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<妹姫8話>二人目のメイドとファンクラブ




「今日は講義無し、学校はお休みとのことです。昨日、あれだけ大変なことがありましたからね」

 俺はウィルベルと一緒に破壊された校舎の修復作業を見に来ていた。
 それぞれ役目を割り当てられた姫たちが、風属性の魔法を使って石を浮き上がらせ、もとあった位置へと戻したり、土属性魔法で「組立《コンポーズ》!」と石材を修復したりしていく。作業はすいすいと進んでいて、明日にでも学園は元通りになりそうだった。

「せっかくのお暇ですし、学園のあちこちを回ってみたり、これから共に過ごす生徒さんたちの様子を見に行ったりしてはいかがでしょう?」
「ああ、身体も全回復したし、そうしてみようかな」

 俺は肩をぐるりと回して見せた。

「ご主人様が起きたときにおそばにいれなくてすみません……一晩中おそばにいるつもりだったのですが、保健室の先生たちが面倒を見てくれると言ってくれたので、自室で休ませてもらいました」
「……あの二人か」

 とんでもないビッチエルフだった……二人のおまんこ、きつくて気持ちよかったなぁ。
 定期的に保健室に通うことになりそうだ。

「それにしても、ご主人様が無事で本当によかったです……! しもべであるわたしをドラゴンから守ってくれるなんて、ウィルベルは驚いてしまいました」
「そんなの当たり前だろ。可愛いメイドさんを失うわけにはいかないし」
「ご主人様……! ウィルベルは幸せ者です!」

 ウィルベルは感動した様子で頬を染めている。その胸に抱かれたスミレに頭の中で話しかける。

――おいおい、お前これまでウィルベルにどういう扱いしてきたんだよ?
――君が優しすぎるだけじゃないか? まあウィルベルがいい子だってことはわかってたけどね。

 スミレはウィルベルに頭を撫でられて、みゃーおと気持ちよさそうに鳴く。ウィルベルに抱かれるのには、もう慣れてしまったようだ。

「お前はいっつもスミレを抱えてんな」
「それはもちろんです。ご主人様がわたしに初めて与えてくださったペットですし、なにより可愛いじゃないですかぁ……」

 ふにゃふにゃ笑って、スミレをぎゅっと抱きしめ、頬ずりする。さすがに嫌なのか、スミレのほうは抜け出そうと暴れはじめた。

「でもこの子……こうやってしょっちゅう逃げようとするんです」
「そりゃ猫だからな、そういうもんだろ」

 言った傍から、スミレはウィルベルの腕を振り払って、廊下を走って逃げていく。
――そろそろ限界だ……空気から女の匂いがしない場所に行くよ。
――ご愁傷様……

「ああ、待ってくださいったらぁ……行ってしまいました」

 ウィルベルはスミレの消えた方角を寂しそうに見ている。

「すぐに帰ってくるよ。さ、そろそろ移動するか」
「そうですね……もうスミレったら……」

 歩き出すと、俺たちを観察していた姫たちの一団に出くわした。みんな、きゃあきゃあと騒いで俺を見て頬を染めている。瞳がキラキラして、まさに恋する乙女と言った感じ。

「ご主人様は、やはりお姫様たちに相当人気を博しているようですね……昨日ご主人様が寝ている間も、たくさんの姫君がお見舞いに来ていました」
「全員一気に種付けしちゃ、つまんないしな……」

 俺が押し通ると、姫たちの集団は黄色い声をあげながら2つに割れた。
 全員、高校のクラスに一人いるかいないかくらいの美少女だ。俺の顔を期待げに見て、声をかけてくれるのを待っている様子。
(いつか全員犯してやろう)
 その間を通り、俺はひとまずアリスの様子を見に行くことにした。

***

「あ、ウィルベル……久しぶり!」

 校舎内の廊下を歩いていると、声をかけてきたのはメイドさんだった。
 白と黒色のウィルベルのメイド服とは違う服装だった。水色や白色で彩られた、爽やかなデザインのメイド服を来ている。
 髪はセミロングのシルバーブロンドで、フリルのついたヘッドドレスをつけている。

