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<ふたなり寮>ACT3




「そうだキュー。君は、今日からふたなりだキュー」

 その声の主は、間違いなく膝の上の生物だった。
 全く口を動かしていない上に、人間の言葉を使って、キューが喋っている。
 ユリカはその事実が信じられず、しばらく絶句した。その後やっと出てきた言葉も、舌足らずになってしまう。

「うそっ! ……ど、どうなってるの?」
「ボクはたくさんの新入生の中から、たった一人、君を選んだんだキュー。つまりは、それだけのことなんだキュー」

(い、意味わかんない……)
 つぶらな瞳に見つめられながら言われて、ユリカは混乱するばかりだ。
 キューはそんなユリカをからかうわけでもなく、慰めるわけでもなく、淡々と可愛い声で説明する。

「この学園で、ボクは一人の女子生徒に、生殖器をデザインする役目があるんだキュー。その役目を、果たしたんだキュー」

「役目……なに言ってるの? わたし、そんなこと知らないっ!」
「とにかく君は、そのちんこを使って、学園の可愛い女子高生たちに種付けをすればいいんだキュー」

 そう言いながら、キューはユリカの白く柔らかい太ももの上を歩き回る。股の間の萎えた肉棒に、そっと尻尾で触れた。
 そのまま、亀頭のところを、ふさふさした白い毛の生えた尻尾でくすぐる。

「ひゃっ! くすぐったいからやめてっ!」
「これはくすぐったいんじゃないキュー。快感なんだキュー」
「か、かいかん!? わたし、そういうの興味……んんぅっ」

 体中がしびれるような、甘い感覚を得て、ユリカは思わず背筋を正してしまう。その綺麗な顔が、とろんとゆるみはじめていた。
 同時に、ユリカは股間がむくむくと膨らみ始めていることに気付いた。

「お、おっきくなってる!?」
「これは、勃起って言うんだキュー」
「ぼ、勃起!? ふああ……や、やめてよ、キュ~っ」

 ユリカは口では嫌がりながらも、次第に息を荒げ、肉棒がぱんぱんに膨れ上がるのを黙認している。

(やだ……わたし、なんでキューのこと、止めないの!?)

 すっかり初めて感じた男性器の快感に夢中になってしまっているのだが、ユリカはそれが信じられないのだった。
 肉棒は、そのまま最大限まで硬くなり、自然と包皮が剥けていった。先端から先走り汁が溢れ出し、つつっ……と根元まで垂れていく。
 ユリカは頬を赤く染めながら、困り顔になっている。

「なんか……青臭い匂い、するよ~っ!」
「これがちんこの匂いなんだキュー。いずれこの匂いが愛おしくなるくらい、セックスに夢中になるキュー」
「い、いや……こみ上げてくるっ! なに、これぇっ!」

 そのうち、ユリカは射精の予感を覚え始めていた。初めての肉棒快感に耐えきれず、早くも絶頂を迎えようとしていた。丸く柔らかいお尻に力が入り、何かを吐きだそうとしている。
 しかし、そこでキューが突然、尻尾を離す。

「え、キュー……や、やめちゃうの?」
「ここからは、自分でするキュー。そっちのほうが、力加減が出来て、ずっと気持ちいい精通が出来るキュー」
「そ、そんなの……するわけないじゃないっ!」

 怒鳴ってしまうユリカだが、キューは無反応でいる。その無表情を見て、ユリカはむらむらと欲望が湧き上がるのを感じていた。
(どうして、途中でやめちゃうのよ~……もうすぐで、イケそうなのにっ!)

 ぴく、ぴくと肉棒が震え始める。それはまるで肉棒が刺激を求めているように、ユリカには見えた。
(もうちょっと、だけだから……はしたなくても、やっちゃえっ!)

