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グラビアアイドルが義姉になった!! 妹・陽菜編「4話」





 その後、眩しい日差しの中、僕は優美さん・陽菜ちゃん・天辻さんと一緒にビーチで心ゆくまで遊んだ。

 美少女三人は、皆自分に似合った可愛いビキニを着ていて、否応もなく他の観光客たちの目線を集めていた。もちろん、その三人と一緒にいる僕は羨望の眼差しを向けられて、すごい優越感だった。
 天辻さんはこんなことを言った。

「ねえねえ弟君、日焼け止め、わたしに塗ってみる?」
「え……!? いいんですか?」
「あははっ嘘に決まってんじゃん。もう優美先輩と陽菜ちゃんと、三人で塗りあっちゃったって」

 天辻さんは僕にちょっかいを出しながらも、フレンドリーに接してくれた。というか、あまりにも親しげすぎて、困るくらいだ。

「ねえねえ弟君、浮き輪の空気入れ、わたしじゃ力足りないからやって」
「え、でも、それって……間接キスじゃ」
「そんくらい気にしない気にしない」

 そう言われて仕方なくやった。空気の吹き込み口を咥えると、少し湿っていて、どきっとした。

「直人、涼音ちゃん、早くー!」
「お兄ちゃん何してるのー!」

 浮き輪にもたもたしていたせいで、先に行っていた湊姉妹に呼ばれて、僕たちは急いで追いついた。

「それじゃあ、わたしと陽菜、遅れてきた二人のチーム分けでいい?」

 優美さんがしたいと言うので、ビーチバレーをした。僕と天辻さんVS陽菜ちゃんと優美さんで試合をした。優美さんは美人な上に運動神経もいいので、ちゃんとボールを打ち返してきた。
 天辻さんもなかなか身のこなしが軽やかで、活発に動き回る。そのせいで、二人のグラドルはぷるぷると胸を揺らして、僕と観衆の男たちの目をひたすら奪っていた。
 一方僕と陽菜ちゃんは頼りない印象通り、全然うまくボールを返せず、このチーム分けで調度戦力が釣りあっていた。
 最終的に僕と天辻さんのチームが負けて、罰ゲームを受けることになった。

「優美先輩、わたし、弟君のせいでまけちゃったんですけどー」
「確かに涼音ちゃんの言う通りだけど、二人でチームなんだから。涼音ちゃんも罰を受けなきゃダメ」
「そうだ、あと、弟君、わたしや優美先輩のおっぱいばっかり見てました。弟君が有罪です」

 それを聞くと優美さんも陽菜ちゃんも笑いながら、なぜか天辻さんに同意した。

「じゃ、罰ゲームは直人だけね」
「そんなぁ……」

 と言っても、罰ゲームは、ちょっとしたものだった。僕は砂浜に寝ころぶよう命じられた。三人が僕の上に砂をかけ始め、大して時間もかからず、僕は砂浜に埋まって、顔だけ地面から出している状態になった。
 三人は僕の顔の周りにしゃがみこんで、楽しそうにくすくす笑いあった。仲間外れにされてはいるんだけど、女の子たち全員に笑顔をむけられるのは悪くなかった。

「ふふ、胸ばっかり見てる直人は、わたしたちのことを、そこでずっと見てなさい」
「弟くんだからって、よろしくないねぇ。今もやらしい目でわたしたちのこと見てるんじゃない?」
「エッチなことばっかり考えてちゃダメだよ、お兄ちゃん」

 言いたい放題言って、変態扱いしたうえで、僕を放置して三人で波打ち際に遊びに行ってしまった。僕は砂の重さで身動きが取れず、三人を目で追うことしかできない。

「あははっ! きゃっ!」

 楽しげな声をあげながら、水をばしゃばしゃかけあっていた。優美さんと天辻さんは子供に戻ったみたいなはしゃぎようだったし、陽菜ちゃんも珍しくハイテンションだった。
(まあ見てるだけで眼福だからいいか……)