「メルティ! ご主人様に仕え始めてから会っていませんから……何年ぶりでしょう?」
「五年ぶりじゃないかしら。ウィルベル、大きくなったね……」
「身長はたいして伸びていませんよ?」
「胸よ」
「やめてください……」

 ウィルベルは胸に手を当てて恥ずかしそうにしながら、紹介した。

「彼女は、わたしの幼馴染みのメルティです。見ての通り、姫様のメイドをやってます」
「ほう、メルティさんよろしく」
「ウィルベル、羨ましいわ……レイジ様のメイドなんて……」

 メルティは、思ったことをはっきり言うタイプらしい。照れたはにかみ顔で言った。

「わたしも、お供してもよろしいでしょうか?」
「メルティったら……あなたのご主人様は放っておいていいのですか?」
「だってシルフィはすぐに一人でどこかに行ってしまうんだもの……どうせわたしのことなんか必要としていないんだわっ!」

 手のひらをぎゅっと握って頬を膨らますメルティ。
 メルティはどうやら、主人に相手にされていないようだった。きっとスミレが俺と身体を交換しなかったら、ウィルベルもそういう運命を辿っていたのだろう。

「またメルティはご主人に失礼なことを言って……あ、ご主人様着きました。ここがアリス様の部屋です」

 ウィルベルは一つの扉の前で足を止めた。さっそく呼びかける。

「アリス。調子が悪いらしいじゃないか。見に来たよ」
「れ、レイジ様!? どうしてわざわざわたしなんかのために!?」
「回復ポイントにいる時から具合悪そうだっただろ。俺のせいじゃないかと心配になって」
「……。ごめんなさい。部屋には入らないでね。面倒かけちゃって悪いんだけど……これを食堂に持っていって欲しいんだけど……いいかな」

 ドアの下の小窓から、食べ物の乗ったお盆が出てくる。ほとんど手が付けられていない。

「食べないのか?」
「なんだか……変な味がするの。青臭いというか……」

 味覚に異常……どういうことだろう。これは何か理由がありそうだ。

「でもお腹は不思議と減らないの、大丈夫だよ、レイジ様?」
「そうか……無理するなよ」
「うん」

 アリスは元気そうだし、無理に部屋に押し入ることもないだろう。じゃあな、と挨拶して歩き出す。

「次、生徒会室にでも行こうか。クリスティーユに会いたいな」
「騎士団長様ですか? わかりました、ご主人様」
「メルティも一緒に行きます!」

 と踏み出した時だった。
――石造りの床ががしゃりと崩れた。

***

「落とし穴、成功! ガーネット、お手柄よ! 計画通りね!」

 落下点ちょうどのところに、ソファが用意してあり、俺はそこにお尻で着地すると、やたら威勢のいい声が響いた。
(なんだなんだ!?)
 部屋には明かりが灯っておらず、暗闇に包まれている。
 自分が落ちてきた穴を見上げると、ちょうど崩れた石の破片が再構築され、修復され差し込む光が消えていくところだった。きっと土属性魔法だ。

「これでレイジ様はわたしたちだけのものよ! ふふふっ!」

 ぱっと光が満ちると、ここが物置のような倉庫のような部屋だと分かる。
 目の前に、きりっとした眉に、目力のある美少女が腰に手を当て立っていた。
 髪型はプラチナブロンドを腰まで届くポニーテールにしたもの。服装は普通の制服だ。

「誰だお前」
「ふふふ……聞いて驚きなさい! このわたしは、レイジ様ファンクラブ(過激派)会長、アミーナよ! 以後見知り置きなさい!」

 びしっと指をさしながら、自信に満ちた表情で高らかに宣言。なかなか様になっている。普段からこういう人なんだろうな……

「俺のファンクラブ……? そんなもんがあるのか」
「いいえ、ファンクラブ(過激派)よ! クラブの中でもやばい派閥だから、覚悟しなさい? ふふふっ、他の子たちとは一線を画してるんだから」
(自分でやばいって言ってる時点で……)
「そう……皇帝様に落とし穴を仕掛けるなんて、わたしたち以外にはできない」

