2ntブログ

剣と魔法の世界からお持ち帰りしました(12)

<INTRODUCTION>
 異世界に転移したシンヤは、その世界〈アーク〉を救うことに成功した。そのまま異世界で英雄として遊び呆けようと思っていたシンヤは女神に「現実世界、つまり日本に帰らなくてはならない」ことを伝えられる。あまりにも突然の宣告の謝罪として「異世界から好きな人をお持ち帰りして構わない」という条件を付けてもらったことで、シンヤは同じパーティの美少女たちを日本へとお持ち帰りし、優雅で淫らな生活を送るのだった。
 まったりした生活の中で思い出すのは、〈アーク〉での冒険の日々。シンヤは初めて異世界の地面を踏み、村娘ハーナルと出会い、街アスガルドを案内してもらった記憶を掘り起こしていく。ハーナルと少しずつ距離が縮まっていき……?

夏の約束 ~お姉ちゃんとひと夏の思い出~ ダウンロード販売

〈アーク――7〉

 俺は杖と法衣を装備し、ハーナルと共に街へ繰り出した。
 自分にあった装備と服装で出歩くというのは気分の良いものだった。自分は魔法使いだ、ということを周囲に一目でわかってもらえる。自分には力がある、と自信を持つことが出来た。
 一方で、俺は自分に情けなさも感じていた。女の子に対する免疫のなさについてだ。
 ハーナルと二人して魔法使いの恰好でこうして街を散策するのは、本当にデートをしているみたいで、ドキドキするのが止まらない。
 可愛いハーナルを、あえてぶっきらぼうに雑に扱うような口調で言った。
「次はどこに案内してくれるんだ、ハーナル?」
「一通り街は散策したと思うので、とりあえず街の一番広い広場に行こうと思います! デートスポットとして有名で、すっごく綺麗ですよ。噴水があるんです」
 俺はデートと言う言葉に反応してしまうけど、ハーナルは別に何とも思っていないような顔をしている。さっき行った教会に向かう時も、同じようなことを言っていた気がする。この子もやっぱり俺とデートしている気分になっているんじゃないかと勘繰りたくなる。
 ただ、綺麗な広場と言うのは、悪くない。観光気分で歩いていくと、意外なものを目にすることになった。
 綺麗な風景をぶち壊すような、あまりにも邪魔なものがそこにいたのだ。
「うわ……なんですか、あれ」
 ハーナルはあからさまに顔をしかめた。
 そして、見た目が悪いだけならまだよかったのだけど、それでは済まなかった。
「くしゃい……」
 ハーナルは鼻をつまんだ。俺も鼻で呼吸をすると気分が悪くなりそうだった。そこら中に異臭が漂っているのだ。
 饐えたような匂い。独特の臭気のもとは、広場のど真ん中に鎮座していた。
 巨大な体格の、鬼のような生き物が檻に捕らえられていた。身体は濃い緑色に苔むしていて、汚れがべっとりと体にこびりついている。筋骨隆々とした肉体はそうとうの怪力を振るうことが出来そうだった。
 今は大人しく、檻の中で両手両足に枷を嵌められ、鎖につながれている。どうやら檻から出ることは諦めているようだった。
「なんだこの魔物は……?」
「わたし、子供のころ本で読んだことあるんですけど、これ、〈オーク〉じゃないですか?」
 オーク――その名前は聞いたことがある。日本で読んだ異世界ものの小説に、よく出てくる有名な魔物だ。大抵、女の子にやらしいちょっかいを出すキャラクターとして描かれているけど、この世界ではどうなんだろうか?
「寒気がします……なんでこんなおぞましい魔物をこの広場に……」
「オーク、嫌いなのか?」
「当たり前じゃないですかぁっ! オークは女の子の天敵です! あいつ、クサイし、汚いし……何より、アレなんですよ! ちょっと生々しい話をしますけど、オークって人間を孕ませて子孫を増やすんですよ! 悪魔みたいな奴ですっ」
「え……? それって、オーク同士で子孫を増やせないってこと?」
「そうです」
「ってことは、女の子を無理やり犯して……犯された子のお腹からオークの子供が産まれてくるってこと?」
「そ、そうですけど……わざとぼかして言ったのに、なんで全部言葉にしちゃうんですか!? シンヤさんってデリカシーのない男なんですねっ」
「わ、悪かったな。別にセクハラしたくて言ったわけじゃない」
 ちょっと恥ずかしそうに頬を赤らめてそっぽを向くハーナル。俺がハーナルに案内をさせて、宿や食事を提供しているのに、立場が逆転してしまったような気分だ。
 微妙な空気が流れているところに、声がかかった。助け舟とは言い切れないかもしれないが、なんとか雰囲気を和らげてくれた。
 俺たちを呼び止めたのは、聞き知っている豪快な声だった。筋骨隆々とした、昨日会ったばかりのあの人物。
「おぅ、昨日の冒険者さんに、大食いの嬢ちゃんじゃねえか」
「ミュースさん、こんなところで会うだなんて」
「やめてくださいよ、大食いだなんて、皆がいる場所で、そんな大声でっ!」
「ガハハ、別にいいだろう。恥ずかしがることじゃねえ」
「周りの人たちみんなクスクス笑ってるじゃないですかぁ……ひどいですよぉ」
 ハーナルはしゅんとなって身を縮めている。ミュースのでかい体と比べると、ますますハーナルが小さく見えた。
 ミュースは体に鎧を着け、剣と盾を装備していた。頑丈な武具のおかげで、ますます勇ましく見える。どうやら、この人は今度の戦いに赴く戦士のひとりらしい。
「ミュースさんも魔物退治に向かうんですか」
「ああ、そうだ。実は俺の食堂〈クレアス〉で、ちょっとしたパーティーを作ってるんだ。ちょうどパーティーのメンバーの奴らと、オークを見て戦闘の計画を立てていたところでな」
