夢中みたいだな)
 お姉さん肌の彼女なら、頼めば何でもしてくれるはず。

「じゃあさ……ナギサのおっぱいで、俺のちんぽをしごいてほしいな」
「ちんぽ? だからわかる言葉で話してってば……え?」

 首をかしげるナギサの前で、俺はズボンを脱ぐ。

「イ、イヤ……レイジ様、そんなはしたない格好、見せないで……」

 ナギサは困り顔ですぐに目を背け、この場から逃げ出したそう。

「でもさ、種族間の交流を深めないと」
「それはそうかもしれないけれど……きゃっ!」

 俺はナギサの尾びれを掴み、上に持ち上げる。バランスを崩したナギサは砂利の上で倒れた。
 水着のスカートがめくれ、隠されていた腰から膝の間が現れる。俺は驚いた。

「太もも……!」

 その部分は、ヒューマンと変わらなかった。膝のあたりで鱗は途切れ、尾びれが二つに分かれて白くて柔らかそうな太ももになっているのだ。
(人間との中間種だし……名残なのかな)
 本当に面白い種族だ。
 履いている水着の下着部分も、スカートと同じく白い。

「お、尾びれ掴まないでっ! 湖に帰りたいよぉ!」

 腕だけで逃げようとするも、ひ弱な腕力では到底俺には敵わない。

「可愛い水着……脱がすよ」
「え……? や、やめてよ!」

 腰の横にあしらわれた可愛い紐を解いてやると、水着の下は簡単に脱がすことができた。
 スカート部分も脱がされ、ナギサは胸のビキニ一枚の姿になってしまう。
 鮮やかな青緑色の陰毛の下に、ピンク色の割れ目があった。

「おお……これがマーメイドおまんこか」
「な、なんでこんなこと……あん!」

 ナギサの内股を撫でると、可愛い声で悲鳴をあげる。

「さ、触らないで! くすぐったい……!」
「ここはどうかな?」
「ん……あぁっ! や、やめて! 変になるぅ!」

 おまんこをふにふにと弄ってやると、中からトロトロした愛液が染みだしてくる。

「おやおや? どうしたのかな、ナギサ。ぬるぬるしてるんだけど。ヒューマンの女の子はこんな風にはならないぞ?」
「え……? なんなの、これ? わたし……知らない――あぁん!」

 指を中に挿入すると、ナギサは太ももでキュッと挟んでくる。

「これは儀式だ。どうしてそんなに変な声をあげる?」
「だ、だって……なんか、変な感覚が……ん、ぁ……!」
「知らないな。マーメイドはヒューマンと身体の仕組みが違うのかな」
「そんな……」

(このまま最後まで、俺はちっとも気持ちよくないフリでもするかな)
 心の中ではゲス顔でそう思いつつ、ナギサには呆れた顔をして見せる。

「エッチなマーメイドだな、ナギサは。こんなところ触られて気持ちよくなっちゃうなんて」
「ち、違う……! だって、身体が勝手に――んは、あぁ……」

 だんだんとナギサの表情はとろけていき、全く抵抗せずにまさぐる指を膣で締め付けてくる。

「いやぁ……どうしてこんなに気持ちいいの……んっ」
「だらしないな、ナギサは。もうここを弄るのは終わりだ」
「え……そんな」

 俺が尾びれを離しても、ナギサは媚びるような発情顔で俺を見上げている。

「よければ……もっと……続けて欲しいんだけれど」
「ダメだ。次はナギサが俺の股間を弄るんだ。その大きなおっぱいを使ってね」

***

「きゃ……男性って、そんなものがついてるのね」

 ナギサはペニスを眼前に突き付けると、怯えたように肩をびくっとさせた。

「さあ、ナギサの胸で、これを挟むんだ」
「そうしたら、またわたしの……その」
「ああ、好きなだけおまんこを弄ってやるよ」
「……」

 ナギサは恥ずかしそうに顔を反らして、目線だけ俺に向ける。白いビキニの紐を肩からおろすと、ぽろんと巨乳がこぼれだした。
(綺麗なおっぱいだな……肌がきめ細かいし、形もいい)
 ピンク色の小さい乳首は、可愛くぽつんと立ち上がっている。