 そう言いながら穴を土属性魔法で塞いでいるのは、黒髪ぱっつんで、かすれた感じの感情のこもらない声の美少女だった。制服がよれよれで、全然見た目に気を使っていないのがわかる。
 どことなく、普通の人とは違う時間を生きているような雰囲気が漂っている。
(でも確かにやばいことには違いなさそうだ……)
 100人いれば、イレギュラーも出てくるわけか。
 俺はもう一人、部屋にいることに気が付いた。

「この子は?」
「レイジ様……っ! 握手してくださいっ!!!」

 他の二人とは違い、普通な雰囲気の、ブラウンの髪をセミロングにした美少女がいつの間にか脇にいた。ぺこり、と頭を下げて、両手を俺に差し出している。

「こら、ルナ! どこにでもいるようなファンと同じことやってるんじゃないわ!」
「はっ……! すみません、アミーナ様!」
「ふん、まったく。わたしたちは普通じゃないの! ヤバいのよ! そのことをしっかりわきまえなさい!」
「はい!」

(ああ……他人と違う自分に酔ってるタイプか……)
 この世界に中二病という概念があるのかどうかふと気になるが、アミーナがまた高らかに言った。

「さて、もちろんだけど、あなたはわたしたちから逃げられないわ、ふふふ! この部屋には魔法がかけられているから、簡単には探知されない。これからたっぷり付き合ってもらうんだから」

 アミーナは人差し指をピンと立て、部屋を行ったり来たりしている。

「何をするんだよ」
「ふふふ……聞いて驚きなさい? わたしたちは、とある手段を使って、殿方について、ある情報を手に入れた。長い長い諜報戦だったわ……!」
「なんの情報だよ」
「これからわかることになるでしょうね、ふふふっ! ルナ、レイジ様を取り押さえなさい!」
「失礼します! きゃあっ、わたしレイジ様の腕に触れてる! 殿方の筋肉すごい!」
「ルナ、安易に騒がない! 過激派としての誇りはどこにいったの!?」
「はい! すみません!」

 いつの間にか後ろに回っていたルナが、俺の両腕を動けないよう、押さえつけてくる。
 その力は弱くて、逃げ出そうと思えば逃げ出せるけど、面白そうだからあえて俺は怖がってみる。

「ウワア、イッタイコレカラナニガハジマルンダ」
「身動きがとれないのね? これから起こることを、あなたは受け入れるしかないのよ!」

 そう言った後、ごくり、とアミーナは音を立てて唾を飲んでいる。 

「で、何すんの?」
「ふ、ふふ……! 今に見てなさい! レイジ様、おそろしくてたまらないでしょう?」
「ヤ、ヤメテクレー」
「ふふ、ふふふ……」

 アミーナは顔を上気させ、軽く汗をかきはじめた。

「アミーナ、もしかしてためらってる……?」
「そ、そんなわけないでしょうガーネット! わかってないわね、こうして焦らすことで、レイジ様の恐怖は今も膨れ上がっているのよ!」
「オ、オタスケヲー」

 アミーナは踏ん切りをつけたようで、こつこつと足音をたて、悠々と近づいてくる。
 ふふふ、と不敵な笑みを浮かべながら俺のももをよじ登り、またがるように膝立ちする。
 彼女のてのひらが、俺の肩に乗っている。彼女の体温が伝わり、ロイヤルお嬢様ないい匂いが、ほんのり香った。

「か、括目しなさい……!」

 過激派にふさわしいビックリなことをアミーナはやってのけた。一思いに、なにゆえか自分のスカートのすそを指でつまみ、そっとまくりあげたのだ。
(すげ……おまんこが)
 アミーナは、はいていなかったのだ。女の子の丸みを帯びた臀部の曲線は、無二の美しさだ。

