「小説家になろう」内の「ノクターンノベルズ」様で掲載させていただいていたエロ小説です。
長いシリーズなのと、一話なので、ちょっと説明を書きます。
(あらすじ)
平凡すぎる主人公は、ある晩突然謎の少年の声を聞き、精神を異世界へと召喚された。そこは、霊(ゴースト)と龍(ドラゴン)を基本として、エルフ、マーメイドなど多様な魔物が存在するファンタジー異世界。転生先の新たな身体「レイジ」は、皇帝の長兄つまり次期皇帝で、主人公は絶対的権力者として暮らすことになる。
王家の子孫繁栄のため、100人もの姫が通う学園で、主人公はセックスという言葉すら知らない処女姫たちに、色々なプレイで男との快楽を教えていくのだった。
***
そんな桃色ライフの一方で、最強ステータスを持つ主人公には姫たちを守る必要があった。魔力バトルの末に、主人公がたどり着く真実とは……
現在(3/17)「ノクターンノベルズ」様で28部まで掲載しています。このブログから入った方はこちらのリンク(ノクターンノベルズ「妹姫が100人いる!」)から飛んでいただければ最新話まで一気に読めます。
それでは、お楽しみください。
***
ふいに目が覚めた。
乗り物に乗っているようで、かすかに腰かけている座席が振動している。
車内は二人がちょうど座れるくらいの広さしかない。
朝の爽やかな光が窓から差し込んでいて、すぐ隣に腰かけた一人のの子を柔らかく照らし出していた。
(誰だ、この子)
一言で形容すれば、まじめそうなメイドさん。
メイド喫茶にいそうな、十七くらいの娘だ。黒髪はミディアムで、おとなしそうな顔つき。黒と白を基調にした清楚なメイド服が似合っている。
「あの……終わりましたでしょうか?」
可愛い声だけど、大人っぽい落ち着いた喋り方をしていた。
彼女は照れたように頬を赤らめ、顔を背けている。
なぜかと言えば。
「な、なななっ?」
彼女はメイド服の前ボタンを外し、肩をはだけさせ、上乳の谷間を俺の目の前にさらしていた。なかなかの巨乳。ミルキーな白色で、ぷるぷると柔らかそう。
俺は、その谷間に手を置いていたのだ。慌てて離した。
触れていた部分は、どうしてか青白く光り輝いていた。
しだいに光は薄れていき、ついには跡形もなく消え去る。
「ご主人様……? 一体、なんの霊魔法をお使いに……?」
「あ? ご主人さま? 君の?」
「ええ、その通りですけれど」
「なんだと……」
どういう状況だ。
とりあえず窓の外を確認してみると、豪奢な飾りつけの馬車が隣をガタガタと並走していた。後ろにも、前にも同じデザインの馬車が走っている。
馬車の向こう側、砂利が敷かれた道路の外には畑がどこまでも続いている。今の日本にこんな風景が残っているとは。
自分が乗っている車を引いているのは、馬だった。
と思ったら、その馬は白く、頭に一本角が生えている。
もしかしてユニコーン?