 ミュースは少し離れたところにいる男たちの集団を呼んだ。
 彼らが近づいてくると、俺は圧倒されてしまった。たくましい男たち。身長が高くて、ガタイもがっしりしている。ボディービルダーの広告に出てきそうだ。
「俺たちは〈クレアス〉っていうパーティー名だ。まあ、そのまんまだな。今度の戦闘で、一番の戦果をあげて帰ってくる予定だから覚えとけ」
「わぁ、皆さんムキムキですね! すごい、ちょっと筋肉触ってもいいですかぁ」
「いいぞ」
「かたぁい……わたし、筋肉のある男の人、好きなんです。なんだか守ってくれそうじゃないですか。シンヤさんも筋肉つけてくださいよ」
「魔法使いに筋肉なんていらないだろ」
「でもでも、わたしはシンヤさんに筋肉つけてほしいんですよぉ、つけてくださいよぉ」
 ハーナルが言い募っているのを見て、ミュースはガハハと笑う。
「こいつらは全員、俺の食堂で育てたんだ。俺の作る肉料理をたんまり食って、剣術の稽古に励んで、ぐっすり寝る。そうすれば、誰でも俺たちみたいになれる。シンヤ、お前もパーティー〈クレアス〉に入らねえか」
「え、遠慮しときます……」
 ついつい即答してしまった。体育会系のノリはあんまり好きではないし、これまでスポーツをやっても続いたためしがなかった。
「そうか、残念だな。まあ、お互い別の場所にいても、魔物退治に力を尽くすのは同じだ。気合い入れていこうぜ」
「ところでミュースさん、聞きたいことがあるんですけど……」
「おう、なんだ」
「このオークを相手するとき、〈クレアス〉はどういう風に戦うんですか」
「良い質問だ。実はまさにそれを考えているところでな。
 巨大な体を持つオークは一筋縄ではいかない魔物だ。このオークは、街に近づいていたところを、帝国騎士団が捕えてくれたらしいんだが、彼らも苦戦したらしい。
 こうして、広場で檻に入れて見せしめにして、他のオークが攻めてこないよう牽制しているらしいが、意味があるのかどうかはよくわからねえな」
「逆効果なんじゃないか? 仲間の敵討ちのためにこの街を襲撃する可能性もあるだろ」
「オークはおつむが弱い。そこまで考えているかどうかは、俺たちにはわかりやしねえ。
 っていうかシンヤ、お前もオークと戦うつもりなのか? 一対一じゃ勝ち目はねえ。俺たちみたいにパーティーを組んで、一体を包囲して戦うのが基本的な戦術だ」
「いいや、できれば戦いたくないんだけど、偶然接触したときの対処法が知りたくて」
「対処法、か。まあ一つ言えるのは、オークは動きが遅いのが弱点だ。いくら怪力で、一撃が重たくても、攻撃を食らわなければ何も問題はない」
 オークはいわゆるパワー型で、素早さは足りない魔物と言う事らしかった。
 俺は戦うことを考えるよりも、そもそもこの魔物に出くわさないように、匂いに敏感になっておくことにした。この悪臭が漂って来たら、その場からすぐに離れるのだ。そうすれば余計な戦闘を避けることが出来る。
 そして、俺はさきほど得た〈王の力〉を活用して戦闘を潜り抜けていこうと考えていた。出来るだけ自分は戦わずに、仲間たちに戦ってもらう。俺が世界を変えなければならないのだから、変なところで早死にしないよう守ってもらう必要がある。特攻するのがいつでも正しいわけじゃない。
 そのためには、魔痕を多くの人に植え付けて、従者を増やしていかなくてはならなかった。あの紫色の印を刻み込んだ仲間たちに、戦ってもらうのだ。
 ミュースに、その従者第一号になってもらおうと思った。
「ありがとう、参考にする」
 俺は握手のために、ミュースに向かって手を差し出した。
「おう、戦場では頼んだぜ」
 ミュースは簡単にその手に引っかかってくれた。威勢よくその手を掴んでぎゅっと握った。
 俺はその瞬間に、例の力を使った。
 手の甲にある魔痕が輝き、一瞬でミュースの手の甲にも紫色の魔痕が刻み込まれるのが感じられた。
 手袋をつけていたミュースは、刻印されたことに気付かなかった。彼の感情が流れ込んでくる。今度の魔物退治にかける熱い思い。〈クレアス〉の仲間たちを思う優しさ。そして命を捨てることすら厭わない勇敢さ。
 俺なんかよりよっぽどこの人の方が世界を救う勇者に向いているんじゃないかと思いながら、俺はミュースと別れた。
↓第二巻も発売開始!

☆しゃーぷ書籍化シリーズ☆
<書籍化>剣と魔法の世界からお持ち帰りしました2<販売サイト>
グラビアアイドルが義姉になった! 電子書籍版

☆人気エロゲ☆
ウチに泊めてよ♪ 〜ビッチなJKとハメまくり同棲性活〜
命令に逆らえない女 〜女を思いのまま操る悪魔のスマートフォン〜


剣と魔法の世界からお持ち帰りしました(11)

<INTRODUCTION>
 異世界に転移したシンヤは、その世界〈アーク〉を救うことに成功した。そのまま異世界で英雄として遊び呆けようと思っていたシンヤは女神に「現実世界、つまり日本に帰らなくてはならない」ことを伝えられる。あまりにも突然の宣告の謝罪として「異世界から好きな人をお持ち帰りして構わない」という条件を付けてもらったことで、シンヤは同じパーティの美少女たちを日本へとお持ち帰りし、優雅で淫らな生活を送るのだった。
 まったりした生活の中で思い出すのは、〈アーク〉での冒険の日々。シンヤは初めて異世界の地面を踏み、村娘ハーナルと出会い、街アスガルドを案内してもらった記憶を掘り起こしていく。ハーナルと少しずつ距離が縮まっていき……?

