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グラビアアイドルが義姉になった! 涼音編<34>




 涼音さんと陽菜ちゃんに精液を搾り取られて、疲れて眠ってしまった。
 起きた時には、布団が掛けられていた。二人とも制服に着替えなおして、ベッドに腰かけて二人で何か話していた。どうやら、涼音さんが飼っている小さな犬たちを抱いて、可愛がっているようだった。
 陽菜ちゃんが俺がもぞもぞ動くのに気づいて、犬を離して振り返った。

「あ、お兄ちゃん起きた!」
「おっはよ、弟君。もう夜だけどね。わたしたち、先にシャワー浴びちゃった」

 二人とも、さっき乱れていたのが嘘のように、服装や髪型を整えて、いつも通りの姿に戻っていた。なんだか、さっきのプレイが夢だったような気がしてくる。涼音さんが、ニヤニヤしながら言った。

「ねえねえ、さっき陽菜ちゃんが気にしてたんだけど、あれだけいっぱい精液出しても、寝起きってボッキするの?」
「わたし、そんなこと言ってないよっ」
「とにかく、今、ボッキしてる?」
「それは……してます……」
「ほんとに!? ……あ、ほんとだ!」

 涼音さんが布団の上から肉棒をつかんで、硬くなっているのを確認して、おかしそうに笑う。

「ダメだよ、涼音お姉ちゃん、お兄ちゃんがまたムラムラしちゃうよ」
「あはっ、そうかも。陽菜ちゃんも触ってみなよー」
「わたしはいいよ……」

 陽菜ちゃんがちょっと困った感じで笑っていると、涼音さんは肉棒を握るのをやめて、目をキラキラさせて言った。

「三人でエッチするのって、すっごい楽しいね? 次に三人で集まれそうな日、陽菜ちゃんと話してたんだけど……」

 あっという間に次の約束をされた。優美さんがグラビアのお仕事中に、俺の家に集まることになった。優美さんが働いてるのに、ヒマな俺たちは何をやってるんだと思ったが、今からその時が楽しみで仕方なくなっていた。

「いつも、優美先輩と三人で、こんなことしてるんだ……最初、三人でしてるの見たときはちょっとびっくりしたけど、確かにこんなの、やめられないよね?」
「なんか、お姉ちゃんのこと、仲間外れにしてるみたい……」陽菜ちゃんが、ぽつりと言った。
「そんなことないよ、いつも弟君のこと、独り占めしてたんでしょ? 陽菜ちゃん言ってたじゃん、ちょっとイヤな感じって。わたしのところに来たきっかけも、それだったんでしょ?」
「……それはそうだけど」
「わたしも、弟君のこととられて、あんまりいい感じしてなかったし。ちょっとくらいいいじゃん?」

 どうやら、涼音さんは優美さんにやり返した気分になっているみたいだった。仕方ない部分もあるが、俺のせいで二人の仲が悪化している気がして、なんだか申し訳ない。
 もやもやした気分でいると、陽菜ちゃんがちょっと焦った顔になって言った。

「お兄ちゃん、そろそろお姉ちゃん、家に帰ってきちゃうよ。シャワー浴びたら、急いで帰ろ?」
「もうそんな時間? 急がないと」
「なんか、二人とも大変そうだね。変なの……あ、わたしのせいか」涼音さんがおかしそうに笑う。
「涼音お姉ちゃんのせいで、こんなめんどくさいことになってるんだからね」陽菜ちゃんは、冗談めかした感じで言った。
「アレだったら、このまま優美先輩も入れて、四人でシちゃえばいいじゃん。弟君に相手してもらえるなら、わたしはそれでもいいけどなー」

 涼音の何気ない一言に、俺は以前より可能性を感じていた。
 これまで、夢見てきた優美さん、涼音さん、陽菜ちゃんとの4P。あくまで夢であって、四人の関係を修復するにはどうしようかと悩みながら、結局何もできずにいた。
 でも、今日の出来事はもしかしたら、大きな進歩かもしれなかった。陽菜ちゃんに、俺が涼音さんとそういう関係なのだと、嫌な雰囲気にならずに伝えることができた。そしてこの三人でエッチすることまで出来た。優美さんと陽菜ちゃんと初めてした時と同じ流れで。なかなかに運がよかった。折角のこの幸運を次に活かしていかねければ、もったいない。このまま三人で何も考えずにエッチしていたら、いつか優美さんにバレてしまって、怒られてしまうはずだ。
 問題は、涼音さんと優美さんの間に出来た亀裂だ。きっと優美さんは涼音さんのことを泥棒猫だと思っているし、涼音さんは優美さんのことをちょっとムカつく先輩という風に思っている。どうすれば二人の間のわだかまりを取り除けるのか、俺はまた途方に暮れた。