 さっき膨らませた浮き輪は三人で使い倒されて、戻ってきたのは旅館に帰る時だった。遊びまわったせいで全員疲れていて、さっそくみんなで温泉に浸かることになった。

 別に混浴ではなかった。僕は一人寂しく温泉の男湯に浸かった。
 しかし嬉しいことに、露天風呂を男女に区切る一枚板ごしに、優美さんたちの声が聞こえてくる。

「わー。やっぱり優美先輩の胸おっきい……すごいえっちな身体」
「そんなことないわよ。涼音ちゃんだってすごいじゃない。やっぱり裸と水着じゃ、印象違うよね」
「お姉ちゃん……わたしだって最近ちょっと大きくなったよ」

 三人で何やら胸の話をしているようだ。
(これは……覗きをしろと言われているのか!?)

 優美さんと天辻さんは、陽菜ちゃんにおっぱいを大きくする
 僕はそろりそろりと境界に近づいて、どこかにのぞき穴がないか調べた。もちろんそんなものはない。区切りの板はそれほど高くなかったので、おもいきってよじ登ってみた。

(いける……見えるぞ!)

 湯気越しに、ほんのりと三人の美少女たちの生まれたままの姿が見えた。優美さんと天辻さんはお喋りしながら身体を洗っている最中で、こっちに向いている二つのお尻が柔らかそうだ。
 陽菜ちゃんは温泉の淵に腰かけて、足だけお湯に浸けていた。なめらかな背中に、濡れた髪が流れている。聞こえるか聞こえないかの具合だけど、陽菜ちゃんの油断した鼻歌が聞こえた。

「……ん?」

 何かの気配を察せられたのか、こっちを陽菜ちゃんが振り向いた。
 優美さんと天辻さんに比べて、ほんのちょっとの膨らみしかない前が見えたと思ったら、すぐにお湯がばしゃりとかけられた。陽菜ちゃんの顔が恥ずかしさで真っ赤になっていた。

「お兄ちゃんのばか!」

 慌てて首をひっこめて、僕はさっさと入浴を済ませた。
 部屋に戻ってくると、陽菜ちゃんだけ女湯から戻ってきていた。開口一番に言われた。

「……覗き」
「悪かったよ、陽菜。ちょっと隙間があるのがいけないんだって」
「……でも、ダメなの」

 陽菜ちゃんはちょっと不機嫌顔で部屋の隅っこに行ってしまった。
 浴衣姿だ。ちょっとサイズがあってなくて、だぼっとしていて可愛い。
 お風呂上がりで、肌がピンク色に上気している。長い髪も濡れてつやつやで、タオルでそれを拭く仕草がなんだか色っぽかった。
(風呂上がりの女の子っていいなぁ……)
 ぼーっと眺めていると、陽菜ちゃんがぽつりと言った。

「お姉ちゃんたちは、卓球して遊んでから帰ってくるって。わたしは疲れたから帰って来ちゃった」
「あ……僕も行けばよかった」
「いいの、お兄ちゃんは。一緒にお部屋で待ってようよ」

 そう言って、陽菜ちゃんはちょっと恥ずかしそうにしている。僕に背を向けて、ごそごそ旅行鞄をいじっているかと思うと、急に僕のスマホが鳴った。
 陽菜ちゃんから画像が送られてきていた。開いてみると、さっき撮られていた、僕が砂浜に埋まっている写真だった。僕の後ろにビキニ姿の優美さんと天辻さんが写っている。
 
「お兄ちゃんの写真撮ったの。……あげるね」
「ありがと、陽菜ちゃん。他にも写真ある?」

 何気なく聞くと、覗き込むような目線で、聞いてきた。

「……お姉ちゃんたちの水着写真が、欲しいの?」
「え、別にそういうわけじゃ、ないんだけど」

 本当にそんな下心はなかったのに、陽菜ちゃんはすっかりそうだと思いこんだようで、ちょっと落ち込んだ様子だ。

「お兄ちゃんって……やっぱり、胸の大きい女の人のほうが、いいんだ」
「そ、そういうわけじゃ……ほら、大きさじゃなくて、形の綺麗さとか、あるでしょ? 陽菜ちゃんの、すごく可愛い形で……」
「……お兄ちゃんのえっち」