夏の約束 ~お姉ちゃんとひと夏の思い出~ ダウンロード販売
 色とりどりに輝くステンドグラスから降り注ぐ光の下、俺は早速、ハーナルを跪かせた。
「その手の甲の印って……一体なんなんですか?」
「とりあえずやってみないとわからないからそのままでいてくれ、頼む」
 俺は少し服をはだけたハーナルの後ろに回り、その首筋に手を当て背中のほうへと動かしていく。
 ハーナルはびくっと体を震わせながらも、俺の方を振り向いて不安げな表情を見せている。
「何が起こるんですか? ちょっと怖いです……」
「怖いなら動くなよ、失敗するかもしれない」
「や、やめてくださいよぉ」
 ハーナルが怯えた声をあげる。
 俺は頭の中で女神の言葉を思い出していた。この王の力は、女性には使わないほうが良い。そう言われても、今俺が体に触れられるほど仲が良いのはハーナルくらいしかいないのだから、彼女で力を試そうと思うのが普通だろう。
 一体どこまで〈共感〉という力が通用するのか。どこまで他人に言うことを聞かせられるのか。俺はその答えを知るために、右手に力を込めた。
 刻み込まれた紫色の光が一瞬強まり、それはすぐに完了した。手を離すと、ハーナルの肩甲骨の間のところに、俺の手の甲にあるのと同じ紫色の魔痕が刻み込まれていた。
 あまりにも簡単に済んでしまって俺は拍子抜けした。この程度なら、ちょっと握手をしたとき、その相手の手の甲に魔痕を刻み込むことも可能だろう。
「もう終わったんですか?」
 ハーナルは、何をされたのかわからないという風に背中に手を当てた。
 どうやら、痛みやその類の感覚は一切ないらしい。ますます、魔痕を刻み込む難易度が低いことがわかった。
 それでは、その魔痕の効果はどれほどのものなのだろうか? 考えるまでもなく、ふいに何かが流れ込んでくるのが分かった。唐突に訪れた感覚。
 それが何か、段々とわかってきて俺は驚愕した。ハーナルの感情が、俺に直に伝わってくるのだ。彼女の頭の中が、うすぼんやりと見えるような感じ。今は得体のしれない魔法を使われた不安が感情の大部分を占めていた。
 すごい。俺が感激していると、ハーナルがぽこぽこ叩いてくる。
「もう、わたしの話、聞いてますか? 一体わたしに何したんですかぁ」
「そこにある鏡で自分の背中をよく見てみろ」
「え、これっ……この紋章みたいな印、シンヤさんの手の甲にあるのと同じ印ですか? 刺青みたい」
「何か変わった感じはないか? その紋章を通じて俺の考えていることが分かったりとか」
「何も変わりません……」
「そうか」
 魔痕を使われた相手には、俺の感情が伝わらないようだ。なかなか都合よくできている能力だと思った。一方通行で、俺だけに相手の考えていることがある程度わかるらしい。
 このまま、この能力がどこまで通用するのか試してみたくなった。限界を知りたくなったのだ。いざという時に使い道を誤ったら大変なことになる。後々のことを考えての判断。
 俺は、ハーナルの感情をより理解しようと、深いところまで意識しようとした。色々なものが混じりあった複雑な感情を解きほぐしていくイメージ。
 最初に感じられたのは、意外にも俺に対する好意だった。一緒にいると安心できるし、楽しくなれる。そんなような感情を抱かれていた。
 その他に大きい感情は街を歩いて遊びまわることに対する楽しい気持ちだった。その他にもいくつもの感情を持っているようだったが、感情が小さすぎてはっきりと認識できなかった。
 例えば、心の中でどんな言葉を呟いているか、なんてことは到底わかりそうにない。
「結局わたしは何されたんですか……よくわからないですよぉ」
「とりあえず使い方がはっきりした。ありがとう」
「シンヤさんがよかったなら、いいですけど……」
 言葉とは裏腹に、魔痕を通じてハーナルが混乱しているのがよく伝わってきた。振り回されて、あんまりいい気分ではなさそうだ。
 俺はもう一つ思いつくことがあって、試してみた。この流れ込んでくる感情は、はたして俺の方から拒むことが出来るのか?