「こう、かしら……」

 ナギサは両手で豊満な胸を寄せ、たゆん、と俺のペニスを挟む。

「おう、そうだな」
「あれ……あなたも、先から透明な汁が出ているけれど」
「これは、おっぱいと擦れて痛くならないための潤滑液だよ。足りないな……ナギサも、ぬるぬるを垂らしてくれないか」
「ぬるぬる?」
「涎を使うといいんじゃないか?」
「よ、よだれなんて……でも、痛くなるなら……」

 ナギサはもぐもぐと口を動かした後、舌を大きく出した。つつ……と唾液が谷間に落ちていく。

「これでいいの?」
「ああ、動かしてくれ」
「うん……」

 ナギサは、乳で俺のペニスをしごき始める。柔らかすぎる感触に圧迫され、そそり立ったペニスの皮が上下に剥かれたり、被されたり。
(うわ……やべえ、マーメイドパイずりいいなこれ)
 こんなに美しい種族が俺の醜悪なペニスを擦っているなんて。

「これで……ほんとうに種族間の交流が深まるのかしら」
「ヒューマンは毎日のようにこの儀式をやってるんだよ」
「そうなんだ……カルチャーショックだわ――んんっ!」

 乳首をコリコリとつまんでやると、ナギサが喘ぐ。

「どうした?」
「また、変な感覚が……はぁ……んっ」
「ほら、腕が休んでるぞ。次は胸で挟んだままちんぽに吸い付くんだ」
「え……! ヒューマンの女性って、こんなことを毎日……?」
「ああ」
「ほんとうに? ……んちゅ」

 疑いつつも、ナギサはそっとペニスに口づけた。そのままチロチロと舌で舐め、ぱくりと口に含む。
(マーメイド口まんこキモチいい……だが我慢だ)
 ポーカーフェイスで先を促す。

「わかったわ……もっと胸でしごくのね……んぐ」

 涎をたっぷり滴らせながら、ナギサは俺の股間にたっぷりとした胸を押し付け、一生懸命身体ごと上下させながら、俺を見上げる。

「これれ……あっへるの? ん……」

 マーメイドがパイずりフェラをしているという絵だけで、ものすごく興奮してしまう。射精の予感が迫ってくる。

「もっと強く吸って!」
「んん……わかりまひた……」

(限界だ……!)
 俺はちゅうっと吸引するナギサの口内向けて、濃い精液を大量に発射した!

「んんんっ!!! んはっ……なにか出てる!」

 慌てて口を離したナギサの顔に、出きっていなかった精液がぶっかかる。

「いやぁっ! ……なにこれ、ぬるぬるで……ちょっとクサい……」
「クソ……儀式失敗だ。ナギサが下手くそだからこうなるんだ」
「そ、そんな……失敗なの? ごめんなさい。わたし……やり方わからなくて」

 顔や胸をドロドロの精液まみれにしながら謝るナギサ。俺はあくまで平然としてナギサに命じる。

「もう一回だけチャンスをやろう。ナギサ、寝転がって、自分の尾びれを抱えるんだ」
「な、なんで……?」
「儀式がうまく行かないだろ! はやくしろ」
「わ、わかりました!」

 ごろりと寝転がり、尾びれ越しに恥ずかしそうに俺を見るナギサ。
 すっかりイヤらしい発情の匂いを発するおまんこや、尾びれと太ももの境目が、隅から隅まで丸出しだ。

「おまんこ……そんなに見ないで――んひゃぁっ!」

 膝立ちで、射精したばかりのペニスを思い切りマーメイドおまんこにぶち込む。
(うは……たまんねえ!)
 柔らかくて温かくてヌルヌルの感触に、天にも昇る心地だ。

「や、やめて……! レイジ様のがはいっちゃってる……?」
「痛いか?」
「んあはぁっ……! 少しだけ……それより、なんか……気持ちいいよぉ!」

 甘えた声音で言うナギサに、俺は思い切りピストンする。どうやらナギサはあまり痛くならない体質らしい。

「騒ぐなよ……儀式が台無しじゃないか」
「だって――んあっ! ――これ、なかこすれて、きもちいいのぉっ!」
「マーメイドの身体はよくわからないな。だらしない」
「ごめんなさい! セックスで気持ちよくなっちゃうだらしないマーメイドでごめんなさいぃっ! あ、あぁん!」

