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グラビアアイドルが義姉になった! 「2話」




 俺は制服から部屋着に着替えないまま、自室のベッドに横になっていた。
 ずっと放っておいたスマホを確認すると、父から留守電が届いていた。

「お父さんは今日から湊さんという方とハワイに旅行に行ってきます。そっちには湊さんの娘さん姉妹が向かうそうだから、お世話してもらいなさい。ちなみに、その姉妹のお姉ちゃんの方は大学二年生で、グラビアのお仕事をしているらしいぞ! 湊さんに似て美人だそうだ……はっは! 父さんはこんな美人の女性と再婚できてうれしいよ! いやーまあ直人にも綺麗な姉と妹ができてよかったなあ、お父さんのおかげだだねえ! お父さんに――」

 めんどくさくなって途中で録音を切った。
 どうやら昨日のうちに電話がかかってきていたのに気付かなかったらしい。
 息子に何も言わずに新婚旅行に行くってちょっと……と思ったがもうどうでもよくなった。俺の父はそんな感じのいい加減な人だった。だから前の妻に振られてしまうのだ。

「失礼……します。お兄ちゃん」

 こつこつとドアをノックして入ってきたのはセーラー服姿の陽菜ちゃんだった。目が合うと、目を細めてはにかんでいる。
 その制服は、俺の通う高校で指定されているもので、つまり陽菜ちゃんは俺の後輩になったのだ。
 清楚な感じの制服はおとなしい陽菜ちゃんにとてもよく似合っていた。丈の長い袖からは指がちょっぴりはみ出している。ミニスカートから覗く足はむちむちとはしていないが、すらりと健康的だ。
 俺はスマホをしまってベッドにきちんと座る。優美さんだけでなく陽菜ちゃんにまで悪い印象を持たれては困る。

「見つかった?」
「うん。お姉ちゃんの初出演DVD……」

 陽菜ちゃんは、水着姿の優美さんがジャケットを飾るそれを、何ともない様子で手にしている。
 こういう展開になったのには、次のような経緯があった。
 
「おはよう……お兄ちゃん?」

 今朝、こわごわと陽菜ちゃんに起こしてもらった俺は、それだけでほくほくした気分になりながら、グラビアの仕事で朝早くに出てしまった優美さんが作り置いていった朝食を食べ、登校した。
 もちろん陽菜ちゃんと一緒にだ。優美さんになんとなく顔を合わせづらい状況など忘れてしまうくらい嬉しかった。
 話しかけるうちに陽菜ちゃんは少しずつ俺と喋れるようになり、昼休みに一緒に食堂に行ったときは、プライベートな話も出来た。

「陽菜ちゃんは前の中学で部活とか入ってたの?」
「……お料理部」
「へえ、料理上手なんだ」
「ううん、あんまり。お姉ちゃんもお料理部だったから、同じ部にはいったの……」
「そうなんだ。お姉ちゃんのこと好きなの?」
「うん。憧れてるの」

 陽菜ちゃんはパンを少しずつもぐもぐしながら、さらっとそんなことを言った。

「一緒にお出かけすると、男の人の目線がお姉ちゃんに集まってくるのがわかるの」
「そうなんだろうなぁ……俺も憧れてるよ。優美さん、綺麗だよね……」
「そうなの。大人っぽいし、胸も大きいし……ほんとに大きいんだよ!」

 なぜかめずらしく興奮した様子で言った。姉妹だから、きっと一緒にお風呂に入っているのだろう。生の優美さんのおっぱいを毎日のように見れるなんて、羨ましい……。
 そしてつい、陽菜ちゃんのまな板みたいな胸もとに目が行った。逆に見つめ返されているのに気付いた。

「あの……直人お兄ちゃん」
「べ、別に胸は小さくてもいいと思うぜ!?」
「え? そうじゃなくて……あのね、お姉ちゃんのDVD一緒に見よっ」

 予想外の提案だった。しかもなかなか手に入らないデビュー作のとっておきDVDを見せてくれるのだというのだから驚きだった。きっと陽菜ちゃんも、俺と仲良くなりたいんだろう。
 どうやら陽菜ちゃんも優美さんのDVDをたくさん持っているみたいだ。