ますます困惑してメイドさんに目を戻すと、一言言われた。
「もしかして、その、ご主人様は、わたしの胸を触りたかっただけなのでしょうか」
「いやいや、何言ってんの!? 俺、気付いたら、君の胸の上に手が乗っていて」
「とぼけないでください……わたしに、霊魔術を使わせてくれと頼みこんだのはご主人様で」
「魔術? 意味わかんないけど……まず、君、名前は?」
「え……ウィルベルのことを、お忘れですか?」
「そうかウィルベルか。ウィルベルさんは、怒ってないの?」
「何をですか」
「胸を触られたことだよ」
「あれは、わたしの霊魔力を吸いだすためでしょう?」
そういう設定のプレイなのかと思ったが、ウィルベルは至って真面目な表情できょとんとしている。
「尋常でない量の霊魔力を、吸い取られた気がします。すこしくらくらするくらいです。何にお使いで?」
「知らん……わけわかんねえ」
「まさか、忘却魔法を自分に使用したのですか? ご主人様程の霊魔術師なら、できるはず……」
ウィルベルは、うーんと考え込む。
何を話しかければいいかわからない。とりあえず情報を得ようと、馬車の中を見回す。
足元に荷物があった。その口を開け、中から物を取り出してみる。
様々な器具があり、どれも古めかしく中世の趣を帯びている。その中で、俺は一つの砂時計に目を止めた。
さらさらと、青白い砂が流れている――上向きに。重力に逆らって。
下部分には、あまり砂が残っていない。
ウィルベルが、再び切り出した。
「先程のことですが、もし、ご主人様がわたしの体に興味を持ってくださったなら……わたしは、あの、光栄です」
「いやいや、だからそういうわけじゃないって」
「そのことなのですが、実はご主人様は、これからイディアル学園に編入するにあたって――」
「どこだそれ」
話しの途中で言葉を挟むと、訝しげな表情をされた。
「ご主人様……あの、いい加減とぼけないでください」
「別にとぼけてないんだけどな」
「……それなら、窓から前方遠くをご覧になってみてはどうでしょう。そろそろ見えてくるはずです」
見てみると、青く澄んでどこまでも続いていそうな空をバックに、巨大な白く輝く石造の建造物があった。朝日に照らされ美しい。
西洋の城のように見えた。一つの一際大きな尖塔の左右に、一回り小さい尖塔が一本ずつ立っている。
イディアル学園と言ったか。着いてから色々調べてみよう。
「あそこに行くのはいいけど、それが?」
「それにあたって、準備が必要なのです。カーテンを閉めていただけますか?」
「いいけど。……はい、閉めたよ」
車内は日の光を遮られ、薄暗くなる。
「で、準備って?」
「粗相を、お許しください……ご主人さま」
「なっ!?」
俺は、上質そうな布地のズボンを履いているのだが。
そのジッパーが、ウィルベルの手でゆっくりと開かれる。
「失礼します……」
するりと、そのまま指が入ってきた。
ふにゃふにゃのペニスが、細い指先に刺激され忽ちカチカチに屹立。ウィルベルの目前に取り出される。
頬を染めた彼女は長い睫毛の目を伏せ、かしづくようにペニスに大真面目な表情で顔を寄せる。
「ご主人様を女に慣れさせておけ、とご主人様のお父様から命令されています」
「はあ!?」
「ご主人様は、ご存知でしょうか……女の子は、柔らかくて、温かくて、その、とっても気持ちいいんですよ?」
ウィルベルは、俺の顔を見上げてそんなことを言って、すぐに恥ずかしそうに目をそらしている。
その表情が可愛くて、さらにペニスの張りが増す。
と、そこで俺はようやく気付いた。
彼女の手の中の息子は、大きく張っているのに、皮の中身が全く見えていない。包茎だった。
(なんでだ? 俺、ズル剥けだったはず……)
「あの……ひとまず皮を、剥かせていただきますね」
「え、ちょっと……うおお!?」
ずるり、とカリを覆っていた皮が砲身から剥かれる。
何とも言えない不安感と快感が混ざって、ぴくぴくと先端が震え、我慢汁が出てくる。
「では、先っぽを、失礼します……んっ」
信じられないことにピンク色の亀頭を口に含んだ。
先走りを、舌で舐め取る。
清楚そうな顔をして、大胆だ。ためらいなく口奉仕するなんて。ここまでのやり取りで、しっかりものだと思っていたのに、どうなっているんだ?
ムけたばかりの敏感な亀頭の先をチロチロと舐められ、痺れるような快感が走る。
「うあ……それすごい」
「ごひゅじんさまの筆下ろし、やらせていただけて光栄です……ちゅる」
亀頭をつやつやした唇の中に咥え、顔を上下させて浅く口内粘膜で擦る。
温かく、濡れた感触。歯の当たる感触もない。
(こんな快感初めてだぜ……オナニーとは格が違う)
気持ちいいのはいいけど、そもそもの理由がよくわからない。
「うっ……学園に行くことと、女に慣れることに関係が?」
「ん……ちゅ、ちゅぱ……んはぁ」
一旦唇を離すウィルベル。生温かい息がかかる。唾液が舌先からねろりと垂れる。
「今日からご主人様のお仕事は、学園に各地方から集まった王族の姫たちと、その……子作りをすることなのです」
「えええ!? すげえ嬉しいけどなにゆえ?」
「やはり忘却魔法でしょうか……皇族であるご主人様には、王族を繁栄させる義務があるではないですか」
皇族? 王族? 義務? まあいいか、そのうちわかるだろう。
「……微妙によくわからんけど、なにそれ最高じゃん!」
「スムーズに新しい生活に移れるよう、ウィルベルは童貞のご主人様に、ご奉仕しているのです……ん」
彼女は再びペニスに舌を這わす。敏感すぎるカリの裏側や、皮の内側を何度も何度も攻めてくる。べろりと大きく舌を出した顔は淫らで、もとの清楚さとのギャップが凄い。
「れろえろ……ちゅっ、ちゅぱ……いかがれすか?」
まったりと、唾液をまぶしながら竿に舌を絡ませる。
動きに合わせ短めの髪がさらさら揺れる。まじめそうな顔のくせに、その目元は熱に浮かされたようで、なんともエロい。
「そろそろ、でしょうか……では、とっておきを、お楽しみくらひゃい……じゅる」
「うおぉっ!」
彼女は、さらにペニスを深く口の中へ導く。
根元まで咥えこみ、くすぶったような金色の陰毛に口元を埋める。
(あれ? なんで俺の毛、金色なんだ?)