 陽菜ちゃんは温泉で見られたことを再び思い出したのか、ちょっと頬を赤くしてそっぽを向いた。
(余計なこと言っちゃったな……ここはちょっと頑張らなくては)
 ここはちゃんと言葉を選んで、陽菜ちゃんの悩みを解決して、また仲良くならないと。
 僕は陽菜ちゃんの兄だ。しかも特別な関係さえ持つ兄妹なんだから、僕が励ましてあげないでどうするんだ!
(うまくいくか、わからないけど。僕でもそれなりにやれるはず……)

「陽菜ちゃん、ええと、僕……陽菜ちゃんのこと、すごい可愛いと思うよ」
「え?」

(しまった……唐突すぎる)
 言った自分でもちょっと恥ずかしくなった。
 陽菜ちゃんもぽっと赤くなっている。しかし、すぐむっとした顔になった。

「うそ……お兄ちゃん、わたしよりお姉ちゃんのほうが好きなんでしょ……お姉ちゃんみたいに、色っぽい女の人が」
「そりゃ優美姉さんのことも大好きだけど、陽菜ちゃんもだよ。二人とも、違う魅力があって……もしかして、陽菜ちゃんは優美姉さんたちと自分と、比べてる?」
「ち、違うよ……そんなんじゃないもん」

 そう、ちょっとムキになった感じで言われた。そしてこう付け加えて、うつむいた。

「なんとなく最近、自信が持てないだけだもん……」

 この一言で、大体わかった。
 陽菜ちゃんは、自分の魅力を証明してほしいんだ。つまり、他人に求められたいんだ。それなら、誘ってあげられるのは僕しかいない。
 これまで、陽菜ちゃんとうまくセックスできていなかった。そのことで陽菜ちゃんが引け目を感じていることは間違いない。
 男としてのやる気が漲って来る。そう、湊姉妹は、もう僕の物なんだからっ!

「ぼ、僕、言いたいことがあるんだ」
「え、なに?」
「僕、陽菜ちゃんのこと大好きだから……! ほんとに可愛いと思ってるよ!」

 正面から言うと、陽菜ちゃんはどうすればいいかわからないと言った様子で、ただ顔を真っ赤にした。
(やらかしたかな?)
 しばらく陽菜ちゃんは何も言わずにいたけど、結局ぽつりとつぶやいた。

「わ、わたしも……」
「陽菜ちゃん……!」

 ちゃんと反応してもらえてほっとすると同時に、正直、ストレートに言ってもらえて物凄く嬉しかった。
 感無量でいると、続けて言われた。

「お兄ちゃんは、わたしみたいな子で、いいの?」
「あ、当たり前だよ!」

 そのままの勢いで、思い切って抱きしめた。これまでずっと、優美さんにリードしてもらっていたから、自分から女の子をリードするのは、ドキドキした。

「おにい、ちゃ……んっ」

 そして、もはや衝動的にキスをした。
 陽菜ちゃんは最初は驚いていたけど、すぐに目を閉じて身を任せた。僕の背中に手を回して、陽菜ちゃんのほうからもぎゅっと抱きしめてくれる。

「ん……んうぅ……」

 喘ぎ声を聞いて、僕の股間は一瞬でガチガチになった。そのまま僕は陽菜ちゃんを押し倒して、のしかかるようにキスをする。
 しばらくして唇を離すと、陽菜ちゃんは、目をうるうるさせて恥ずかしそうに微笑んだ。

「お兄ちゃん……でも、お姉ちゃんたち、そろそろ帰って来ちゃう」
「卓球してるなら、きっとまだまだ帰ってこないよ。万が一を考えるなら、ドアに鍵かけとこう」
「……うん」

 僕は甘いキスの余韻でくらくらしながら、ホテルの一室のドアを閉めるため、襖を開けた。
 と、そこで危うく声をあげそうになった。

 なんと、そこに優美さんと天辻さんが、こっそりと隠れていた!

(つづく)






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