(ナギサ、意外とバカだなぁ……)
 ずん、ずんと降りてきた子宮口を強く突くと、尾びれをピクピクさせ、とびっきりエロイ声で喘ぐ。

「んあ! きゃ、そこらめらめぇ! コツコツしないでっ! 気持ちよすぎて頭バカになるぅ!」
「大丈夫か、ナギサ? さっきまでと別人みたいだぞ」
「だって! ああんっ、レイジ様のおちんぽが、中であばれてっ!」
「まったくナギサは淫乱マーメイドだな……っと」

 さらにスピードを上げガシガシナギサの愛液とろとろおまんこをかき回すと、美しい身体を仰け反らせてナギサはヨガる。つるつるした肌には汗が浮かび、表情は切なげ。

「ご主人様ー……どこにいらっしゃるのですか」

 突然聞いたことのある声が岩の向こうから聞こえた。気持ちよさそうに喘いでいたナギサが表情を引き攣らせる。

「誰……? いやだ、レイジ様、隠れないと」
「問題ないだろ。見せつけてやろうぜ」
「いやよ、いやいや! 向こうで――んふあっ!?」
「ダメだ」
「いやぁっ――んん、んっ!」

 ウィルベルに見つかって、何が悪いというのか。
 何も気にせずぱんぱんずちゅぐちゅ突っ込むと、ナギサは送られてくる快楽に嬌声をあげることしかできない。ウィルベルの声が近づいてくる。

「ご主人様ー?……あ、見つけました! ……その方は」
「いやぁっ見ないでぇっ……こんな恥ずかしい所! あんっ!」
「れ、レイジ様……!?」

 現れたのはウィルベルだけでなかった。メルティも驚愕の表情で立っていた。
 腰をくねらせまぐわう俺とナギサを、見ていいのかわからないけど気になってしまう、という感じで見ている。

「ご主人様……さすがです、もうマーメイドの姫君にまで手を出すなんて」
「あ……! ウィルベル、わたし、これを知ってる!」
「知っているのですか? 実は……この学園の姫君全員とこれをするのが、ご主人様の役目で……」
「うわぁ……なんだか二人とも、気持ちよさそう」

 メルティは頬を染め、興味津々に眺めている。
 ナギサはあんあん喘ぎながら、恥ずかしくてたまらなそうに叫ぶのだった。

「あん、お願いだから、見ないでよおぉっ!!」
「出るぞナギサ! ……うっ」

 俺はペニスを引き抜くと同時に果てた。白い粘液が、ナギサの尾びれ、美しい鱗を怪我していく。

「ああぁっ! わたしもなんか来るぅっ! ……んはあぁっ!」

 ナギサの体が震え、尾びれの先がパタパタっと動き、最後には脱力する。膣がきゅっと締まり、中から愛液が溢れるのが見える。

「あんっ、はぁ……うあぁっ」
「どうしたんだ? ぷるぷるしちゃって」
「わかんないけれど……わたし、ばかになっちゃったみたい……」

 ナギサはしばらくぼんやり余韻に浸っていたが、ウィルベルたちの存在を思い出すと、そっと俺の背後に隠れた。

「レイジ様……恥ずかしい……」

 そりゃ、あんだけエロイ声出して乱れてたら恥ずかしいだろうな。

***

 しゅんとした様子のナギサを見送って、城へ帰る。
 夕暮れの道すがら、ウィルベルが大真面目な顔で訊いてくる。

「ご主人様は、学園を訪れてから何人の姫君と、その……エッチをしたんでしょうか?」
「ええっと……リナ、アリス、あとアミーナ様とガーネット、ルナにマーメイドのナギサ。6人かな」
「ろ、6人……昨日来たばかりなのに。さすがレイジ様……」

 メルティは慕うような表情で感激している。女の子を犯して褒めてもらえるなんて改めてすげえ身分だな、俺。

「あれ? ねえ、ウィルベルは……してもらってないの?」
「わたしは、ご主人様のしもべですから……ご主人様は、他の位の高い姫様たちと子作りにいそしむのが先です」

(そういえばフェラしてもらったきりだな)
 ウィルベルも、可愛いから後で犯しちゃおっかな。

「あれ……城門が閉まってるわ」

 妄想しているとメルティが言った。城にまでたどり着いていた。自分の身長の何倍あるかわからないくらい高い城壁が垂直にそびえたっている。
 俺は城壁の外面が、奇妙な黒いバリアのようなものに覆われていることに気が付いた。向こう側が見えそうで、見えない感じ。

