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<妹姫9話>生徒会室とマーメイドの湖




「クリスティーユのこと知らないのか?」
「そ、そういうことね……。知ってるに決まってるでしょ? わたし、会長とはけっこう仲いいんだから。時々一緒にご飯も食べるわ」
「なんかあの人だけオーラが抜群だよな」
「オーラだけでなく実力もあるのよ? 槍の腕前は学園随一と言っても過言ではないわ。姫騎士団を束ねているのは伊達じゃないの」
「生徒会長もやってんだろ? 今から会いに行こうと思うんだけど」

 リナはちょっと誇らしげに胸を張った。

「そういうことなら、わたしが生徒会室まで案内してあげるわ。わたし、これでも生徒会委員なんだから」

***

「レイジ殿下! すまない……見苦しい所をお見せした」
「おはよう、クリスティーユさん」

 制服姿のクリスティーユが、生徒会室の生徒会長席に座って優雅に足を組み、本を読んでいた。
 俺の姿に目を丸くし、すっと足を元に戻す。

「部屋が散らかっているだろう。訪問があるとわかっていたら掃除をしておいたのだが……このていたらくだ」

 生徒会室は広く、暖炉があるような中世っぽい趣のある素敵部屋だった。しかし、今は机にたくさんの書類ががさっと重ねられている。

「別に大して散らかってないと思うけどな」
「そう言ってもらえると助かる。そこにかけてくれ。わたしの好みの紅茶があるが、淹れるか?」
「ほう……頼む」
「じゃあ、わたしが淹れてきてあげるわ」

 リナは部屋の奥のキッチンに歩いていった。
 クリスティーユは礼を言って、俺に凛とした声で話す。

「我々生徒会は、この学園を取り仕切っている。先日のドラゴンの襲撃を記録にまとめておかなくてはならなくてな……今後の襲撃への対策として、重要な作業だ」
「みんなに影響が及んでるんだな……昨日の襲撃」
「そうだな。あれほどの事件はなかなか起こるものではない。そのことだが……レイジ閣下! 先日の活躍はこの目で見た……! 惚れ惚れしたぞ……今思い出しても、胸がすく。あれこそ騎士の鑑《かがみ》だ」

 クリスティーユは興奮気味に、うんうんと一人で頷いている。
(それにしても美人だな……)
 騎士鎧を脱いだ制服姿だと、女らしさが際立つ。
 上品に毛先をカールした金髪。しかも、巨乳でお尻も大きいのにウエストは引き締まっている。スカートの下、黒いパンストに包まれた引き締まった太ももが目を惹き付ける。

「あの時の怪我は治ったようだな。見舞いに行けなくてすまなかった。腑抜けた騎士団員たちに騎士道精神のなんたるかを教えていたら、あっという間に時間が経ってしまってな」
「腑抜けって……昨日のことか? 別に叱るほどでもないんじゃ?」

 ドラゴンを前に、クリスティーユ以外の姫騎士たちは怯えきって、まともに近づくことすら出来なかった。でも、対抗する力がないなら退却するのが正しい判断だと思うのは、俺だけではないはず。

「いいや、正義のためなら命をも投げ出してこそ真の姫騎士だ。もし妹の古代魔術が失敗したり、貴殿が龍に一撃を食らわせたりしなければ、姫達は無残にも龍の魔の手にかかっていただろう」

 まあ、確かにそうだけど……妹の大魔術? あの落雷のことか?