 ユリカは持ち前のずぼらさを発揮し、みっともないのを承知で、肉棒を自分でぎゅっと握りしめた。途端に、包皮がずるりと剥け、亀頭が根元までずり下がる。
 空気に亀頭が振れる解放感と、自分の手のひらが擦れる快感で、ユリカの頭は真っ白になった。

「うあぁっ! これ、いいよぉ~っ!」

 すぐさまユリカは自分の肉棒をしゅっしゅっと擦り始めていた。その度に来る快楽がたまらなくて、そのまま仰け反ってしまう。

 制服を着た美少女女子高生が、下着からはみ出た肉棒を擦りまくって、たまらなく気持ちよさそうな顔をしている様は、めちゃくちゃにエロイ光景だった。
 だがもちろん、それを見てもキューは無表情でいる。

「ああぁっっ……イクぅぅっ! イクよぉ~!」

 頬を染め、涎を垂らし、目がうつろになったまま、ユリカはそう叫んでいた。
 同時に、肉棒の先端から弾けるように白濁液が飛んでいた。尿道を精液が駆け抜けていく快感で、ユリカは全身を強張らせ、仰け反らせながら、目を見開いていた。

(や、やばっ……これ、くせになっちゃうよ~)

 びゅっ……びゅるるるっ……びゅっ!

 そんな音が出そうな射精を続けながら、ユリカの顔はだらしなく、ゆるみきっていた。
 全ての精液が絞り出されてしまったような盛大な射精の後、ユリカはぐったりと仰け反ったままでいた。長い髪が、額に浮いた汗で、顔に張り付いている。
 つい、独り言をこぼしていた。

「うそ……こんなに、男のちんこの射精が気持ちいいだなんて……!」

 素直に、感動していた。
(こんなの、男はセックスしたくなるに決まってるじゃない……)
 世の中の、すぐやりたがる種馬男子に、共感してしまうユリカだった。

 そんなユリカの言葉に、キューはこう返している。

「この学園の女の子の子宮に、精液を注ぎ込んだ方が、もっともっと気持ちいいキュー」
「い、いやよ……そんなこと、できるわけないでしょっ」
「どんなに足掻いたって、無駄だキュー。君はこれから本能に負けて、女の子を犯しまくり始めることに決まってるんだキュー。可愛い女子のおまんこにちんこを挿入するのは、天にも昇る気持ちよさなんだキュー」
「天にも昇る程だなんて……大袈裟よっ!」

 そう言った時だった。こんこん、と部屋のトイレのドアがノックされた。ユリカがはっと身構える。

「ユリカー、まだトイレはいってんの? もしかして一人エッチ中?」
「ち、違うからっ! そんなわけないじゃんっ」

 ユリカはキョーコの声が図星で、勢いよく反論してしまった。
 慌てて床やドアに飛び散った精液を、トイレットペーパーでふき取り、流す。肉棒の先にぬるぬるとこびりついた精液も拭きとって、それが終わるころには勃起は完全に萎えきっている。

「ボクの声は、君にしか聞こえないキュー。だから、安心してボクを抱えて、トイレを出るんだキュー」

 わざわざそう言ってくれるキューを抱えて、ユリカはトイレの外に出た。
 途端に、ユリカは瞠目することになる。キョーコとシオリが、風呂上がりの、下着姿でそこにいたのだ。二人とも、可愛らしいフリフリの下着だ。
 別にそのこと自体は、よくあることだった。三人は一緒にお泊りすることはざらで、シャワーも一緒に浴びたことがある。裸の姿はよく知っていた。

 しかし、今のユリカには、キョーコとシオリの肉体が、違うものに感じられた。
 やたらと魅力的なのだ。身体のラインが、目に焼き付くように感じた。胸の膨らみが、お腹のくびれが、お尻の丸さが、素晴らしいものに見えた。
(うそ……二人とも、こんなに色っぽかったっけ!?)
 思わずごくりと唾を飲んでしまう。そして、次の瞬間恐ろしいことに気が付いていた。

(お、おちんちんが……膨らんできてるよ~っ!)