「魔法障壁か……?」
「いえ、それはイディアルの鉄壁の守りを支える、深淵の闇と呼ばれる古代装置です」
「すごいんですよ、これ! わたし、初めて聞いたときびっくりしました」

 メルティはなんだか興奮した様子。
(なんだか物騒な名前だな)
 とりあえず、俺はその黒い障壁に手を触れてみようとして――

「ご主人様あぶないっ!」
「マジ? けっこうヤバい系?」
「深淵の闇……それは、触れたものを全て分解する最強の防御ベールなんです!」

 分解……? 眉を寄せると、メルティが手元の枝をぽきっと折り、言う。

「試してみます?」
「おう」

 メルティが枝を黒いベールに半ば刺し、戻すと――

「消えた……」

 枝が半分、消えている。
 メルティがぽい、と枝を深淵の闇に放り込むと、枝は返ってこなかった。
(こええええ)

「古代兵器万能だな……チート性能じゃねえか」
「いえ、この装置は古代の遺産の中でもかなり特殊なものらしいです。遺跡から出土したのはごく少量だったのですが、研究者たちが同じものをなんとか再現できたらしいです」
「すごいよね……やっぱりわたしたちのイディアル帝国って。他の国をもっと征服しちゃえばいいのに。ね、ウィルベル?」
「でも、魔法で戦うのはわたしたちですから……メルティは怖くないのですか?」
「だって死にそうになっても魔法で回復してもらえるでしょ?」

 敵国からしたら、いくら攻撃しても自己回復するモンスターみたいな感覚なんだろうな……まさにストレスマッハ。

「でも痛いぞ……怪我すると」
「ご主人様、思い出させてすみません……」

 俺は思わず肩をさすった。同時にふと思いつく。

「にしても……古代の人、なんでも分解する道具なんか作って、何をしたかったんだろうな?」
「確か……どこかの遺跡から出土したんだけど、用途はまだ全然明らかになっていないって話ですよ? ヘーゼル先生に頑張ってもらわないと」
「ともあれこの「深淵の闇」に突撃した者は2度と帰ってこれないので、国防の役には立っているのです」

 翼でもないと城壁を破ることは不可能か。改めて、昨日のドラゴンは稀な例だったのだ。
 俺はもう一つ単純なことに気が付いた。

「つうかマーメイドの湖、城の外だったんだな。すっかり学園のどこかにあったのかと」
「湖はイディアルの領土外、マグダ国との国境地帯に位置しています」
「授業で行くダンジョンはイディアル領土内だから、安心してくださいね」

 まあそりゃ、危ない地帯にのこのこ歩いていくわけにはいかないわな。ん、敵国……

「ウィルベル、マグダ国って?」
「マグダ国ですか? わがイディアル国と過去に何度か戦争を行っていますが、今は和平条約を結んでいる国です」
「イディアルはとっても強いですからね! 姫たちの魔法や魔法強化された姫騎士たちの攻撃で一網打尽、戦争するたび、わたしたちの圧勝!」
(へえ……昨日あのザマだったからすっかりザコかと思ってたけど。あれはドラゴンが強すぎたのかな)

「でさ、散々お喋りしたけど城の中入れないじゃん」
「いえ、そんなことはありません。わたしが通信鏡を持っていますから」

 ウィルベルは以前の手鏡を取り出し、城の中の姫に連絡する。

***

 夜、俺は自室のベッドに寝転がっていた。豪華な部屋だ。俺の家のリビングより絶対広い。
(次期皇帝とか最高のジョブだよな……)
 めまぐるしく過ぎた2日間。この世界は、女の子は可愛いし、変わった種族もいるし、古代遺跡もあるし、魔物もいる。絶対、前世より面白い。
(死んでたまるかよ……この身体で、まだまだ生きてやるぜ)
 にやにやしていると、ウィルベルが話しかけてくる。

「あの、ご主人様……入浴なされないのですか?」
「え……この学園、お風呂もあるの?」
「当然です、御身体を清めるのは姫たちも同じですから」
「じゃあ行こうかな……あれ? 男風呂ってあんの?」
「あるわけないじゃないですか」
「マジ? 女の子と混浴?」
「一緒に湯浴みする方は、お誘いしていないのですか?」
「しまった……そういうことなら仲良くなった子を誘っておけばよかった」