「え? サーニャってクリスティーユさんの妹なの?」
「ああ、そうだ。サーニャはわたしの妹だ。会ったのか? よくできた娘だろう?」

 クリスティーユさんはどこか得意げに言った。自慢の妹と言った感じ。
 まあ思い返してみれば、顔つきが似ていなくもない。髪色も同じだし。

「姉は生徒会長兼騎士団長で、妹は主席成績か。優秀なお家柄だね」

 いいや、とクリスティーユは頭を振る。

「我が家はここイディアルを守る一柱に過ぎない。他の多くの姫騎士や姫たちの力なくして、この国の平和は守れないだろう。なあ、ハクア? レイジ殿に挨拶をしておいたほうがいいんじゃないか?」

 クリスティーユの目線の先では、一人のエルフが机で書類に目を通していた。彼女は部屋に入った時からずっといたが、俺を一瞥したきり無言で作業を続けていた。
 耳がぴんと立ち、どこか利発そうな印象を受ける女の子だ。銀髪をお嬢様なヘアスタイルに結っている。
 俺が見ているのに気が付くと、目を細めて愛想のいい笑顔を浮かべながら、こう言った。

「先輩、男なんて、はやくこの神聖なる生徒会室から追い出していただけませんこと?」
「ハクア! レイジ殿になんと無礼なことを言うか!」

 一転鋭い目線になるクリスティーユ。ハクアと呼ばれた女の子は拗ねたような顔で言い返した。

「だって……ここは清らかな淑女の集まる神聖な学び舎、どうして男が入りこむことが許されるのかしら。当然の扱いでなくて?」
「ハクアは昔から男が嫌いなんだ。許してやってくれ、レイジ殿」

 俺はむしろ、このハクアという子に興味を抱いていた。こういうツンツンした子ほど、征服したときの喜びは大きいというもの。

「ふんっ、わたしには男など必要ないのですわ……」

 ハクアは席を立ち、優雅に生徒会室を出ていった。

「困ったやつだ……全く。冷ややかなところはあるが、本当はいい子なのだが」
「ハクアったら……あの様子だと、また相手の生徒と部屋にこもってしまいそうね」
「相手の生徒?」
「ハクアはね、チコという女子生徒と恋仲との噂があるの。もし本当だったら退学ものね……」

 リナが、湯気の立つ紅茶をお盆に乗せて持ってきながら、微妙な表情で言う。

「……不道徳にもほどがあるな。わが騎士団に引き入れ、精神を叩き直したいと思うことがよくある」

 その言葉を聞きながらその甘い紅茶を飲んで、俺はちょっと閃いた。
(姫騎士を叩き直す……その名目があれば面白いことができそうだ)

「そうだ、クリスティーユさん。姫騎士たちを少しかしてくれよ」
「ふん? もちろんいいが、彼女たちに何か用があるのか?」
「腑抜けた精神を叩き直そうかと思って」

 クリスティーユの顔がほころぶ。

「おお……それはありがたい! レイジ殿直々の指導をしていただけるのなら、姫騎士たちも身が入るだろう。そのうち腑抜け騎士どもを選んで閣下に引き渡そう」

 色々とクリスティーユさんと話していると、すごくしっかりした人だとわかった。「騎士道精神」という軸が根付いている。
(この人は簡単に口説き落とせそうじゃないな)
 しかし今や俺は歩けば姫達が寄ってくるイケメン、うまくやれば、どんな美少女でも美女でも攻略できるはず。
(この誇り高い女騎士殿を俺の女にしてやりたい……!)
 無理やり犯してもいいが、出来れば心から俺に服従させたい。そんな妄想をしているとクリスティーユが何か思い出した顔をした。

「レイジ殿! そういえば、昨日予定していた校内散策を行っていないではないか! よければ、今すぐにでも始めたいのだが」

***

「ここイディアル学園には、特設のプールがある」

 俺はクリスティーユに連れられて、廊下を歩いていた。
 隣を歩くリナが何やらほくそ笑む。

「普通のプールだと思ったら、大間違いよ?」
「ほう……楽しみだな」

 クリスティーユは廊下を俺を連れて歩いて、澄んだ水の張られたある一室へとたどり着いたのだった。
 前世の高校にあったのと同じようなプールだった。

「普通じゃねえか」
「見てなさいってば」

 リナがふふんと笑う。少し違うのは水深が深く、底が見通せないこと。
 
「誰かいないか? 水棲の姫たち!」

 屋内プールみたいな場所に、クリスティーユの凛々しい声が反響する。
 すぐに、パシャッと水面に大きな影が浮かんでくる。
 プールの淵に手をつき、一人の女の子が顔を出す。