 俺が念じると、ハーナルから流れ込んでくる感情は、ばちんとシャットアウト出来た。いちいちハーナルの気持ちが入ってくると面倒だから、俺は当分の間、魔痕から流れ込む気持ちを遮断することにした。
 体に同じ印がついているというのは、なんとなく連帯感を感じさせた。魔痕を刻んでまたちょっと仲良くなった気がするハーナルに、俺は尋ねる。
「それで、魔法道具はどこに売ってる?」
「こっちです。魔法使いは冒険者の中では少数派ですから、たぶん品切れにはなってないと思いますよ」
 話を聞いてみると、一定の才能がないと魔法使いにはなれないらしい。もともと生まれ持った向き不向きがあるようだ。俺は今度こそ自分の能力がそこで発揮されると期待して、ハーナルに手を引かれてついていった。
 待っていたのは、老齢の女の魔法使いだった。
「なんだい」
 法衣から出た腕にはほとんど肉がついていなく、ガリガリに痩せこけている。まさに魔女とでも言わんばかりの風貌。
 一通り魔法道具について説明を受けて、その後棚に並んだ肝心の魔法武器を見せられた。しわがれた声で老婆は言った。
「この杖は持ち主の魔法を変換しエネルギーとする。例えば、炎や氷を生み出すためのエネルギーに」
「つまりいくら強力な武器を持っても、持ち主の魔力が乏しければ大きな力は発揮することが出来ない……ってことだよな」
「その通りだ。わたしの見立てだと二人ともある程度の魔力を秘めていそうだ」
「わたしもですか?」
 ハーナルが驚いて目を剥いて自分を指さした。まさか村娘として粛々と畑仕事に勤しんでいるはずのハーナルに魔力が備わっているとは思わなかった。
「親が魔力を秘めていないからと言って子が持っていないとは限らない。試しにこの杖を持ってみなさい」
 適当に引っ張り出した杖を持たされ、ハーナルはわくわくとした表情を浮かべている。
 そのまま、えいっ、と杖を振ってみるハーナル。
 沈黙。何も起こらない。強力な力が迸ることも、雷が落ちることもなかった。ハーナルは首をかしげながら、ちょっと恥ずかしそうに杖を置いた。
「おそらく発現しにくい力なのだろう。とりあえず一つ持っておきなさい、いつか役に立つだろうから」
「本当にわたし、魔法使えるんですかぁ? わたしが武器を持つだなんて考えたことなかったですから、嬉しいですけど……」
 もしかして、ぼったくられてるんじゃないか……?
 半信半疑のまま、とりあえず一つ魔法杖を購入した。しっかりとした古木の先に、魔力を増幅する宝石があしらわれた魔法杖。今のところの所持金なら、お金に困ることはないから、買っておいても損はないだろう。
 そして俺の番が来た。その老婆は、俺を見て妙なものを見るような顔をした。
「お前さんの魔力は、独特の形をしている……安定していない、強力な力を秘めている」
「どういうことだ?」
 よくわからないまま、俺はかなり上物の魔法杖を持たされた。
 杖に触れた途端、はっとした。
 何か予感めいたものが走ったのだ。まるで自分の体の一部のように、杖の機能が理解できるのだ。詠唱は必要ないように思えた。
「これは……」
 ようやく自分の力を理解することが出来たと思った。まだ試してもいないのに、感動があった。
 この異世界に来て、自分がどのようにこの世界に役に立てるのかわからなくて不安だったが、ようやくそれが掻き消えようとしていた。
 手の甲の紋章がにわかに輝きを増し、力が漲るのを感じた。
「これが……俺の戦い方か!」
 何もない壁に向かって杖を振った。頭の中で燃え盛る炎を思い描きながら。
 刹那、杖から圧倒的な熱気と共に、爆炎が噴き出した。空気の温度が一気に上がり、背後で老婆とハーナルが息を飲むのを感じた。
「すごい……です」
 ハーナルは半ば囁くような声で言った。老婆も感心したように頷いている。
 俺が念じると、炎はふっと何ごともなかったかのように消えた。
 俺は魔法使いの冒険者だったのだ、と胸の中に熱い自信が湧くのを感じた。
↓第二巻も発売開始! ブログの更新より一足早く先の展開が読めちゃいます!