 リナとかガーネットとか。アミーナ様もあれはあれで面白いし。
 はあ、とため息をつくと、遠慮がちにウィルベルが言う。

「よければ、ウィルベルがご主人様のお背中をお流ししますけれど……」
(つづく)






<ふたなり寮>ACT5




 ユリカは、隣の席のサヤカの制服に手を伸ばした。
 もちろん、その間もずっと、もう一方の手は、股間のものをぎゅっと握りしめ、上下に動かしている。
 スカートの下の肉棒をしごきまくっている自分の姿を客観的に認識すらできないほど、淫らな快感がユリカの腰の中で暴れていた。

「はぁ、はあぁ……これ、やめられないよ~!」

 ただ上下に擦るだけで、天にも昇る心地になってしまう。すでに肉棒はこれ以上ないほど固く、大きくなり、我慢汁を垂らし始めている。
 そのうちに、胸の中に黒々とした欲望が湧き上がってくるのをユリカは感じた。
(女の子……女の子が欲しいっ!)
 ユリカは片手でくしゃっと掴んだサヤカの制服から、魅力を感じ取っていた。
 これは、さっきまでサヤカがその身体に着けていたものだ。
 つまり、サヤカの体に間接的に触れていると言ってもいい。初めて会ったときから、輝いて見えたサヤカ。その身体が欲しい。ユリカはそんな気分になっていた。

 そんなユリカに、足元で見守るキューが尋ねる。

「ユリカは、どういうつもりでそれをしごいてるんだキュー?」
「どういうつもりって、どういうこと?」
「その手のひらは、本当は別の物のはずだキュー。ユリカは、それを疑似体験してるだけなんだキュー」
「そ、それは……」

 ユリカはキューに言われて、快楽でぼんやりした頭で、自分が何をしているのか悟っていた。
 オナニーは、結局のところ、女の子とのセックスの真似ごとなのだ。
(わたし、誰か他の女の子に、こういうことがしたいんだ……心の奥では、そう思っちゃってる!)
 サヤカに、この肉棒を突き込む。この肉棒を握らせて、しゃぶらせる……そんなイメージがユリカの頭の中に広がって、ユリカはぐっと興奮の度合いが高まるのを感じた。

(わたし、どうしちゃったの~! これが生えてきただけで、頭の中まで、おかしくなってる気がする!)
 キューは、相変わらず可愛らしい容姿で、ユリカをたぶらかす。

「女の子を一度でも犯したら、もう手でしごいたりなんてやってられなくなるキュー。それくらい、気持ちいいはずだキュー。だから……」
「う、うるさい! 今は、こうしなくちゃ勃起が収まらないからこうしてるのよ!」
「サヤカの服は、いいオカズだキュー」
「うぅ~! サヤカ、ごめん!」

 ユリカはすっかり行為に夢中になって、プライドを掻き捨ててユリカの制服に顔をうずめた。
 とたんに、いい香りが鼻孔をくすぐった。清潔感のある、女の子らしい香り。さっきまで、これをサヤカが着ていたということを考えると、ユリカはたまらなく興奮した。

「サヤカ……いい匂いする~! サヤカ~!」

 ユリカはこの時、完全に理性を失っている。友達の女子高生の服の匂いで幸せな気持ちになり、他のことは眼中になくなっている。
 ついには、その服の袖の部分を肉棒に巻き付けた。

「気持ちよくなりたい……もっと、サヤカで、気持ちよくなりたいよぉ~!」

 すっかり発情した顔になりながら、ユリカはサヤカのシャツの袖で自分の息子をしごき始めた。

「あ~! あっいい……これ、気持ち、いいっ!」

 ユリカの頭の中では、サヤカにペニスをしごいてもらっているビジョンが鮮明に出来上がっていた。
 サヤカの一部でオナニーをすることは、それほどユリカにとって快楽のスパイスになっていた。

「もうだめぇ、もう出るよ、サヤカぁ!」

 ユリカはそんなことを口走りながら、堪え切れずに射精していた。その顔は、すっかり発情したメスのものだ。淫らな笑みを浮かべながら、甲高い嬌声を上げる。

「あああぁっ! いくいくっ! サヤカ~っ!」

 どぴゅっ! びゅるるっ……びるっ!