「あ、クリスじゃない。こんにちは。昨日は大変だったみたいね」

 水色の髪を肩に流した、白いビキニ姿の女の子だった。ちょっと大人びた雰囲気を持っている。豊かな胸が、今にも水着から零れ落ちそう。
(エロい……)
 揺れるおっぱいに加え、濡れた髪や肌は艶々と輝いて魅力的だった。

「こんにちはナギサ。昨日大活躍してくれたのが、この隣にいるお方だ」
「隣の方は……あら、男性じゃない! びっくりしたわ! もしかしてこの方が……レイジ様?」

 ナギサはかすかに頬を染め、無防備に見せていた豊かな上乳を隠すように水中に上半身を浸した。

「よろしくナギサ。ナギサは泳ぐのが上手いんだね」
「ん……そうか、レイジ様はマーメイドを知らないのだな。ナギサ、見せてやってくれ」
「へ? 嫌よ、恥ずかしいもの」
「少しくらいいいだろう? いつもわたしの前ではそうしているではないか」
「クリスに頼まれたら、断れないじゃない。もう……」

 ナギサはパシャッと跳ねて、水面から飛び出した。
 プールサイドに出てきたその本当の姿に、俺は目を見張った。

「に、人魚!? すげえええ!」

 ナギサは腰のところから膝のあたりまでを水着のスカートで隠していたが、見える部分、膝より下は一本の尾びれになっており、全て光沢のある鱗に覆われていた。
(マジかよマーメイド美しいんだけど……)
 整った形の尾びれには気品を感じるし、鱗は一枚一枚光の当たる角度によってキラキラと輝きを変え、玉虫色の宝石のよう。

「ん……しょ、と」

 ピチピチと尾びれを跳ねさせながら、ナギサは両腕を床について、動きにくそうにしている。胸がぷるんと揺れる。
 
「レイジ様……その、もういいかしら。この無様な格好、けっこう恥ずかしいの……」
「そうか悪いな、戻っていいよ」

 ナギサが水に飛び込むと同時に、もう一人マーメイドが水面から飛び出してきた。

「誰か、呼んだー!?」

 どこか荒っぽい声でそう言う彼女は――口に、まだピチピチ動く魚を咥えていた。野生的な輝きを持つ瞳が、クリスティーユを捉える。

「これはこれは生徒会長さんじゃないですかー! なに、なんかわたしに用?」
「ミナモ! 口に物をいれながら話さない! 失礼でしょ!」
「はーい、ナギサ……あれ、その隣の人、もしかしてイディアルの一番偉い皇帝さん?」

 おさかなさんばいばい、と魚をプールに放って、ミナモはけろりとした顔をしている。それを見て俺はふと気づいた。

「もしかして……近くに湖があるって聞いたけど、このプールはそことつながってる? プールに魚がいるっておかしいでしょ」
「その通りだ。さすが、レイジ殿は察しがいいな」

 会話しながらもう一つ思い出していた。
(そういえば……近くの湖には……)

「その湖には、水竜がいるって本当か? 討伐したいんだけど」

 言った途端、二人のマーメイドが驚いて顔を見合わせる。

「おー、それはマジで言ってるのかい、レイジさん?」
「わたしも同意見よ……触らぬ神に祟りなし、だわ」
「へえ、水竜って強いのか」
「かなり手ごわいと思います……しかも水中で戦うことになりますから」
「うん、ナギサの言う通りだ。あんたらヒューマンは、陸上のほうが絶対戦いやすいぜ?」
「マジか……そう簡単には討伐できそうにないか。封龍剣すぐ作れるかと思ったんだけどな」
「封龍剣……! 貴殿はあの伝説の武器を作るおつもりか!」
「ああ、逆に俺以外、作れるやつなんていないだろ」