☆しゃーぷ書籍化シリーズ☆
<書籍化>剣と魔法の世界からお持ち帰りしました2<販売サイト>
<書籍化>ふたなり女学園へようこそ 上<完全版>

☆人気エロゲ☆
WHITE ALBUM2
光翼戦姫エクスティアA


剣と魔法の世界からお持ち帰りしました(10)

<INTRODUCTION>
 異世界に転移したシンヤは、その世界〈アーク〉を救うことに成功した。そのまま異世界で英雄として遊び呆けようと思っていたシンヤは女神に「現実世界、つまり日本に帰らなくてはならない」ことを伝えられる。あまりにも突然の宣告の謝罪として「異世界から好きな人をお持ち帰りして構わない」という条件を付けてもらったことで、シンヤは同じパーティの美少女たちを日本へとお持ち帰りし、優雅で淫らな生活を送るのだった。
 まったりした生活の中で思い出すのは、〈アーク〉での冒険の日々。シンヤは初めて異世界の地面を踏み、村娘ハーナルと出会い、街アスガルドを案内してもらった記憶を掘り起こしていく。童貞卒業の相手となるハーナルとのセックスの記憶は間近に迫っていた。

夏の約束 ~お姉ちゃんとひと夏の思い出~ ダウンロード販売
 朝起きると、すでにハーナルは目を覚ましていて、俺を上から覗き込んでいた。
「やっと起きましたね、シンヤさん。おはようございます。昨日の夜、勝手に寝ちゃってごめんなさい……わたし、ベッドを占領して邪魔でしたよね」
「いいよ、疲れてたんだろ」
 俺はハーナルの寝顔を前にしてなかなか寝付けず、完全に寝不足だった。重い体を起こして伸びをする。
 ぼーっとしているところに、ハーナルがとんでもないことを言った。
「でも、わたし……シンヤさんに襲われちゃうかもしれないって思ってました」
「はぁ!?」
 反射的に大きな声を出してしまった。
「だ、だって、同じ部屋でお泊りですよ? シンヤさんは真面目な人だったんですね。紳士です」
「そりゃ……そうだろ。見境なく襲うほど俺は飢えてないからな」
 なんとか取り繕ったが、ハーナルはちょっとしょんぼりとした様子だ。
「うぅ、なんだかわたしに魅力がないみたいな言い方……ちょっと傷つきます。わたしはシンヤさんなら全然……」
 もごもごと小さく呟いた言葉は、ほとんど聞き取れなかった。
「ん? 今、なんて……」
「な、なんでもないですよぉ。今日はどこに行きましょうか? どこでも案内しますよ!」
 ハーナルは強引に話題を変えてきた。何を言ったのか、気になって仕方なかった。
 俺となら……シてもいい。そういう風に言ったように聞こえてならなかった。それなら、俺は昨日ハーナルの寝込みを襲ってしまえば、童貞を卒業させてもらえたんじゃないか……妄想が広がって、股間が落ち着かなくなってきてしまう。
 悶々としながらも、ハーナルは外出の準備を進めてしまっているので俺も身支度を整えた。
 街に出ると、すでにお昼になろうとしている時間らしく、太陽は高い位置に昇っている。今日も通りは人々で賑わい、活気に満ちていた。
 隣を歩くハーナルがいきなり手を繋いできて、俺はびくっと反応した。柔らかい女の子の手のひらの感触。さらに、なんだか媚びるように俺を上目遣いしてくる。
 ハーナルは、一体どういうつもりなんだろう? 昨日も思ったけど、ハーナルは俺を誘っているんじゃないだろうか? 貧乏な村育ちのハーナル。俺がお金持ちだとわかったから、こういうことをしてくれるのかもしれないけど、とにかく動揺して仕方ない。
「ハーナル……?」
「どうかしましたか? ふふ」
 どぎまぎする俺を見ておかしそうに笑うハーナル。あざといと思ったけど、童貞丸出しの俺は何も言葉が出てこなかった。ハーナルが、言い訳のように言ってくる。
「今日もすごい人ごみですし、離れ離れになっちゃうと嫌だから……手、繋いじゃダメですか?」
「勝手にそういうことをするな」
「ごめんなさい……今度からはシンヤさんに許してもらってからにしますね。……あの、わたし思ってたんですけど、もしかしてシンヤさんって女の子のこと苦手なんですか?」
 ハーナルが真顔でそんなことを言ってくるから俺はちょっと情けなくなった。
「そ、そんなことないぞ」
「嘘ですよぉ、今だってすごく目が泳いでますよ?」
「うるさい、気にするな。そんなことはどうでもいいだろ。それで、連れていきたい場所があるって言ってたけど、どこなんだ?」
 俺は話題をなんとか反らすと、ハーナルは不可解そうな顔をしながらも話についてきた。
「今から、エクレシア教会に向かおうと思います。そこに見えてるあの大きな建物です!」
 ハーナルはまさに教会らしい建物を指さして言った。
「どうして教会に?」
「この街の教会は結構大きくて、有名なデートスポットでもあるんですよ? あと、シンヤさんのためにも丁度いいかと思って」
「デート……!? と、とりあえず、俺のためっていうのは?」
「シンヤさんは剣士さんではないんですよね? この間剣を振ってもらった時もへっぴり腰でしたし」
「そんなことないだろ、俺はちゃんと一人前に剣振れてたぞ」
「そういうことにしておいてもいいですけど……とにかく、冒険者の中でも、剣士と魔法使いがいるじゃないですか。シンヤさんはたぶん、魔法使いのほうが向いてる冒険者さんなんだろうな、と思って。女神さまの祝福を受けた魔法道具は、教会で取り扱ってるんですよ。エクレシア教会は大きな教会ですから、品揃えも申し分ないはずです」
「ああ、ニッポンとはずいぶん違うんだな、日本には教会より神社の方が多いぞ」
「教会がないんですか!? それじゃあ、魔法はどうやって使うんですか?」
「うーん……それはまた今度話してやるよ。とにかく、そのエクレシア教会へ連れて行ってくれ」
「なんで教えてくれないんですか? 教えてくださいよぉ……日本のこと、気になるんですぅ」
 俺は駄々をこねるハーナルに手を引かれるまま、そのエクレシア教会にたどり着いた。
 荘厳な佇まいの建築物。天に向かってそびえたつような尖った塔が印象的だ。大きな押し扉を開いて中に入ると、たくさんの冒険者たちがいた。街にいる冒険者たちとは少し雰囲気が違った。剣を担いでいる冒険者たちが多かったが、この教会にいる者たちは皆、法衣を着て、杖を持っている者たちばかりだった。
 整然と並ぶ長椅子の奥に、女神を象った巨大な像が一つ立っている。俺はその像に向かって歩きながら、ハーナルに話しかける。
「なかなかいい感じの場所だな」
「女神さまが神々しいです……シンヤさんは女神アプロディタのことを信仰してますか?」
「ん? 俺は特に……」
「そうなんですか? この辺りに住んでいる人たちは、大体みんな女神さまのことを崇拝してますよ。ニッポンにはどんな神様がいるんですか?」
「うーん……特にいないかもしれない」
「えぇ!? じゃあ、困ったときはどうするんですか? 祈る相手はいないんですか?」
「神様に祈るより、自分の力でなんとかしようって思ってる人の方が多いかもな」
「なんだか可哀想です……生きていて、祝福も試練も何もないんですね」
 やっぱり異世界だけあって、全然考え方が違うんだなぁと思い知った。俺はハーナルに連れられ、女神の前に立って形だけ祈りをささげた。
 俺はこれから異世界でどうしようか、とふと考えた。今はハーナルと一緒にアスガルドを観光するのが楽しいけど、いずれ戦いに身を投じることになると思うし、その時俺はどうやって魔物たちに立ち向かえばいいのだろうか。この身に宿る魔力が強いものであることを願った。
 その時、ハーナルの物ではない声が聞こえた。
 というより、直接頭の中に声が響くかのようだった。
「シンヤさん……あなたに、伝え忘れていたことがありました」
 どこかで聞き覚えのある声。日本の俺の部屋で、突然降ってきたあの声にそっくりだった。
 女神の声だ――俺ははっとして目を開くと、そこはすでに教会ではなかった。隣にいたハーナルも、周りにいた人たちも皆消えていた。

