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剣と魔法の世界からお持ち帰りしました(2)

<INTRODUCTION>
「冒険の中で出会った女の子たちを、元の世界に連れ帰っても構いません」
異世界転移者シンヤは、魔王との最終決戦に勝利した――
魔王との勝負に勝利し、異世界での役割を終えた時、シンヤが女神に伝えられたのは、元の世界に戻らなければならないという残念な事実。その謝罪として、「異世界から気に入った人を連れ帰る」ことを許可される。
シンヤは、冒険の中で出会った女騎士のアリサなど女の子たちを日本に「お持ち帰り」していくのだった。

シンヤは人々を従わせ、配下とする王の力・〈魔痕〉によって異世界を救う英雄となったが、その魔痕は女の子たちを発情させてしまう効果を持っていた。節度ある王であろうと出来るだけセックスを我慢しようとするシンヤだが、可愛い女の子たちに誘惑され我慢の限界に達し……? 

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〈日本――2〉

「ということは、女神の力によって、わたしたちはシンヤさまの遠い故郷に連れて来てもらったということですか?」

マリアは俺の説明を何度も聞いて、ある程度理解してくれた。
戸惑いを隠しきれていな三人に話したのだ。俺がどのようにして剣と魔法の世界に転生し、彼女たちを連れ帰ることになったのか。
ただ三人には、どうしても、俺がマリアたちが住んでいた異世界に転生したという部分がわからないらしく、遠い地に旅行でもしに来た、くらいの認識が精一杯だった。
元の世界に戻れないということも話したが、特に悲しむ様子はなかった。
「それほど遠くの地なのか。しかし、わたしは戦いで家族である騎士団を失った。ついていくのは忠誠を誓ったシンヤの他にいない」
「わたしも別に気にしないわ。シンヤにダンジョンを破壊されちゃったし……そもそも、いまの私はシンヤがいないと生きていけないもの♡」
「妻として、わたくしもシンヤさまと共にいる義務がありますわ」
三人ともそう言い切って見せた。
 特に、魔王討伐の暁に娶ることを約束された姫君であるマリア。物分かりがよく、従順ないい子だ。何を頼んでも断ることのない、良妻の鏡のような人物だった。
 俺にはさっきから気になって仕方ないことがあった。他の三人は気付いていないが、今すぐにでもどうにかしないといけない。俺が変人だと思われてしまう。
「三人とも、予定を変更だ。先に服を着替えよう」
鎧を着込んだアリサ。禍々しい装束ののリリス。豪華絢爛なドレスのマリア。全員の存在が、この空間から浮きに浮いていた。
今俺達が歩いているのは、俺の家から出て数分の商店街だった。街を行く人々がほ百パーセント俺達のことを好奇の目で見つめている。コスプレ集団か何かだと思われているようだ。
 アリサは俺の隣で、感心の表情で左右に並び立つ店たちを眺めている。
「それにしてもシンヤは遠い国から来たっていうのは聞いていたが、こんなにも物珍しいものばかりとはな」
鎧をガシャガシャ言わせながら堂々と歩くアリサに、小さな男の子が近づいてきた。
「お姉ちゃんかっこいい! その服俺にもちょうだい!」
「何を言っている!? この鎧は帝国騎士団の者だけが着ることを許される誉れ高い鎧。 簡単に貸し出す事など出来るわけがない」
「え……ご、ごめんなさい」­­
 槍を取り出しかねない勢いで叱るアリサ。ビビった男の子は、一目散に逃げて行った。周りで見ていた者たちからの視線が、さらに冷たいものになった。困ったもんだ。
「まったく、無礼な子供だ。騎士の誇りを馬鹿にしているつもりか」
「この近辺の者たちは、アークと異なる文化に生きてるんだ。礼儀知らずの言動も許してやれ」
「シンヤがそういうなら、許してやるが……」
 アリサは仕方ないな、と腕を組んだ。その隣で、リリスが口に手を当てて、目を細める。
「なんだか、視線を感じるわね……わたしたち、目立っているみたいよ。どうしてかしら」
「リリスさんがいるからではないでしょうか? リリスさんが一緒にいると、いつも男の方の視線を集めているではないですか」
「皆、わたしの女としての魅力にメロメロだものね。確かに、じろじろ見られるのは慣れてるんだけど……普段と、視線の種類が違うのよね。いやらしい目線ではなくて、好奇の目線を向けられている気がするわ」
「どうしてでしょうか、シンヤ様」
 二人が純粋に疑問だ、という感じで俺を見つめてくる。
「ここニッポンでは、アークでみんなが着ているような服を着ている者は、珍しいんだ。たとえば、魔物がいないから、アリサみたいな鎧を身に着ける必要はない」
「文化の違い……というものですか?」マリアは首をかしげる。
「なるほどね。まあ、わたしはずっとダンジョンで勇者の相手ばかりしていたから、外の世界の女がどんな装いかなんて、気にしたことがなかったんだけど。そういうことなら、ニッポンで一番魅力的な服が欲しいわ♡」リリスはうふふ、と妖艶に笑う。
「魅力的と言っても、色々種類があるからな。おしゃれ、とか、セクシーとか。あとで選んでやる」
「ふふ、ありがと、シンヤ♡」
「わたくしも、ニッポンで最高級の服が欲しいですわ」
「それも後でな」
「嬉しいです、シンヤさま」
「わたしは、別に服にこだわりなどない。一番普通な服がいい。それより、あの服はなんだ? 面白い見た目をしているな」
 相変わらず周囲をきょろきょろ見ていたアリサは、道行く女の子たちを指さした。