 白濁液が迸り、机の下を勢いよく飛んで、少し離れた床を汚した。
 何度も射精は続き、大量の精液がぶちまけられる。

「はぁ……はぁ……」

 ユリカはふたなりペニスを握ったまま、机に突っ伏して、絶頂の余韻に浸っていた。
 それが解けてきたころ、顔をあげて、床にたまった汁を見た。一気に気分が冷めてしまう。自分がやってしまったことを思い知り、ちくりと後悔の感情が湧いてきたのだ。

「わたし、どうかしてるよぉ~」

 ユリカは、そう言いながらも、この快感を忘れることは出来ないかもしれない、と思い始めていた。

◇◆◇◆◇

 体育が終わり、女子生徒たちが、みな教室に戻ってくる。
 ユリカはあのイカクサいような匂いを感づかれるのではないかと恐れていたが、誰も気づかず、いつも通り、他の女の子たちとお喋りしていた。
(ふう……よかったぁ)
 緊張を解いて、安堵のため息をついていると、後ろから急に、温かく柔らかいものに抱き着かれる。

「ユリカ~! やっぱりユリカがいないと寂しいよ~」
「きょ、キョーコ! 暑苦しいよっ」

 本当は、ユリカは暑苦しいなどとは思っていない。
 その女体が無防備に自分に触れていることで、また股間が反応し始めていた。甘酸っぱいような汗の匂いと、甘い体臭が混ざった色香がさらに追い打ちをかける。
(キョーコ、こんなにいい匂いだったっけ……あ~もう、さっき出したのに、全然収まってないじゃん!)
 前かがみになるユリカに、シオリが訝しげに聞いた。

「ユリカー、見学しないで、何してたの? 暇だったでしょ」
「あー、ちょっと勉強してたんだ! たまには、そういうのもいいかなって、あはは」
「先生が、今度からはちゃんと見学してね、って言ってた」
「うん、そうするね!」

 二人が自分の席に戻った後も、ユリカの煩悩は消えなかった。

「ユリカさん、申し訳ないのだけれど、わたし、教科書を家に忘れてきてしまったの。見せてくれないかしら?」
「全然いいよ!」

 次の時間に、隣の席のサヤカが、困り顔に笑顔を浮かべて聞いてきのだった。
 ユリカは、さっき使った制服を着て、いつも通り生活しているサヤカを見て、ドキドキと胸の鼓動が早くなるのを感じた。
(その制服の袖で、オナニーしちゃったんだ……わたし)
 思わず、サヤカに自分の男性器をしごいてもらう夢のような光景を想像して、幸せな気分に入り浸ってしまう。もちろん股間は勃起してしまい、机の下でスカートを押し上げていた。
 これではさっきオナニーした意味がないが、ユリカはそんなことより自分の中で湧き上がる欲求に気を取られていた。
(また次の体育の時間も、制服を使わせてもらおうかな……)
 あくまで性欲処理のために射精したのに、これでは逆に性欲を膨らませていて、全く意味がない。ユリカはキューにのせられて、どんどん常識のタカが外れていっていることに、気づいていない。

 だんだんとユリカの煩悩は大きくなっていた。そのことは、寮に帰ってからのユリカの行動を見てもよくわかる。
 キョーコとシオリが夕飯を買いに近くのコンビニに出かけたのを確認した後、ユリカはすぐに部屋のカギをかけ、自らのスカートをめくりあげていた。 
 洗濯カゴから、二人の使用済みの衣服を引っ張り出してきて、それにわずかに香るメスの匂いを嗅いだり、自分の股間に擦り付けたりして、性欲を満たし始めたのだ。

「ごめんね、二人とも……でも、我慢できないから、こうするしかないの……」

 ベッドの上で膝立ちになって、スカートの下でぱんつをずらし、我慢汁を垂らす肉棒を露出させる。
 シオリの下着を巻き付け、柔らかい生地で擦ると、素晴らしい心地よさがユリカに訪れる。
 キョーコがさっきまで着ていた、人肌の体温が残る制服に顔を突っ込んで、嗅覚で興奮するのも忘れない。

「あぁ~……ああぁ……いい、これ、いいよぉ~」

 ユリカはすっかり顔を上気させ、快楽に身を委ねていた。だらしない声をあげ、上に突き上げたお尻を大胆に振りたくっている。
 こんな姿をキョーコやシオリに見られたら、ただでは済まないことなど、全く考えていない。完全に淫行から得られる、ゾクゾクとするような快感で頭がいっぱいで、周囲に配る意識など、微塵もない。