〈アーク――6〉

 果てなく真っ白な世界。俺はそこにぽつんと浮かんでいた。見上げると、白い羽衣を着た美しい女神様が以前と同じようにそこにいた。
 こちらの世界に転移した時と同じ現象。どうやら、ここは女神様と俺がコミュニケーションを取るための場所のようだった。
「また呼ばれたんだな」
「すみません、何度もここに招いてしまって……実は、シンヤさんには本来備わるはずの力をまだ授けていませんでした。一度こちらの世界に転移してしまうと、なかなか接触するのが難しく、こうして教会でわたしたちの近くに来ていただいてやっと、会うことが出来ました」
 どうやら、俺と接触する機会を伺っていたが、教会に入ったことでようやくそれが叶ったということらしかった。
「ていうことは……あなたが女神アプロディタなのか」
「この地では、そう呼ばれて信仰されています。わたしはこの世界に生きる人々に祝福と試練を与える存在です。残念ながらこの世界はわたしの手では制御しきれず、これから試練の方向に偏っていくでしょう。滅亡の危機に瀕するこの世界の行く末を変えるため、わたしはあなたをこの世界へとお呼びしました」
「そういう理由で俺はこの世界に来たんだったな。すっかり忘れちゃうところだった」
「転移したのですから、こちらの世界でしっかりとその務めを果たしてもらわなければなりません。しかし、わたしたちにも失態がありましたから文句は言えません。手違いでまだあなたにそのための力を与えていませんでした。王の力を」
 俺は安堵した。こちらの世界に来てから、基本的なステータスの高さは実感していたものの、大して目立つ能力がなく、これでは世界を救うなんて夢のまた夢、ここから汗をかいて努力して力を獲得していかなければならないのかと身構えていたところだった。
「今、王の力と言ったか?」
「はい。この世界を救うためには、一人が頑張ったところで何も変わりません。あなたは人々を束ね、率いることで、運命を変えていかねばなりません。世界を変えるのは、一人の力ではなく、人々が協力して初めて生まれる強大な力、〈勢力〉の力なのです。あなたは世界を救うという同じ思想を持つ軍勢、社会を作り上げ、同じく魔物たちの〈勢力〉に打ち勝つ必要があります」
「なんだか大層な力みたいだが……どういうことだ?」
「お見せしましょう」
 ふいに、俺の手の甲に何かが刻まれるのを感じた。
 顔の前に手を掲げると、そこに紫色の光が宿る紋章のようなものが現れていた。その禍々しさに、俺の中二心がくすぐられる。
 格好いい! 素直に嬉しくて全身に力が漲るようだった。
「その手を相手の身体に当てることによって、あなたは他人に〈魔痕〉を植え付けることが出来ます」
「魔痕?」
「その魔痕を通じて、他人に自分と同じ思想を〈共感〉させてください。多くの人に共感の印を刻み込むことによって、次第に仲間を増やすことが出来るでしょう。それが〈勢力〉を作り上げる第一歩になります」
 なんだか途方のないことを頼まれた気がした。一人では出来ないことを叶えるための勢力を作り上げる。これからたくさんの人に出会って、その人たちに俺の言うことを聞かせるというわけだ。
「まるで洗脳みたいだな」
「やろうと思えば、たしかにその力は、無理やり人に言うことを聞かせることも出来ます。でも、そういう力の使い方はその人を捻じ曲げてしまうため、その人の心身への負担が大きくなり、下手をすると相手を壊してしまうかもしれません。無理に相手を動かす場合は、使う相手を考えてください。そんなことをしなくても、魔痕は刻み込むだけで、勝手に思考を同調させます。あなたの考える方に、自然と考えが寄っていくのです」
「なるほどね……それもまた、ちょっと怖い力だけどな」
「紛れもなく強大な力です。あなたは人々を付き従える王そのものになれるのですから。一つ、注意するべき点があります。出来るだけ、女性にはその力を使わないほうがいいでしょう。王の力には、副作用のようなものがあるのです」
「というと……?」
「すみません。そろそろ、あなたとこうして話す限界が迫ってきています。この空間を作り出すのは骨が折れるのです。先に見せるべきものがあるので、そちらを優先しますね。下を見てください。本来なら、この街アスガルドは一週間後に滅びを迎えます」
 言われる通り足元を見ると、遥か遠くの大地で、戦乱が起こっているのが見えた。これが神の視点かと感心した。
 本来そうなるはずだった世界の行く末が展開されていく。なかなかにひどいものだった。
「うわ……すごいな」
 魔物たちの軍勢がアスガルドを襲撃し、昨日俺たちが過ごしていた宿や、ハーナルがまたご飯を食べに行くと約束した〈クレアス〉、そしてハーナルの故郷である村でさえも飲み込んでいき、廃墟と化していく。
 壮絶な眺め。人々が死に絶え、大地が赤く染まっていく。
 それを悲しげに見下ろしながら、女神は言った。
「アスガルドの滅びこそが、この世界の滅びの発端でした。破壊されたアスガルドを経由地として、さらに強力な魔物たちが帝国へと侵攻していくことになります。この地を奪われることを阻止すれば、また違った世界の行く末が現れることになるでしょう。あなたが立つ場所は、まさに未来への分岐点なのです。あなたはその分岐を変化させなければなりません」
「わかった、なんとかするよ」
「信頼しています。そろそろ限界のようです。また、会うことがあれば、よろしくお願いしますね」
 女神は微笑んで、真っ白な世界が消えていく――