「お兄ちゃん! ぼおっとしてると、時間なくなっちゃうよ?」

 陽菜ちゃんに促されて、俺はシャワーを浴びて、さっさと涼音さんの家を後にした。
 帰り道、俺は意外なことに、陽菜ちゃんがご機嫌斜めなのを感じ取った。あまり喋らずに、スマホばかりいじって、ちょっとむすっとした表情だ。
 もしかして、と思って涼音さんとのことを謝ると、予想は的中していた。

「わたしとお姉ちゃんに秘密で、そんなことしてたなんて……びっくりした。わたしだって、涼音お姉ちゃんとそういうことしてたけど……」

 エッチしたときはその場の流れで許してくれていたみたいだが、本心は少し不満もあったようだ。涼音さんとどうしてこんな関係になったのか、説明してほしいといわれて、家に帰るまでの時間をそれに費やした。

「お兄ちゃんのバカ。エッチ」

 結局、最後に膨れっ面でそう言われただけで、説明を終えると普段通り話してくれるようになり、ほっとした。心の中である程度整理がついて、納得してくれたようだった。最近、陽菜ちゃんと二人きりで出かけたり、エッチしたり、これまでより仲良くしていたから嫌われずに済んだ面もあるみたいだった。
 精神的に疲れたけど、涼音さんと陽菜ちゃんとこういう関係になれたことを考えると、それだけで済んでよかった。
 問題はここからだ。優美さんを、どうやってこの輪に取り込めばいいんだろう? 
 今日の出来事を踏まえて、一つの具体的な案として初めて思い浮かんだことがあった。今日と同じように、陽菜ちゃんと涼音さんとしているときに、優美さんを呼んでその場の流れでなあなあにしてしまうのだ。勢いでなんとかする、チカラわざ。
 最初は名案だと思った。だがよく見直してみると不安が残る案だった。
 俺は最初から、女の子たちとみんなでエッチするのを望んでいたから、涼音さんの誘いに乗って、こういう風にうまくいった。でも、優美さんがそれを望んでいるとは限らない。むしろ、涼音さんを拒んだことを考えると、うまくいかない気がした。俺と違って、俺たちが3Pしているところに出くわしたら、その場で怒ったり、悲しんだりするかもしれなかった。
 果たして、答えは出るのだろうか? いくら考えても無駄なのではないか、と俺は絶望的な気分にすらなり始めていた。どうやっても、全員が納得してこのままの関係を続けるのは不可能ではないのかと。

「うーん……どうしたらいいんだよ、ほんとに……」

 優美さんが家に帰ってくるまでの間、ひたすら黙り込んで考えていると、陽菜ちゃんに笑われた。

「お兄ちゃんが難しい顔して考えてる。ちょっと珍しいかも」
「今のうちに考えとかないと、ホントにまずいことになりそうなんだよなぁ」
「えぇ? 急にどうしたの?」
「なんでもないって」

 陽菜ちゃんがちょっと心配そうにするのを誤魔化して、考えるのに疲れた俺は陽菜ちゃんとイチャイチャした。
 そして、思った通り制限時間は迫っていた。
 近々さっそく、俺は優美さんに涼音さんとの疑いをかけられることになった。このままの関係を続けるには、一刻も早く結論を出さなければならないとわかっていても、間に合わなかった。
 きっかけは、以前から恐れていた通り、侑子さんだった。

……

 その翌日、俺は優美さんのグラビア撮影現場に呼ばれた。
 以前にも、陽菜ちゃんも一緒にビーチでの撮影の付き添いとして呼ばれたことがあった。あの時に涼音さんと初めて出会ったのだ。今思い返すと、なつかしい。あの時はただの優美さんの後輩で、ちょっと仲が良かった程度だったのに、ここまで関係が変わってしまったのかと、驚くばかりだ。

「侑子さんと、共演することが決まったの! 侑子さんがグラビアに復帰するって話、知ってるでしょ? 昔から目標にしてた大先輩で、まさか共演できるなんて思ってなかった!」

 優美さんは、その日の夜遅く、家に帰ってきてそのままの格好で俺とエッチした後に、俺を膝枕しながら、なんだか幸せそうな様子で教えてくれた。

「ここまでお仕事頑張れたのも、直人のおかげだよ。折角だし、直人も見に来てもいいかなって、思ってるんだけど……?」
「もちろん行きます!」
「ありがと。陽菜も来るって言ってたから、みんなで一緒に行こうね」