 遠くから見たら、可愛らしい女の子が、大胆にオナニーしているなんとも扇情的な光景だ。しかし、その手に握られた、ギンギンに固くなった男性器を見たら、大抵の人間は絶句してしまうだろう。

「あ、いく、いくいくぅっ!!」

 ぎゅうっと身体を強張らせて、真っ白な精液を用意していたティッシュに吐き出して、ユリカはふう、と一息をついた。目線は宙を漂い、余韻に浸っている。
 そんなユリカの痴態を、相変わらずキューは間近で見ていた。

「もうすっかりち○ぽの快感にはまったキューね。女の子が欲しくてたまらないのキュー?」
「欲しいよぉ~……こんなふうになりたくなかったのにぃ……なんでこうなっちゃうのよ~」

 ユリカはわりと、落ち込んでいた。数日前まで、普通の女の子としてバラ色の女子校ライフを送ろうとしていたのに、このザマだ。当然のことである。

「欲しいなら、襲っちゃえばいいんだキュー」
「そうやって、すぐ変なことをそそのかすんだからっ」

(シオリとかキョーコに、エッチなことするなんて、絶対ありえない)

 そう固く心に誓いながら、ユリカは二人の衣服を洗濯カゴに戻すのだった。

 その晩、部屋で三人仲良く夕飯を食べた後、こんな出来事もあった。バスタオルや、パジャマなどを一袋にまとめ、二人がこう言ってきた。

「ユリカ、お風呂行こう」
「ごめん……今日も、今からちょっと友達の部屋に遊びに行ってくるから」

 ここまではいつも通りの会話だった。しかし、シオリが少し目を細めて、こう付け加えたのだ。

「ふーん。わたしたちは連れて行ってくれないんだー、ユリカ最近、わたしたちと距離取ってる?」
「違う違う、そういうのじゃないってば」
「わかったよ。本気で言ったんじゃないから大丈夫だよ、ユリカ」

 結局二人は、優しい笑顔で、どこか気遣ったような態度を取ってくれていた。ユリカは、二人とも、自分に何か異変が起きたことを、察しているのではないかと薄々感じ取った。
(バレないようにしないと……もしばれたら、大変なことになっちゃう)

 一人になったユリカは、部屋で悶々と考え続ける。
 二人との友達関係も、重大な考えるべきことだったが、同時にしょっちゅう疼く股間のほうも、ユリカの思考に並々ならぬ影響を与えていた。

「でも、このままじゃシオリやキョーコを襲いかねないよ……自分がコントロールできなくなっちゃいそう……」

 それほどに、射精の快感はユリカの生活の一部になりつつあった。
 キョーコやシオリなど、親友と呼べる女の子に手を出すことは出来なくても、知らない女の子になら少しくらい乱暴してもいいんじゃないか、という謎の理屈がユリカの中で出来上がり始めていた。

「あー、もうダメダメ、わたし、頭おかしいっ」

 ユリカはまた、夜の風に当たろうと、部屋を出て廊下をうろつき始めた。たまに通りかかる女子生徒の身体を、思わず舐めるように見てしまう自分に、嫌気がさす。
(誰か、助けて~! 本当に、わたしがわたしじゃなくなっちゃう……)
 そう思いながら、この間も来た、廊下の突当りの窓際でぼうっとしていた時だった。

「ねえねえ、あなたがユリカさん?」

 話しかけてきた女の子がいた。髪をポニーテールにして、すっきりとした笑顔を浮かべている。運動をしている女の子なんだろうな、と雰囲気で察しがついた。
(可愛い……わたしのものにしたい……)

 ユリカの中で、むくむくと黒い感情が湧き上がる。それが表に出ないように、ユリカは微笑みながら頷いた。

「体育の時間、休んでたよね。体調、悪いの?」
「ううん、大丈夫だよ」
「わたしは同じクラスのアヤヒ、よろしくね!」

 よろしく、と返しながら、ユリカはフレンドリーに接してくれるアヤヒに好感を抱いていた。
(きっといい人なんだろうな~)
 そして、アヤヒはこんなことを、さらっと言ったのだった。

「ところで、ちょっと今わたしの部屋でパーティーやってるの。来てみない?」
(つづく)






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