「ど、どう……かしら」

 アミーナは一生懸命恥ずかしさを押し殺して、余裕のある顔を演じようとしている。しかし、恥ずかしくてたまらなそうに、ぴくぴくと内股の太ももは震えている。

「下着をはかないなんて……先生に見つかったら退学ものなんだから! どう? 驚いたでしょう!」
「これはびっくり仰天……」
「で、でしょ!? ふん、どうよ、女の子に、お、おまんこを、見せつけられる気分は!」
「アミーナ……むりしすぎ」
「きゃあっ、アミーナ様……あんなに破廉恥なこと!」 

 二人にいわれる本人は、何やら息が妖しげに乱れてきている。

「はぁ……は……わたしアミーナは、知っているの。殿方を喜ばせる方法を……殿方の聖剣……きゃ、や、やっぱり」

 アミーナは俺の股間にそっと指を這わせ、立ち上がっている逸物に触れるとびくっと緊張したようにその動きを止めた。

「読んだとおりだわ……ふふ、全てはわたしの計画通りね!」

 少し調子を取り戻した様子で、アミーナは至近距離で俺にびしっと指さした。鼻に指が触れる。

「わ、わたしに……その聖剣で愛情の印を、き、刻みつけなさい!」

(聖剣て……)
 読んだとおり、とか言ってたけど。まあいい、とにかく今はアミーナ様の命令に従おう。

「ひゃうっ! あ……ゆ、ゆびが!」
 
 アミーナのおまんこに指をあて、くちゅくちゅと動かす。すでに愛液が分泌されて、いい感じに出来上がっている。ふにふにと柔らかくて、ペニスを咥えこませたら気持ちよさそう。
 愛液に濡れた指をくんくんと嗅いで、女の子のいやらしい匂いを確認して言う。
 
「アミーナ……お前、俺とセックスしてみたいんだな?」
「せっくす……きっと聖なる男女交渉のことね! その通りよ! そうすれば、わたしはレイジ様に誰よりも近しい姫になれるんだわ!」

 俺は手早くペニスをズボンから取り出し、ルナが悲鳴をあげ、アミーナがひゃぁっとらしくない可愛い声をあげるのも無視し、一気にアミーナのおまんこに突き立てる。

「あぐうぅ!? く、くぅ……!」

 俺の肩をつかむ指に、ぎゅっと力が入る。不敵な笑みを浮かべていた顔は、未知の痛みや女の子らしい恐怖心によって、俺の表情を窺う女の顔になっている。

「う、うそ……もうはいっちゃったの……?」
「これでアミーナは、俺専用の女の子だな」
「せんよう……見なさいルナ、ガーネット! これは過激派の勝利よ――んひゃっ」

 俺は彼女の小さめの胸に手を当て、「オールリカバリー」と唱える。
 この呪文は魔力の消費は多いが、一般的で簡単な魔法らしい。アミーナの膣が回復する。

「あれ……レイジ様、今何を――」

 言わせる前に、対面座位の格好で、一気に腰を突き上げる。
 ぐりゅりゅ……とペニスがアミーナのとろとろおまんこを掻き分ける。そのままの勢いで、アミーナの中を行ったり来たりする。

「んん――! あん、あ――いやぁ、なにこれ、ふあぁ……なか、擦られて!」
「なかで俺のが動いてるの、感じるだろ?」
「す、すごい……! 読んだとおりだわっ! 「主様の聖剣が突き上げるたび、わたくしの身体の中で甘やかな感覚が――」んひゃっ!」 
「あの絶対に弱みを見せないアミーナ様が……レイジ様に……」
「あんなの、アミーナじゃないみたい……」

 抱き合って腰を振る俺たちを見て呆然としているギャラリーに、俺は手招く。

「君らも、一緒にする?」

***

 俺はアミーナを床に寝かせ、征服感を感じさせる正常位で、ラストスパートをかけた。

「んひゃっイクっ……! あの本の中の女の子みたいに――んんん!」

 アミーナの足が俺の腰に力強く絡まり、びくびくと全身がふるえわななく。眉をよせ切なげで、しかし快感に悦を感じた複雑な表情でアミーナは俺を見ている。
 抜こうとすると、アミーナはうわ言のように呟く。