 言い切ってみると、ミナモが目を輝かせて喋りだす。

「おー! そこまで言うなら、ルシカ様に運勢を占ってもらったらどうかな、ナギサ? もし予言がいい感じなら、すぐにでも討伐に出かけてもいいぜ、わたしは」
「あぁ……それはいいアイデアね! レイジ様も、一度くらいルシカ様に挨拶して行ったほうがいいんじゃないかしら」
「占い? 俺はいいや、そういうの」
「違うって! そんじょそこらの占いとは違うの、ルシカ様のは完全に「予言」なんだよ!」
「予言?」
「そうよ。ルシカ様は、一度たりとも予言を外したことがないわ。魔力で未来を見ているのよ」
「ほう……魔力で、か」

 インチキではなさそうだ。魔力は占いもできるのか……まだ俺の知らない魔法がたくさんありそうだ。

「じゃ、さっそく行くかっレイジさん! これ使って!」

 ミナモは真珠みたいな小さく白い球体を俺に投げて、水の中へ潜っていく。
 ついてきてくださいね、と言い残してナギサもプールの中へ消えてしまった。
 俺はもらった真珠を口に含んで上の服をばっと脱ぐと、リナが軽く悲鳴をあげる。

「ちょ、ちょっとばか! いきなり脱ぎはじめないでよね!」
「殿下は思い切った方だな……だがその制服は水中でも重くならない特殊仕様なはずだ。そのまま飛び込んでも問題ないぞ」
「そうなんだ、超便利だな。二人は来ないの?」
「わたしたちの制服には防水機能はないの! 行けるわけないでしょ! 水着なんか箪笥の奥のほうだし!」
「わたしも今は水着が……それに湖の案内役としても、彼女たちのほうが適しているだろう」

 姫たちが水着を着て、俺の目を楽しませるよう制服の観点からも仕組まれているのかもしれない。

「じゃあひとまずお別れだな。なあ、この白い球体って、どうせ呼吸のためのものなんだろ?」
「ああ。それは息継ぎ真珠。口に入れておけば一時間くらい息が持つぞ」

***

 マーメイドに連れられ、プールの澄き通った水の中を潜っていく。耳元でゴポゴポと音が響く。
 二人の泳ぎは、無駄がない。すいすいと先へと進んでいってしまう。下半身が泳ぎに最適化されているのは強い。
 プールの底の一角に、四角い穴が空いていた。
 そこを抜けると、湖の底に出る。美しい岩や海藻に太陽の光が躍っていた。湖の底に光が届くほど、水は綺麗だった。
 前方を見て、俺は衝撃を受けた。
(竜宮城みたいだ……)
 水中に城のような構造物が建てられていた。青く美しい水の中、日の光に彩られ、夢のような景色だった。
 見惚れていた時だった。

「――!」

 背後から、大きな水の流れ、勢いを感じる。振り向くと――
 全身鱗に覆われた、巨大な身体。俺の何十倍もありそう。大きな翼、カサゴのように尖った背びれ……でかすぎて全体像が把握できない。
 水竜がこちらを警戒せず、悠々とすぐ傍を泳いでいた。
 豪華客船が通り過ぎていくような迫力に、俺は舌を巻くしかなかった。

***

「まさか……あんな大変な予言になるなんてね」

 俺はルシカに会い予言の儀式を済ませた後で、ナギサと城に帰ろうとしているところだった。
 俺が湖の波打ち際の岩場を歩いていて、水の中隣をナギサが泳いでついてきている。

「正直意味がわかんなかったんだが」
「ルシカ様の予言はいつも抽象的なのよ……あの眼には、そこまで具体的には視えていないのかもしれないわね」

 占術師ルシカは、水中の暗い洞窟にひっそりと棲む、両目を白濁させた老婆だった。顔に刻まれた皺は、生きてきた時間の長さを感じさせ、威厳を湛えていた。
 純血マーメイドで、耳のところにひれがついているのが印象的だった。
 彼女は、俺が祠に近づくや否や、甲高い声をあげた。

