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<ふたなり寮>ACT4




 その夜、ユリカはひたすら悶々として、眠ることが出来なかった。
 仕方ないことだ。隣で、可愛い食べごろの女子高生が、無防備に眠っているのだから。
 キョーコとシオリの寝息を聞きながら、彼女たちが寝返りをうつのを見る。パジャマ一枚の下に、柔らかい体があるのを感じ取る。
 そのたびに、ユリカの股間に生えた異物は、大きく固くなっていく。

「あ~、もうこんなのイヤ……!」

 ユリカはむくりと起き上がって、枕元に置いていた時計を手に取る。夜の12時を回っていた。
 興奮しているせいで、まったく眠気が訪れないのだ。
 しかたなく、起き上がる。しばらく夜風に当たって、気分転換でもしようと思うユリカだった。

「ユリカ~、まだ起きてるの?」
「び、びっくりした! 起きてたの?」
「今、ユリカがもぞもぞって、起き上がったせいで、目が覚めちゃった」

 シオリが眠気眼を擦りながら、身体を起こす。パジャマがずり下がっていて、肩が露わになっていた。
(し、シオリ……なんでそんなに色っぽいのよ~!)
 ユリカは途端に前かがみになって、慌てて言った。

「わたし、ちょっと外の空気浴びてくるから。おやすみ~」
「ん、わかった。おやすみ~」

 ぱたりとまた横になるシオリを尻目に、ユリカはその部屋から出た。
 少し温度の低い空気を浴びると、頭が少し冷えるのがわかった。
(わたし、ばかみたい……隣で寝てるだけなのに、こんなにガチガチになっちゃうなんて)
 股間の男性器の先からは、我慢汁が気持ち悪いほど溢れていて、下着を汚していた。

「気持ち悪いよぉ……」

 女の子のいない空間に出てきたことで、少しずつ勃起は収まっていく。
 男性器の、下着の中のポジションを、服の上から直しながら、ユリカは窓のある場所まで歩く。
 その窓を開けて、外の空気に吹かれると、少し汗に濡れた長い髪が、さらさらと流れた。彼女の股間に起きた異変を知らない男子が見ていたら、少し見惚れるような光景だった。

 ユリカ自身、気持ちよくなって、そのままぼおっとしていようと思っていた時だった。

「あら、こんばんは。こんな夜に出回って、どういうつもり?」

 後ろから声をかけられて、びくりとなる。おそるおそる振り返ると、そこにいたのはツバキ先生だった。そういえば、夜の見周りをやっているのはこの先生だった。

 その姿を見た瞬間、ユリカはまたどきりとなった。
 絹のような綺麗な髪、豊満な胸、むっちりとした足……大人びた曲線を持つその身体に、自分が欲情するのがわかったのだ。
(あ~もう! またおっきくなってきた……!)
 自分でこれを止めるすべはない、と思い知らされて、ユリカは持ち前の図太さで開き直った。
(もう、ちょっとくらい勃起したってバレないし、気にしない気にしない!)

 ツバキ先生が、もう一度聞き直した。

「目が冴えちゃったの?」
「そうなんです、ちょっと眠れなくて……」

 先生は、ユリカが夜中に外出したことを責めるつもりはないようだった。

「そういうときは、明日を楽しみにして布団に入るのが一番よ。明日、どんなことをしようかな、とか考えていると、いつのまにか眠りに落ちちゃうから」
「明日……そういえば、体育の授業、ありましたよね。何をするんですか? 先生は、体育の先生でしたよね?」
「そう! よく知っているわね。明日は自由体育にするわ。まずは、クラスのみんなと楽しんで、仲良くなったほうがいいでしょう?」
「自由なんだ、やった~! それならわたし、キョーコとシオリと、バレーでもしようかな~」

 ユリカが何気なく言うと、ツバキ先生は嬉しそうに言った。

「ユリカさんは、バレーを部活でやっていたのかしら?」
「そういうわけじゃないんですけど、遊びでやってました。シオリとキョーコと、一緒にやってて、すごく楽しかったんです」
「わたし、バレー部の顧問なの。運動神経がいい子は、大歓迎よ! もちろん、そうじゃない子もマネージャーとして大歓迎!」

 ツバキ先生がバレー部の顧問だと言うのは、初耳だった。

「来たくなったら、いつでも来てちょうだい」

 ユリカは、その言葉に、はい! と元気よく答えた。

◇◆◇◆◇

 翌朝、ユリカは再び股間に違和感を感じていた。
(なんだか、ちょっと痛いよ~。これ、なんだろう)
 相変わらず勃起しているそれを、キョーコとシオリにバレないようにしながら、朝ごはんを食べていると、足元に、いつのまにかキューが現れている。

「それは、ユリカがずっと勃起してるから疲れちゃったんだキュー」

 キョーコとシオリに聞こえないよう、小声で受け答えする。

「し、仕方ないでしょ! 勝手にそうなるんだから!」
「仕方なくないキュー。ユリカが女の子の体が大好きだから、そうなるキュー。普通は、そんなにしょっちゅう興奮しないキュー」
「今だって、何も興奮してないのに、こんなになっちゃって……」
「それは、朝勃ちっていう男子の生理現象だキュー。我慢するキュー」
「も~、わけわかんないよ~!」

 ユリカは制服に着替え、諸々の準備をして、紫蘭学園へと向かう。
 キョーコとシオリと、いつも通りに会話することには成功していた。ただ、若干の変化を、中学からの親友にはさすがに感じ取られたらしく、キョーコにこう話しかけられた。

「ユリカ、ちょっと元気ないよ? 昨日、夜更かししてたっしょ?」
「べ、別に!? な、な~んにも変わらないよ、わたし。元気元気!」
「ユリカ……あやしい」

 シオリにジト目で見られて、ドキリとするユリカだったが、それ以上追及されることはなく、ほっとした。
(元気アピール、しなきゃ!)
 ユリカはそう思って、昨日のツバキ先生との会話を思い出す。