「これで、レイジ様はわたしのものね……ふふふっ……」
「次はガーネットとするか。アミーナ、足が」
「えっ……そんな、まだ駄目よ! ファンクラブ(過激派)会長の名において命令するわ! んひゃっ」

 思い切り子宮口をついてやると足が緩んだ。その隙をついて、隣で開脚したガーネットに挿入する。彼女は俺とアミーナの行為を見て自慰をしていたので、おまんこはぬれぬれだった。どうやらムッツリすけべらしい。

「あんっ……レイジ様……はぁ、んっ……」

 控えめな喘ぎ声をあげ、ガーネットが身を強張らせる。無頓着な服装で、無感情な声しか出さなかったガーネットが、やたらエロイ発情した声を出している。

「れ、レイジ様……いた……い」
「リカバリー……治ったか?」
「うん……ん、あっ……」

 ぱちゅぱちゅと撹拌してやると、ガーネットはメス顔でいやいやと首を振る。
(思ったより可愛い子じゃん……)
 膣の上部分、豆粒くらいの大きさの突起を指でふにふにしてやると、ガーネットはしょっちゅうクリでオナニーしているらしく、敏感に反応した。

「あはぁっ……ん……だ、だめ……」
「出すぞ、ガーネット!」
「ん、んあぁ……んくぅ!」

 ぱっつんの黒髪を揺らして、彼女は穏やかに果てた。
 俺は自分のペニスを回復して、次はルナの前に移動。
 
「あの……わ、わたわたしにも……?」
「ルナ……行くよ」
「ん……んんんん! うそっ! レイジ様と繋がっちゃった! くうっ!」
「大丈夫……ルナ」

 痛みに瞳をぎゅっとつぶり耐えるルナの手を、ガーネットがきゅっと握る。

「だい、じょうぶ……んん! ほんとうに、こんなに痛いんだ……あの本は、全部本当なんだね」
「リカバリー……さ、ルナも気持ちよくなろうか」

 さっそくがしがしと腰を打ち付けると、ルナの表情がとろける。

「ああん! 中で熱い鋼鉄が、暴れてます! もっと穿って……! 力強くぅ!」
「あれ……思ったよりルナってエロイね」
「ルナは……普通な顔して、変態だから」
「腹筋も触らせてください! ああっ……八割れ! すごい興奮するぅ!」

 ルナはさわさわと俺の腹にタッチして、頬を真っ赤に染めている。ときめいたのか、膣がきゅんと締まった。

「レイジ様、手も繋いでください!」
「ルナ、わたしと代わりなさい! 会長を差し置いてあなたは――」
「アミーナ、こっちにおいで」
「わ、わたしに命令するなんて……!」

 なんだかんだ言ったり睨んだりしながら従うアミーナを傍にはべらせ、そのおまんこを指でかきまわす。

「んひゃぁっ!! ……んあ、かきまわしたらぁっ!」
「またイクのか? アミーナはセックス中は素直で可愛いな」
「わ、わたしは! こんないいなりになるためにやってるんじゃ……んひゃ!」
「あっ! レイジ様、イきます、イくぅ……!」

 ルナはセックスでの初アクメを迎え、声も出せずにびくびく痙攣するが、4Pはまだまだ終わらない。
(やっぱりこんな風に女の子を食いまくれるなんて、最高だな……)

***

 何度もイかせると、回復ベッドを使っていないので、姫たちはへとへとになってしまった。
 俺は一度萎えたら、姫たちの魔力を使って「リカバリー」と唱え、ペニスを回復させる。そうして何回でも勃たせることができた。
 床で女の子の甘い匂いを漂わせながら、寝転がる三人に訊いてみた。

「なんだか三人とも、セックスが何か、知ってるみたいだったけど」

 アミーナはふん、と体勢を整え、再び自信を持った表情になる。さっきまで情けない声で喘いだことなど忘れたようだ。
(ブレないな……)