「わたしも、お姉ちゃんのこと大好きだから……」

 どことなくうっとりとした様子で言うのを見ていると、ただ家族だから持っているんじゃなくて、お姉ちゃんのことが好きだから持っているんじゃないか……と思った。

「お兄ちゃん、DVD、ここにいれるの?」

 陽菜ちゃんがパソコンにそのとっておきDVDを挿入し、ベッドの俺のすぐ隣にすとんと座る。
 近くにいると、少し胸がどきどきした。なんと言っても、陽菜ちゃんは優美さんを少し幼くしたような美少女だ。シャンプーのなんとなくいい匂いがするほど近くにいては、意識してしまう。
 くせのないおさげの黒髪が、みじろぐとさらりと肩から流れた。ふとももは肌がきめ細かく、触ったらすべすべしていそう。
 優美さんではなく陽菜ちゃんだけでも傍にいてくれればそれで幸せな気分になった。
 当の陽菜ちゃんは俺の視線になど気付かず、パソコンの画面をぼおっと見つめている。

「今日はこのまま最後までずっと見れたらいいのに……」

 陽菜ちゃんがそう呟いてまもなく、動画が流れ始める。
 二年前の、まだ18才の女子高生時代の優美さんが、紺のセーラー服姿で明るく笑っている。
 デビュー当時から業界では話題になった豊かな胸が、服越しに存在を主張している。

「ねえねえ、一緒に、海に行こうよ!」

 デート式のこのDVDは、カメラマンが優美さんに引っ張られて海に行くという構成をとっていた。
 ハワイのように白い砂、青い海が広がる明るいビーチで、優美さんはセーラー服をもぞもぞと脱ぎ始めた。ボタンを外し、シャツをまくりあげていくさまに、めちゃくちゃ興奮した。

「そんなにじっと見ちゃいや……もう、すけべ」

 優美さんがスカートをかかとまで下ろしながらカメラに向かって囁くと、股間が熱くなるのを感じて、隣にいる陽菜ちゃんにばれたら大変だと思った。
 しかし俺だってヤリたい盛りの高校生、一度勃ってしまうと処理しないと落ち着かない。今は陽菜ちゃんや優美さんみたいな美人さんが自宅にいるから、なおさら抜いておかないと間違った行動に出てしまいそうだ。

「お姉ちゃん……」

 陽菜ちゃんはなんとなくほっぺをピンク色に染めて、未だ画面に見入っている。
 女の子もこういうビデオを見たらドキドキしてしまうものなのだろうか、と不思議に思った。
 事実、そのくらいの魅力が画面の向こうの優美さんにはあった。すっかりワイシャツを脱いでしまうと、その下に着ていたのは、可愛らしくてしかもちょっと色っぽいようなビキニだった。
 見どころはやっぱり、そのボリュームたっぷりの胸だ。ビキニではとても全体を覆いきれず、深い谷間が形作られている。
 映像にのめりこんでいると、優美さんはそこにいるはずのカメラマンを笑顔で引っ張って浅瀬に連れていく。俺はまるで優美さんに手をひかれるように感じた。

「こっち、こっち!」
「あぁぁー……優美さん……」

 ぷるぷると揺れるおっぱいを間近で見ていると、いつもの癖で股間に手が伸びそうになる。
 陽菜ちゃんの様子を伺うと、なんだかそわそわした様子だった。わずかに汗ばんでいるようにも見えて、隣の陽菜ちゃんにまで、いやらしい目線を向けてしまう。
 いつのまにか股間はフル勃起し、刺激を待ちわびている。こんな状態なのにすぐそばに美少女がいて、大好きな優美さんにもそっくりだなんて、幸せだ。
 その陽菜ちゃんも、なぜか姉を見て興奮しているようにも見える……。

「お兄ちゃん……?」

 じっと見つめすぎたのか気付かれて、陽菜ちゃんが俺を振り向いた。
 お互いの体の熱気で、わずかにむっとするような部屋の中、目を合わせたまま時間が経った。
 陽菜ちゃんはなんとなくとろんとした表情で、ちょっと襲っても拒まれない気がして……。