「おーい、聞こえてますか、シンヤさん?」
 肩をとんとんと叩かれて、俺を目を開いた。
 さっきの世界に行く前と同じように、俺たちはエクレシア教会にいた。隣にはハーナルがいて、周りには大勢の人々が歩き回っている。
「ずっと目をつぶったまま動かなくなっちゃったから、気絶しちゃったのかと思いました」
「すごいものを見てきたよ。女神さまと会ってきた」
「……え? 何を言ってるんですか? 女神さまと?」
 ハーナルは呆気に取られてぽかんと口を開いた。
「そうだ。この世界の行く末を見てきた。この街はこのままだと確実に滅ぶ予定になってる」
「え? え? 何を言ってるんですか、フレイみたいな悲しいことを言わないでくださいよぉ」
「本当なんだ。この目で見てきた」
「意味が分からないですってばぁ……もしかして、夢でも見てたんじゃないですか?」
「夢じゃない。これを見てくれ」
 俺は右手の甲をハーナルに見せた。そこにははっきりと紫色の禍々しい傷痕が刻み込まれていた。
「あれ? こんなの、昨日はついてませんでしたよね……まさか本当に、女神様に会ってきたんですか?」
「そうだ、力を授けられた。この世界を、俺が救わなきゃいけないらしいからな」
 俺は初めて力を手に入れた高揚感と責任感で胸がいっぱいになっていた。
↓第二巻も発売開始! ブログの更新より一足早く先の展開が読めちゃいます!

☆しゃーぷ書籍化シリーズ☆
<書籍化>剣と魔法の世界からお持ち帰りしました2<販売サイト>
<書籍化>ふたなり女学園へようこそ 上<完全版>

☆人気アダルト作品☆
姉と幼なじみは中がイイ!〜「ニンベン」ついてないし…〜
オトメスイッチ 〜彼が持ってる彼女のリモコン〜


グラビアアイドルが義姉になった! 涼音編<44>


ブレイヴガールレイヴンズ R
「それじゃあ……<2番の人が、3番の人のことを、気持ちよくしてあげて>?」

 優美さんの部屋で、グラビアアイドルたちと夜な夜な行われる王様ゲーム。その中で、侑子さんが放った一言は俺を追い詰めていた。
 2のカードを持った俺は、3のカードを持った涼音さんに見つめられてドキドキしてしまっていた。

「気持ちいいこと、かぁ……どんなことしてくれるの、弟君?」

 涼音さんが俺を見つめる目には、熱がこもっている。
 俺はどうすればいいかわからなかったけど、思い切って涼音さんに近づいた。そして、手を伸ばしてその体に触れる。
 正直、女の子たちとこんなにエッチなゲームをしていてムラムラしてきているのは事実だった。
 そのおっぱいに、そっと手を添わせる。

「涼音さん……っ」

 ボリュームたっぷりのおっぱい。下から持ち上げるように揉むと、なんともいえない揉み心地だ。
 柔らかいのに、しっかりと指を押し返してくる。
 繰り返し指を食い込ませると、涼音さんは気持ちが良さそうに喘ぎ声をあげた。

「あんっ、弟君、大胆……わたしのおっぱいおっきいでしょ?」
「はい……」
「もっとモミモミして……乳首も触ってよ」

 言われた通りに、先端の突起を指で転がすと、ますます甲高い声で喘いだ。乳首がどんどん固くなって、俺の手つきに興奮してくれているのが分かる。
 涼音さんのおっぱいの触り心地に興奮して、股間はバキバキに勃起している。俺の中のムラムラがどんどん大きくなって我慢できなくなりそうだった。
 そこで、侑子さんからストップの声がかかった。

「そろそろ終わり! 二人とも、一旦離れなさい。放っておいたら止まらないんだから」
「えぇ、いいところだったのに」

 不満そうな声をあげる涼音さん。でもちゃんとその声に従って、俺から離れた。
 おっぱいを揉むだけでなく、もっと色んなことをしたかったというのが本音だけど、仕方ない。
 侑子さんが再びカードを集めシャッフルし、次の王様が涼音さんに決まった。
 ふふ、と不穏な笑みを浮かべた後、涼音さんはこう言った。
 
「1番の人が3番の人を気持ちよくしてっ!」
「あら、わたしが一番よ」

 涼音さんが俺のことをちらりと見ながら、期待した表情で手をあげる。
 驚いたことに、俺は3番だった。ついにこの時が来てしまった。どんなことをしてもらえるのかと、妄想が膨らんでいく。

「うふふ、それじゃあ直人君、おちんちん出して?」
「侑子さん……」
「早く出しなさい? 王様の命令は絶対よ。わたしは直人君のことを気持ちよくしてあげないといけないの」

 そう言って、侑子さんはふいにセクシーなベビード―ルの肩の紐を外し始める。
 胸を隠していた薄い布がはらりと取り払われ、大きなおっぱいがぷるんと現れる。先っぽの乳首はすでに固くなって発情しているようだ。
 俺は恥ずかしかったけど、仕方なく女の子たちが見つめる前でズボンを脱いで肉棒をさらけ出した。涼音さんと侑子さんがそれを見て、くすくすと笑う。

「すっごくおっきくなってるね、弟君」
「ずっと期待してたんでしょ? いいわよ、これからそのパンパンのおちんちん、気持ちよくしてあげる」

 侑子さんは俺の肉棒に指を絡ませて、しゅこしゅことしごき始めた。
 それだけで肉棒が震えてしまうくらい気持ちが良かったけれど、侑子さんはさらに、俺の股間に上半身を近づけてきた。