「二人とも、今日の体育の時間さ、自由体育らしいから、一緒にバレーしようよ」
「ん、いいね! わたし賛成」
「わたしも!」

 二人とも乗ってくれて、ユリカはほっとした。

 体育の時間は、1時間目だった。ホームルームが終わると、ガヤガヤと教室が賑やかになり、女の子たちの笑い声で満たされる。
 そんな中、ユリカは自分が、大事な事実に気づいていなかったことを思い知らされていた。

「み、みんな、下着姿になっちゃうんだった!」

 次々に、周りの女子高生たちが制服を脱いで、スカートを下ろして、あられもない姿になっていく。
 するすると、ためらいなく衣服を床に落とす女の子たち。みな、可愛らしい色の、可愛らしい薄い布地の下着をつけていた。
 その様子に、ユリカは動悸がはやくなるのがわかった。そして、股間に生えたものが、むくむくと大きくなりだす。

(ど、どうしよ~! これじゃ、スカート脱いだら、生えてるの、ばれちゃうよ~!)

 焦っていると、隣から話しかけてくれる声があった。
 サヤカの声だった。見ると、サヤカまで下着姿になっていた。桃色で彩られた、ちょっとセクシーな下着をつけている。

(サヤカさんの下着、色っぽい……!)

 金髪碧眼、しかも素晴らしいスタイルに、セクシーランジェリーで飾り付けられているのだ。ユリカは股間が、最大限に勃起するのを感じた。
 そして、前日、話しかけられるだけで緊張していたユリカは、自分の勃起がバレるかもしれない恐れのなかで、さらに緊張している。

「ユリカさん、どうしたのかしら? さっきからきょろきょろして、様子が変よ?」
「べべべつに、変じゃないです……よ?」
「もしかして、体操着を忘れちゃったの? それなら、隣のクラスの友だちから借りてくればいいと思うわ」
「わ、わたし……そうじゃなくて!」

 ユリカは、スカートを脱がなくていい方法を必死になって考えて、解答にたどり着いた。

「えっと、そうだ、わたし、今日は体育出れないんです!」

 女の子の日、を利用することを思いついたユリカだった。それなら、誰も文句を言うことは出来ない。

「あら……ごめんなさい。余計なことを聞いちゃったわね。一緒に授業を楽しめないのは残念だけれど、また今度、一緒に遊びましょ」

 サヤカはそう言って、下着の上に、体操着を着始めた。
 普通の体操着ではない。
 由緒ある紫蘭学園、その体操着は古風ゆかしく、昔から変わらぬブルマなのだった。
(ブルマって、なんだか、恥ずかしい……それに、ちょっとエッチかも)
 着替えた後の姿を見ても、興奮がとまらないユリカだった。

「じゃあね、ユリカさん」

 教室から出ていくのを見届けて、ユリカはようやくため息をついた。
(どうしようかと思った……バレなくて、よかった~)
 そうしているうちに時間は経っていて、教室の中にはほとんど女子生徒が残っていなかった。残っているのは、キョーコとシオリだけだった。
 ブルマに着替えたキョーコがとん、と依然として制服姿のユリカの肩を叩いた。

「ユリカ、まだ着替えてないの? どうかした?」
「あ、それはね、わたし、今日の体育は休むんだ」
「えー、さっき一緒にバレーするって言ったじゃん」
「そうだよユリカ、おかしくない?」

 二人の疑い深い視線を向けられて、ユリカはあはは、と笑うしかなかった。

「ごめん、わたしやっぱり寝不足で寝ぼけてるみたい……ごめんね」
「ちゃんと寝なよ、ユリカ」
「身体に悪いよ~」

 心配げな顔をしながら、二人は遅刻しまいと、グラウンドへと走っていった。

◇◆◇◆◇

 ユリカは教室の窓枠によたれかかって、グラウンドで遊ぶ女子生徒たちを見ていた。
 単純に見ているだけなのはつまらなかったが、それ以上に厄介なことがあった。
 股間に生えたものが、疼くのだ。

「あー、ダメ……ぜんぜん収まらない」
「一旦射精しちゃえばいいんだキュー。そうすれば、少しはましになるはずだキュー」

 いつのまにか足元に着ていたその生物は、可愛い顔でそんなことを言った。

「な、なんでそんなことしなきゃなんないのよ!」
「簡単なことだキュー。出すものがなくなれば、欲求は収まるんだキュー」
「それ、ほんとなの……?」

 ずっと勃起しっぱなしで辛いユリカは、わらにもすがる思いだった。

「ほんとだキュー。オナニーするなら、生徒たちがいない今しかないキュー」
「う~……」

 ユリカは言うとおりにすることにした。自分の席に座って、スカートをたくしあげる。
 下着だけ脱ぐと、硬くなったそれがスカートを押し上げる。

「も~、ほんとに元気なんだから」

 ユリカは呆れながら、それをぐっと手のひらでつかむ。そっと上下して、ユリカはふぅ、とため息をついてしまう。

「あ……やっぱり、これ、いい……」

 机の下で、こっそりと男性器でマスターベーションする女子高生、という図は、かなり異様なものだった。
 ユリカは、こするたびにやってくる快感に陶酔していた。もはやあるかもしれない周りの目など考えられず、ぼんやりと辺りを見る。
 目に入ったものがあった。隣の席の、サヤカの机の上に畳まれた、制服だ。

「サヤカさん……ちょっとだけ、いいよね……」

 ユリカは、その制服に片手を伸ばし、もう片方の手を、勃起したそれに伸ばした。
(つづく)






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