 優美さんのうれしそうな笑顔を見ると、優美さんが撮影などのお仕事に専念してグラドルとして人気を上げている間に、涼音さんと陽菜ちゃんとそういう関係になってしまったと思うと、ちょっと心が痛んだ。
 涼音さんは新人として着実に人気を上げているが、未だに優美さんには到底及ばない。仕事も優美さんほど多忙ではなく、今度、俺の家でまた集まる約束をしたくらいだし、相変わらずヒマそうにしていることも多い。

「侑子さんと会うのは初めてだよね?」
「実は、この間偶然会いました」
「え? そうなの!? なんだぁ、すっごい美人だよ、って教えてあげようと思ったのに」

 優美さんは意外そうな顔をしていた。
 撮影当日、俺は優美さんと陽菜ちゃんと一緒に出掛けて、長い時間をかけて、綺麗な海辺のコテージへと到着した。そこは以前、涼音さんと初めて出会ったビーチと同じくらい綺麗で、白い砂浜と青い空のコントラストは、見ているだけで気分がすっきりしてくる。
 撮影スタッフがすっかり集まったところで、最後に侑子さんが大御所といった感じで、高級そうな車から現れた。服装は、どこかのセレブと比べても遜色がないくらい、お洒落な服でしっかりきめている。リボンのついたエレガントな女優帽が似合っている。落ち着いた雰囲気に、なんとなく眠たそうな、大人の色気を漂わせる目元。コツコツとハイヒールを鳴らして、優美さんのところへ笑顔を向けて近づいた。

「久しぶりだね……! まさか一緒の作品に出られるなんてね。今日はよろしくお願いします」
「いえいえ、侑子さん、ご無沙汰してました! 復帰おめでとうございます!」
「うふ、ありがと。……ていうか、わたしたちの仲で、そういう固い言葉遣い、やめない?」
「……そうだね! ふふっ! 寂しかったよぉ、侑子! わたしが人気出始めたところで、やめちゃうんだもん」

 心の底から再会を喜んで、会話に花を咲かせる二人。年が十歳以上離れているのに、まさかタメ口だとは思わなかった。涼音さんから聞いていた通り、かなり仲良しのようだった。
 横に並んでいても、あまり年の差を感じさせず、普通の女友達にしか見えない。侑子さんは優美さんに劣らないスタイルのよさで、美しい顔立ちだ。
 優美さんには、若い溌溂とした雰囲気があるのに対し、侑子さんには、言われなくても三十代とわかるような、大人のオーラがあった。優美さんにはないどこか円熟した、ただならない色気が感じられるのだ。年を重ねるにつれ、魅力を増していっているに違いなかった。

「胸、大きくなった……? びっくりした。やっぱり出産のせい?」
「うん、そうみたい。これで優美と同じくらいに追いついたかな?」
「今度はわたしが結婚すれば、また大きくなるよ。そうすれば追いつけないね!」
「えぇ……結婚? 優美、彼氏、出来たの? 全然男と噂なかったじゃん。レズなんじゃないかって思うくらい。……そういえば、横に一人、男の子がいるけど」

 そこまで言って侑子さんは、初めて俺に目を向けた。
 俺の顔を見て、あからさまに驚いた顔をした。眠そうだった目が、珍しく大きく開いている。二度見して、口に手を当てた。

「あら……? どうして君が……!?」
「えーと、また会いましたね……」
「どういう関係なの……?」
「違うって、弟よ。弟の直人くん。ついこの間、お母さんが再婚して義理の弟が出来たの」
「あぁ、弟……そういうことね、だから……! それじゃあ、その横にいるのも、妹さん?」
「陽菜です、初めまして……あ、でもこの間会ったから、初めましてじゃないか、その……」

 陽菜ちゃんがちょっと人見知りな感じで、こわごわと挨拶した。

「あら、可愛い子。優美から話には聞いてたけど、こうやって話すのは初めてね。よろしく、陽菜ちゃん」
「侑子、どこで直人と会ったの?」
「この間、陽菜ちゃんと二人でいるときにばったり会って、ね? その時はてっきり、兄妹だとは思わなかったわ」

 侑子さんは、そして面倒を引き起こす一言を言ってしまった。

「でも、考えてみれば当たり前よね。直人君は、涼音ちゃんと付き合ってるんだもんね」
「え……?」

 優美さんは、俺を見て、表情を凍り付かせた。すっと、笑みが消えていく。

「あー、……えーっと……それは違いますよ?」

 それが侑子さんの勘違いだと釈明しても、優美さんは信じてくれるだろうか? どうしてこう、うまくいかないのかと、自分の運命を呪った。
(つづく)






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