 自分では意識していないのに、むくむくと勃起していた。さっき射精したばかりだと言うのに、一向に性欲が衰える様子を見せない。

「人間の男子の健康的な反応だキュー」

 見ると、足元に無表情でキューが佇んでいる。

(これが……健全!?)

 ユリカがちょっと前かがみになっていると、キョーコに目を細められた。

「ユリカ、またぼーっとしてるよ。マジで大丈夫?」
「ぜ、全然?」
「……なんかイカクサくない?」
「そそそそんなことないってばー。あー、ここに来る前、スルメ食べたからかも」

 あまりにも適当な言い訳だが、キョーコとシオリは、特に気にした様子ではない。普通に納得していた。二人とも女子高生、あまり物事を深く考えていない。
 むしろ、イカのほうに興味は行っている。

「ユリカ~、スルメなんてどこで買ってきたの? わたしにもわけてよー」
「わたしもスルメ食べたい。ちょうだい、ユリカ」

 二人が迫ってきて、ユリカはまたごくりと唾を飲んでいる。
(二人とも、なんかいい匂いがする……)
 甘酸っぱいような、なんともいえないいい匂いだった。ユリカは、それが女体が発するフェロモンのような体臭だとはわかっていない。
 しかしとにかく、その匂いを嗅ぐごとに、肉棒が勃起を強めるのは感じていた。

「ちょっと、ふ、二人とも、やめてよ……」
「うーん? くれないの?」
「ユリカ、けち」

 するとさらに悪いことに、シオリが無言でユリカの後ろに回り込んで、羽交い絞めにした。こうやって何気なく表情を動かさずに、すごいことをするのが、シオリだった。

(あ、あたってる!)
 シオリのEカップは超えるような巨乳が、ぴったりと背中に密着していた。
 これまではおっぱいの感触なんて気にしたことのなかったユリカだが、今日はやたら気持ちよく感じてしまうのだった。

「ねえねえ、ポケットにはいってるの? いじっていい?」

 キョーコがとことこと近づいてきて、身動きの取れないユリカの身体を、すっとくすぐるように触った。

「ひゃんっ! キョーコ、やめてってば、くすぐったいよー!」

(それに、キョーコのいい匂い嗅いでると、頭がぼーっとしてきちゃう……)
 近い距離にいると、その匂いを感じたくなくても感じてしまうのだった。

 そして、勃起はどんどん大きくなって、スカートを持ち上げそうになっている。
(やばい……二人に、おちんちん生えてるの、ばれちゃうっ!)
 それを覚悟したとき、背後から声がかかった。

「こらーっ! 三人とも騒がしいわよ。他の部屋の生徒に嫌われちゃうわよ?」
「ツバキ先生!」

 そこにいたのは、今日教室で会ったばかりの、グラマラスなお姉さんだった。ユリカはその姿を、思わず足から顔まで舐めまわすように見てしまう。

「これからは品位を持って、常識的な騒ぎ方をすること。それと、ユリカさん……少し目つきが変よ?」
「あ、なんでもないんですっ」

 ユリカはぽっと赤くなって、俯いた。恥ずかしいのと、ツバキ先生の目を直視出来なかったのが、原因だった。

◇◆◇◆◇

 それから時間が経って、ずっとキョーコとシオリと談笑していたユリカは、二人からはなれて、またトイレに籠っていた。
 股間が、ずっと勃起しっぱなしで、我慢汁を垂れ流しっ放しだったのだ。
 それをティッシュで拭きながら、ユリカはキューに言った。

「切ない……おちんちんが切ないよ~! どうしてくれるのよー!」
「もしその切なさが嫌なのなら、セックスしちゃえばいいんだキュー」
「そんなのむりむりむりっ! このくらい、我慢して見せるわよっ」

 ユリカはのぼせたような顔でそう言って、ひくひくする肉棒を手で抑え込む。
 しかし、ユリカの意思はいつまでも続かなかった。少し先の未来で、ユリカは性欲に負けて、女子生徒を犯すことになるのだった……
(つづく)






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