「きゃあっ! あははっ」

 そこに優美さんの素敵な笑い声がスピーカーから響いた。浮き輪でぷかぷかと浮かびながら、つるんと綺麗な生足をこちらに向かってバシャバシャしている。
 気を散らしてくれたおかげで、なんとか我に返ることができた。
 俺は今陽菜ちゃんに手を出しそうになっていた。これから一緒に家族として過ごさなくてはならないのに、そんなことをしたら代償は高くつくだろう。童貞だからこういう気分になるのだ。

「い、いや、なんでもないよ」

 冷静になって反省した。
 興奮するのは優美さんだけにしようと思った。それも画面の中の優美さんだけ。本物の優美さんといざ対面すると興奮するどころではなくなって、ただただその美貌やスタイル、そしてその柔らかそうな胸に見惚れてしまうからだ。

「うん。お兄ちゃん……わたし、そろそろ行かないと」

 ふいに、陽菜ちゃんは立ち上がった。決心を助けられたような気がした。

「ああ、今日できた友達とさっそく待ち合わせだっけ」
「そうなの。最後まで見たかったのに……」

 名残惜しげに水着姿の優美さんを一瞥して、陽菜ちゃんは部屋を出ていった。

「よし……」

 さっそく俺は決心を実行することにした。ティッシュ箱を手元に置き、ズボンのジッパーを開ける。ぼろんと硬くなった肉の棒が弾けるように飛び出し、先端に溜まっていた我慢汁が少し飛び散った。
 快感を欲しがるように、ピクピクとわずかに脈動している。

「やっと優美さんをオカズにしごける……ふう」

 ちょうど映像では、パラソルの下、優美さんが棒アイスを口にしようとしているところだった。
 ピンク色で唾液で光沢を放つ舌で、ぺろりとその棒を舐めた。
 フェラをしてもらっているという妄想が捗るシチュエーションだ。現実に家にやって来た優美さんはこんな素振りを見せないのに、ビデオの中ではこんなにいやらしくアイスをしゃぶってくれている。
 自分の棒を手のひらで優しく握って、アイスを咥えこんだ優美さんの唇の動きにあわせてしこしこと動かす。

「ふう、きもちいいや……」 

 何も見ないでしごくのとは大違いだった。優美さんにしてもらっていると思いこむと、息子はカチンカチンに硬くなり、少ししごくだけでぞくぞくと快感がこみ上げてくる。

「んっ……おいしい……っ」

 優美さんが透明で綺麗な涎で糸を引きながら、アイスを口からちゅぽんと出して、嬉しそうに微笑む。
 濡れた唇と、だるそうな吐息が、たまらなく色っぽい。
 素敵な笑顔で、俺の棒をしゃぶってくれる優美さん。興奮してどんどんしごく手は素早くなり、俺は頭をしびれさせる多幸感でいっぱいになっていく。
 ビキニから溢れそうな優美さんのおっぱいが揺れていた。大事なところだけは隠されているが、白くて柔らかそうなふくらみのほとんどが露わになってしまっていて、たゆんと揺れている……

「お兄ちゃん、忘れものが……えっ」

 快感に夢中になっていて、突然飛んできたその声が何を意味するのかすぐには気付けなかった。
 外向けの私服に身を包んだ陽菜ちゃんが、部屋の入り口に立ちつくしていた。俺が握りしめている股間を凝視し、恐ろしげな表情を浮かべている。
 二人そろって硬直して、次の瞬間、陽菜ちゃんはその場を逃げ去っていった。

「わああっ!」

 唐突な出来事すぎて、頭の整理がすぐにはつかなかった。
 なんとか陽菜ちゃんに申し訳ないことをしたことと、信用を完全に失ったことに気付いて愕然となった。
 股間ははやくも萎えている。

「やっちまった……」

 俺は陽菜ちゃんがスカートのポケットから落としたのか、ベッドの上に忘れていっていたスマートフォンを手に、うなだれた。ぼふっと枕に突っ伏した。

(つづく)



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