「しこしこ……まだ射精しないでよね? これからおっぱいで気持ちよくしてあげるんだから。おちんちん、もっと突き出して」

 俺はパイズリの快感を思い出して喜びが体を突き上げるのを感じた。
 言われるがままに腰を前に出して肉棒を侑子さんの身体に近づける。
 
「ほら、柔らかいおっぱいで挟んであげる……ふふっ」

 侑子さんは、その巨乳で俺の肉棒を左右からぴったりと包み込んだ。ぱんぱんに水を入れた水風船みたいに、弾力のあるおっぱいがムニュムニュと押し付けられる。
 暖かさと柔らかさで、それだけで気持ちが良かった。
 こんなにも卑猥なことをしてもらっているという嬉しさもあって、興奮が止まらない。
 そのまま俺は射精してしまいそうになって、それを必死に堪える。涼音さんや陽菜ちゃんが見ている前で、侑子さんに攻められてなすすべもなくイってしまうのは恥ずかしい感じがした。

「おっぱいでたっぷりしこしこされるの、気持ちいいでしょう?」
「う……すごく、いいです……」
「おっぱいの中で、おちんちん暴れてるわよ? そろそろ出ちゃいそうなの?」

 俺が快感に流されて、そのまま射精してしまおうかと思った時、陽菜ちゃんからストップがかかった。

「もう十分気持ちよくなったでしょ、お兄ちゃん!」
「そうだね、侑子さんやりすぎだよっ。弟君も、そんなに鼻の下伸ばして気持ちよくなってないで、離れてよっ」

 俺は寸止めされた気分になりながらも、二人の言うことに従わないわけにはいかず、しぶしぶと侑子さんのおっぱいから肉棒を離した。溢れ出していた我慢汁が、ねっとりと侑子さんのおっぱいにこびりついてしまっている。
 侑子さんがカードを集め、再びシャッフルののちみんなにカードを配った。
 
「次もわたしが王様だからねっ」
「次こそはわたしに決まってるじゃない」
「そろそろわたしにも回ってこないかなぁ」

 三人の女の子たちはそれぞれ不安と期待でいっぱいになりながらカードを表にした。
 同時に俺もカードを開くと、なんとジョーカーを引いていた。
 俺が王様だ。
 その絵柄を見たとき、俺の中で暴発しようとしていた欲求が、ついに溢れ出してしまった。三人がどんな命令を下すのか、ドキドキしながら俺を見つめる中、こう言った。

「女の子たちは全員、俺にお尻を向けてよつんばいになって……!」
「えぇ~っ?」

 三人は顔を見合わせて、驚いたりクスクス笑ったりしたけど、観念したのか姿勢を変え始める。

「直人君、何をするつもりなのかしら」
「でも、命令は絶対だし……しょうがないなぁ、弟君」
「お兄ちゃん……エッチな目してるよ……?」

 そんなことを言いつつも、結局、俺の命令を聞いて同じ姿勢を取った。俺にお尻を向けたよつんばいの恰好。
 三人が並んでそんな格好をしているのは、背徳感がすごかった。まるで女の子たちを並べて楽しんでいるかのような気分。
 俺は止まらなくなっていた。王様ゲームの雰囲気がそうさせていた。

「そのまま動いちゃダメだ……俺が何をしても、そのままの姿勢をキープするんだ」
「やだぁ……直人君のヘンタイっ」
「弟君たら、本性出してきたね?」
「お兄ちゃん、もしかして我慢できなくなってるの……?」

 陽菜ちゃんの言う通りで、寸止めされた俺はもう射精するまで我慢できなさそうだった。
 俺は並んでお尻をこっちに向けている女の子たちのお尻をさわさわと撫でたり、モミモミと揉んだり、その柔らかい感触を楽しむ。

「弟君の触り方、すごくエッチだよ……あんっ」

 そして、女の子たちの服に指をひっかけて、そのお尻を剥き出しにしていく。女の子たちはちょっと嫌がったけれど、王様の命令だから逆らえない。
 白くて形の良い、ぷりっとしたお尻が三つ、俺の前で揺れていた。

「お、お兄ちゃん……ダメだよぉ」
「んっ……こんなに恥ずかしいコトさせて、後で覚悟しておきなさいよ?」

 お尻だけを露出した女の子たちの姿は、反則的なまでにいやらしかった。
 俺はそのお尻に指を触れ、おまんこの割れ目を触ってみる。陽菜ちゃん、涼音さん、侑子さんの順番に触っていくと、どのおまんこも濡れていて、発情しているのが分かった。
 くちゅくちゅと浅く指を入れて掻き回してみると、女の子たちは体を震わせてよがった。

「だ、ダメぇっ……指、いれないでぇ」
「弟君、すごくやらしいことしてる……わたしたちのこと、おもちゃみたいに扱って」
「濡れてるの、バレちゃったじゃない……直人君のエッチ」

 三人とも、おまんこをいじられると気持ちよくなってしまったようで、段々といやらしい香りを漂わせながら、雰囲気がおかしくなっていく。目つきがとろんとしてきて、俺のことを求めるような視線をちらちらと送ってくるのだ。

「ねえねえ、指で触るだけでいいの? 王様の直人君」

 侑子さんが誘いかけるように言ってきて、俺はヒクヒクしている肉棒を突き込みたい欲求に抗うことが出来なくなった。

「女の子たちは俺がいいって言うまで、その姿勢のまま動いちゃダメだよ……!」

 そう言って、肉棒に手を添えて、誰に挿入しようかと考えた。どの子に挿入しても最高に気持ちいいのは変わらない。
(つづく)
☆しゃーぷ書籍化シリーズ☆
<書籍化>グラビアアイドルが義姉になった<後日談追加>
<書籍化>ふたなり女学園へようこそ 上<完全版>
<電子書籍>剣と魔法の世界からお持ち帰りしました<追加エピソード>
☆人気アダルト作品☆
姉と幼なじみは中がイイ!〜「ニンベン」ついてないし…〜
ふたりよがり



このページのトップへ