感度も中学生のころのように驚くほど敏感で、自分のペニスじゃないみたいだ。
その童貞ペニスは突然のフェラで、歓喜に震えていた。
女の子は、柔らかくて、温かくて、とっても気持ちいい。ウィルベルの言葉通りだった。
「んく……んくっじゅぶるっ」
音を立てて、ウィルベルは唇をすぼめて顔を上下させる。カリが喉奥の狭いところに引っかかって、きゅっきゅっと擦られる。俺は声も出ないほどの快感を得ていた。
喉奥を刺激され涙目になったウィルベルを、褒めてあげる。
「ウィルベルさん……気持ちよすぎ。それに可愛いよ」
目尻に溜まった涙を指で掬ってあげた。
「んじゅる……そんな、勿体ないお言葉れふ」
少し照れた顔をされた。
はやくも奥からこみ上げてきたものがある。
行き場をなくして、狂おしいほど出口を探している。
「そろそろ出そうだ……! 出して、大丈夫っ?」
「お口の中で、好きなだけだしてくらしゃい……我慢なんて、しなくていいんれす……んじゅぶ」
「う……いいのか? 本当にだすぞ!?」
「いつでも、お気に召すまま――じゅぶ、じゅる、じゅる」
顔を振るスピードを上げ、激しく奉仕するウィルベル。包茎ペニスは、もう我慢できなかった。
「イクぞっウィルベルっ……くっ」
「んぶ!? ん……んっく、んっく」
脈動するペニスを、ウィルベルは両手で支え、ストローでも吸うように吸引した。
初めての女の子の快楽に、腰が抜けそうだった。
こくこくと俺の精液を飲み干していくメイドさんの姿は、可愛らしくもあり、淫らでもあった。
***
「初めての、女の子の口奉仕……いかがだったでしょうか?」
「女の子って最高だな!」
「それなら、よかったです……学園でも、女の子たちをたくさん抱いてきてくださいね。それがあなたのお仕事です」
「つうかフェラだけ? 続きはしてくれないの?」
「今はひとまずおしまいです。余裕があるなら、今日からでも、学園の姫達に、ええと……種付けしてあげてください」
「おお! まかしとけ」
「よかったです……と」
あくまで平静な彼女は砂流が止まりかけている砂時計を一瞥し、彼女は荷物から小さな手鏡を取り出した。
「もう着きます。髪が乱れていますから、整えましょう」
「了解っと……あれ」
彼女の持つ鏡には、金髪碧眼の爽やか白人イケメンが映っていた。
十八くらいの体つきで、彫刻作品みたいな整った顔をしている。
これが俺?