 それは、帰宅途中の女子高生たちだった。セーラー服。ギンガムチェックのプリーツスカート。膝上までの黒い二―ソックス。制服のことを言っているらしかった。
「あれは、ニッポンで妙齢の少女が着ることを定められている服だ。アリサも着てみたいか?」
「セイフク、というのか。あの赤と黒が交差した色使いは騎士団の使うシンボルと同じものだ。気に入った」
「似合いそうだな。用意しておく」
 見当はずれなことを言っているが、実際、十七歳のアリサにはぴったりだろう。可愛い制服姿がすぐにイメージできた。
 近くにあった百貨店に入り、婦人服店に入店する。好きな服を選ぶように言うと、マリアとリリスは嬉しそうに服を漁り始めたが、アリサだけはもじもじして選びあぐねていた。
「可愛らしい服ばかり……わたしには似合わない」
「俺が選んでやるから、とりあえず着てみろ」
「やめろ、恥ずかしい……あまり妙な服を選ばないでくれ」
 数分後、思い切り可愛いヒラヒラした可愛い服を着たアリサが、試着室から出てきた。
 鎧を脱いだアリサの身体の線は細く華奢で、普段槍を振り回しているのが信じられないくらいだ。胸もなかなか膨らんでいて、女らしい身体の線を強調するその服がますます彼女の魅力を引き立てている。
「なんだこれは……っ! あまり可愛いのを選ぶなと言っただろう……! は、恥ずかしい……」
「決まりだ。これにしよう」
「嫌だ! こんなもの、すぐに脱いでやる! 足がすうすうして気が気じゃないっ!」
 アリサはもじもじと太ももをすり合わせ、それを隠そうと短いスカートを下に引っ張っている。
「あら、随分見違えたわね、アリサ♡」
「可愛らしいですわ」
 別の試着室から出てきた二人も、現代らしい姿になってますます魅力的だった。
 リリスはさすがのセンスで、大人びたお姉さんという感じの出で立ちだ。肩を出したオフショルダーの服で色気を漂わせている。
 マリアのほうはなぜか、ラフなTシャツ姿だった。ハートマークがプリントされていたり、アルファベットが書かれていたり、可愛いことには可愛いが、姫君らしさはどこへやらという感じだ。
「その服が気に入ったのか、マリア?」
「ええ! こんなに着心地のいい衣服は初めてよ! 薄くて軽くて、最高ですわね! きっとニッポンでも最高級の衣服なのでしょう?」
 色々言いたいことはあったが、何も言わないでおくことにした。
「……まあいいか。それにしよう」
 俺はポケットからお札の束を取り出して言った。
 実は、女神にある程度の現金を用意しておくように事前に頼んでおいたのだ。金銭的にはしばらく事欠かないはずだった。
「こんなはしたない服を着て街を歩くなんて、信じられない……っ!」
「ニッポンの女の子はみんなこうだぞ」
「そんなに可愛いのに、もったいないわよ、アリサ♡」
「似合ってますのに、脱いでしまうのですか?」
 アリサはしつこく嫌がっていたが、みんなでべた褒めしてあげると、まんざらでもなさそうに文句を言うのをやめた。
 そういうわけで、再び俺たちは衣服を整えて新居に向かって街を歩き始めたが、やはりまとわりつく視線は消えなかった。リリスもそのことに気づいて、俺の腕を指でつんつんつついてくる。
「やっぱり、わたしたち目立ってるわね。何がいけないのかしら」
「単純に、お前らが可愛いのがいけないのかもな。俺はこの地では無名の凡人だ。三人もこんなに可愛い子を連れてるのは確かにおかしい」
「あら、そうなの。でも、シンヤは世界を救った勇者様だもの。わたしたちみたいな美女たちを従えて当然よ」
「美女……っ! わ、わたしなんかが……?」
「そんなことないと思うわよ。こんなに可愛い子が、鎧なんか着て戦っていたなんて、可哀想♡」
「わ、わたしはリリスと違ってシンヤに媚びを売るためにここにいるわけじゃないっ。シンヤを魔物たちの残党から守るためにここにいるんだっ」
「そんなこと言っちゃって。シンヤと夜な夜な愛し合ってるくせに♡」
「や、やめろっ! あれは、その、しょうがないんだっ! どうしようもなくはしたないリリスと一緒にするなっ」
 相変わらず言い争っているアリサとリリスを尻目に、マリアは素直に俺にくっついて、腕にすがってくる。
「わたくしはこうしてシンヤさまと共にいられて光栄ですわ。今晩もぜひご一緒させてください」
 俺は内心ドキドキするのを抑えて、クールな自分を保つ。
「そう焦るな。これからは四人一緒に一つの家で暮らせる。いつでも同じベッドで寝れるんだ。そろそろ着くぞ。あの大きな建物が、俺たちの城だ」
 ようやく到着したそこは、この辺りで一番の超高級マンションだった。
 女神と約束し、このマンションすべてが俺の所有物になるよう手配してもらったのだ。俺たちが使うフロア以外は、他の人々に貸し出し、高額の家賃を払ってもらう。働かずとも豊かな生活ができる仕組み。俺はこれから過ごす遊び呆けたり暇を持て余す日々が楽しみになって、思わずにやけてしまった。
「す、すごい。こんなに大きな建物は初めて見るな……!」
「こんなにおしゃれなところに住めるのね♡」
「さすがシンヤさまです」
 俺は感嘆する三人を連れて、エントランスから中に入っていった。
 リリスの言った通り、ここが正真正銘俺たちの新しい愛の巣だ。この三人と思う存分楽しめると思うと心が躍る。
 俺は、アリサとの出会いを回想し始めた。最初はなかなか波長が合わなかった彼女だが、今となってはすっかり俺のものだ。
(つづく)
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