「貴様……この世の人間ではないな? 立ち去れ……!」

(俺が異世界転生したこと、バレてるのか……!?)
 耳のひれを震わせ、威嚇するように鋭い銛を手に取るルシカをナギサが宥め、なんとか予言を執り行ってもらえることになった。

「恩に着るがいい、今回限り特別に占おう……霊を触らせろ」

 老婆は俺に近づき、険しい顔で言ってくる。

「再び龍は襲撃するだろう……これは予言ではない。永遠の運命、魔法使いがその身に背負うべき罪の代償……」

 その言葉を前置きに、ルシカは俺の胸に触れ、自分の胸に手を当てる。眩い白い光が辺りを満たし、魔法が詠唱され、世界が白く歪んでいく。術をかけられている間、俺は巨大な力が俺の意思を押し流そうとするのを感じた。
(すごい魔力だ……)

「視える、視えているぞ……貴様のたどり着く行く末が。ああ……なんと因果な。貴様の魂は、その肉体から切り離されるだろう……ある者の悪意によって」

 要は、俺が殺されると。またそれか。ナギサが息を飲むのが聞こえた。

「この国に、いや、この世界に、危機が迫っている……全ての因果は、貴様に集結していることを肝に命じるがいい……止めることは出来なくても、遅らせることはできる……魔の国イディアルの大転換期が、すぐそこに……」

 ルシカの予言は、最後にそう締めた。
(わけわかんね)
 昨日も襲撃があったんだし、少しは危機感を持とうとは思うが、別に今すぐ焦ることもないと思う。こういう時に取り乱して無駄に足掻くやつほど、うまくいかないのだ。

「ま、さっきの予言、頭の片隅にでも置いておくよ。ルシカさんを説得してくれてありがとな、ナギサ」
「感謝されるほどでもないわ……あの御婆さんは、いつも頑固なのよ」

 ナギサは大人びた顔を、ちょっと照れた感じで赤らめた。
 ふと、水面に出ている、ナギサのつややかに濡れた背中の肩甲骨に目が留まる。ビキニの肩紐が気になる。
(むらむらしてきた……)
 女の子と気持ちよくエッチして、もやもやした気持ちをリフレッシュしたいところ。
 ハーフマーメイドって……エッチできるんだよな?

「ナギサ、ちょっといいか」
「どうしたの?」

 彼女はすっかり俺に気を許しているようで、微笑んでいる。

「ナギサって、王族の姫だよね」
「そうよ……? わたしは王族の血が混じったハーフマーメイドの一族。この湖には、逆に完全な純血マーメイドのほうが少ないわ」
「初めて人魚の身体を見て、俺感動したよ。こんな種族が存在するなんて、って。もう一目だけでも、その尾びれを俺に見せてくれないかな」
「いやよ……わたしたちって、尾びれを水から出すとすごく不安になるの。なんていうか……あなたたちヒューマンが言う、地に足が付かない感じと言うか……」

 ナギサは恥ずかしそうに目を反らして、ぶくぶくと水の中に沈む。

「そうか……残念だなぁ」

 俺ががっかりとため息をつくと、彼女はちらっと見てきて、気遣うように訊いてくる。

「そんなに……見せて欲しいの?」
「ああ、気になって仕方ない」
「もう……少しだけよ?」

(この子、お姉さん肌だな……)
 困っている人がいたら放っておけない感じが、滲み出ている。
 ばしゃり、と湖から飛び出し、岩の上に美しく虹色に輝く鱗に覆われた尾びれをさらし、腕だけで上半身を支える。
 ビキニ姿の上半身は、おっぱいがやわらかそう。肌もつるんとしていて、撫でまわしたくなる。

「これで……いいかしら」
「ああ。ちょっと悪いな、ナギサ」
「え……なに!? きゃっ!」

 お姫様だっこで抱え上げると、ナギサは全く抵抗できずに尾びれをピチピチさせ、頬を上気させている。

「ナギサ……向こうの岩陰で、セックスしようぜ」
「せっくすって……? わ、わたしをどうするつもり!?」
(つづく)






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