「誰だこいつうううう」
「ご主人様……お気の毒に」
軽くため息をつくウェルベル。
***
堅固な城壁には、大きく頑丈そうな青銅製のアーチ状の門が備えられていた。それをくぐると、庭園が広がる。
庭園の一区画で、俺の乗る馬車は止まった。ここは駐車場のようで、並走していたたくさんの馬車が所狭しと並んで停められていた。
すぐ近くに、イディアル学園がそびえ立っていた。
その敷地内には、広大なお花畑が広がっていて、甘い香りが漂ってくる。
「見惚れているのですか? はやく行きましょう、遅刻しますよ?」
ウィルベルに促され、俺は馬車を下りる。
もう一度観察すると、馬はやっぱりユニコーンだった。
(俺夢でも見てるのかな)
もし夢なら、しばらくは覚めて欲しくない。
荷物を全て持って、ウィルベルは隣についてくる。二人で校門へ向かって歩き始めると、後ろから数多くの従者がぞろぞろとついてくる。
「にしても、すごく華やかな場所だね」
「ここイディアル学園は、「世界の半分」と言われています。大陸で最も豪華絢爛、美しい庭園を持つ、帝国随一の施設でしょう」
学校なのに、なんでこんなに豪華なのか聞こうとすると。
校門のところに、鈍く光る金属の鎧に身を包んだ人影が、数十人待ち構えていた。よく見たら、どうやら全員、騎士のようだった。
(しかもみんな胸部装甲が膨らんでるし、折り目の入ったスカートをはいてる……女の子じゃないか)
鎧の隙間から髪を下ろしている者もいる。
(どうして、女の子が騎士なんてやってるんだ?)
ウィルベルと共に近くまで歩を進めると、一人を除いて全員膝を地面につけて跪く。
立ったままの一人は、レギンスからヘッドまで眩い|白金《プラチナ》の騎士鎧を着用していた。
その騎士が、頂点に羽のついた頭部装甲を外し、胸元に抱える。頭を振ると、長く艶やかな金色の髪が、日の光に輝きながらふわりと舞った。毛先がウェーブしていて、高貴な印象を与える髪型だ。
そのきりっとした顔つきの女の子は、凛々しい微笑を浮かべる。
「皇太子閣下、お迎えに上がりました」
誠実な、耳に心地いい声だった。思わず言った。
「クールな女騎士!」
「な……閣下?」
呆気にとられる美人騎士さん。なんと返していいかわからない様子。
「君、名前は何ていうんだ?」
「わ、わたしか? わたしの名はクリスティーユだが……ああ、自己紹介をすればいいのだな。このイディアル学園の生徒会長兼、騎士団長を務めさせていただいている」
「そうか、クリスティーユさんがここのリーダーなんだね。俺はレイジ。よろしく」
砕けた言葉で挨拶されて、クリスティーユはきょとんとしていたが、なんとか調子を合わせた。
「……ああ。これから貴殿とは長い付き合いになるだろう。よろしく頼む」
軽く礼をするクリスティーユの大きな胸やお尻を観察していると、ウィルベルが小突いてくる。
「ご主人様、あの、お言葉なのですが時間が押していて。このまま談笑していては遅刻してしまいます」
「そうか。じゃあ行こう――ん?」
足を踏み出そうとすると、小さな薄紫色の体毛を持つ猫が、足元の花畑の中にいた。
「みゃあ」
「あ……可愛い」
真面目くさった顔ばかりしていたウィルベルが、珍しく油断しきった感じで頬を緩める。いますぐにでも子猫を抱き上げたそう。
彼女に猫をプレゼントしたくなった。
「野良猫かな? その学園って動物持ち込みあり? クリスティーユさん」
「校則では許可されているが……あまりわたしに近づけないでくれ――くしゅん」
クリスティーユは凜とした雰囲気に似合わない可愛いくしゃみをして、口元を押さえている。
「もしかして猫アレルギー?」
「お恥ずかしいことだが、そうだ――くしゅん」
「じゃあ、この猫拾っていけないな。残念」
俺は仕方なく置いていくことにした。しかし――
「ねえ君、ウィルベルと何してたんだ?」
そう、猫が話しかけてきた。少年のような涼しげな声。あれ、口が動いてないけどどうやって喋ったんだ。
「この世界の猫って、可愛いうえに喋るんだな」
「はい? ご主人様……やはり強力な幻属性魔法をかけられたのでしょうか」
「え、ウィルベルは聞こえないの?」
「……非情に申し上げにくいのですが、猫は、その、喋りません」
「まじで?」
心配そうなウィルベルの顔から、猫に目を戻す。
「昨日、お父様がウィルベルに命じてたんだ。僕に女の子のよさを教えてあげろって。そんなの知りたくもないね」
「は? お前誰だよ」
「あ、まだ言っていなかったね。僕こそが、君の召喚主のレイジ」
「召喚?」
「思い出して……|霊《ゴースト》の記憶を、呼び戻すんだ」
猫が、ぴょんと胸元に飛び込んできた。触れ合った瞬間、頭の中で何かが閃き、記憶が甦ってくる。
(つづく)
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