「ふふふ……聞きたいの? 特別に教えてあげるわ! 施錠された禁書の棚に陳列された淫書……それをわたしたちは苦難を重ねた末に手に入れたのよ!」
「鍵かかってんのになんで持ってんだよ」
「夜の一人遊びに使うから……」
「ガーネット……お姫様はそんなことしちゃいけません。鍵はどうやって開けた?」
「それはある生徒から……ね、アミーナ様?」
「そうよ、ルナの言う通り。これはわたしたちだけの秘密なの……ふふふっ!」

 まあいいか、誰でも。と思っていると。
 ガーネットが、懐から薄い書物を三冊取り出した。一人一冊ってところか。

「読む……?」
「常備してんのかよ……どれどれ」

 ぺらぺらとページをめくり、目を走らせてみる。

 ……皇帝様の熱い聖剣が、乙女であるわたしの秘所へと突き刺さる。同時にわたしは貫かれる悦びに……
 ……わたくしは愛情をこめて、皇帝閣下の白熱する鋼鉄の槍に舌を這わせ……
 ……ご主人様は筋骨隆々としており、わたしは勇ましく八つ割れた腹筋に指をのせ……

 なにやら華やかな文章で修辞されてはいるが、実質は獣のようなセックスがひたすら描かれている。

「こりゃお姫様には刺激が強いだろ……」

 書物のタイトルを見ると、どれも「日記」。この学園の過去のお姫様たちが書いたみたいだな……

「他の姫たちに渡るとよろしくないな……没収かな」
「ちょ、ちょっと待ちなさい! どれだけわたしたちが苦労してそれを手に入れたか……」
「エッチな気分になったら、俺の部屋にきなよ。な、ガーネット?」
「うん……」

 黒髪ぱっつんのガーネットは頬を染めた。アミーナも赤くなりながら、俺に淫書を手渡してしまったガーネットを叱りつけている。
(面白い子たちだったな……)
 帰ろうと思って天井の穴の跡を見上げ、俺は気が付いた。

「まさかお前等、アリスにちょっかい出してあの部屋の前に俺をおびき寄せたわけじゃないよな!?」
「それは違うわ! ガーネットのスキルは「索敵」。一度見た相手の位置情報を感じ取ることが出来るのよ。言ってしまえば絶対にばれないストーカーってとこかしら。それを使ってあなたの場所を正確に把握し、落としたわけ。ふふっ完璧でしょ」
「おいおい……スキルまでヘンタイかよ」

 アリスの一件は彼女たちとは関係ないらしい。
 俺はやれやれと首を振り、部屋の出口へ向かう。
 
「出ていくの!? だめよ、まだわたしたちと一緒にいなさい! 絶対に逃がさないわ!」
「ごめんなアミーナ、俺クリスティーユさんに会いたいんだ」
「あ――んっ」

 俺はアミーナの胸に手を当て、念を込めた。指が青白い光に溶けていき、手を引き抜くと、そこに青白いものが掴まれていた。

「……」

 アミーナは床にぱたりと倒れた。そっと霊を戻すと、彼女はびくっと動くが、起き上がる気配はなかった。一度霊を取り出すと、動けるようになるまで一定時間かかるのはリナの例で学習済み。

「じゃあね、また今度」
「ん――!」

 次にガーネットの魔力を胸から奪って「解体《デコンポーズ》!」とその部屋の木製の扉を崩壊させた。
 すると――

「レイジ様、ここにいたのね! ウィルベルたちと探してたんだから……なっ!」

 リナが部屋の中で半裸のアミーナたちを見つけ、ジトっとした目で俺を見る。

「こ、この子たちともしたのね……」
「したけど……ほら、姫たちに種付けるの、俺の仕事だし」
「そうかもしれないけど……」

 リナはなんだか納得いかなそうに俺を見ている。

「じゃ、リナも一緒に女騎士さんに会いに行こうか」
「女騎士? だれのこと?」
(つづく)






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