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<ふたなり寮>ACT11




グラビアアイドルシリーズだけでなく、こっちも連載再開します!

「好きなだけわたしで興奮してね……ん」

 アヤヒはそう言って、ユリカにキスをした。一度唇が触れるとたまらなくなって、ユリカのほうからも舌を差し込んだ。
 ぴったりと唇を押し付けあったまま、唾液を交換し合う。
 昨日、マスミとアヤヒがしていた濃厚なキスを思い出した。あれと同じことをしているんだと思うと、血液が沸騰するような気がした。
 お互いに溢れた唾液が、ぽたぽたと床に垂れ落ちる。
 息が苦しくなってきて、二人はようやくキスをやめた。

「ん……う、はぁっ♡」
「アヤヒちゃん、どうしてわたしと、エッチしてくれるの……?」
「ふふ、それはね……そうだ、答える前に、ユリカさんにはお願いしたいことがあるの」
「な、なに……あんっ」

 ユリカが何だろうと思っていると、ふと性器に刺激が走って、甘い吐息をしてしまう。
 見るとアヤヒにスカートをめくられ、性器の先端を握られていた。こしゅこしゅとしごきながら、アヤヒはゆっくりと語って聞かせた。

「お願いの前に、きっとユリカさんが知らないこと、教えてあげるね」
「ん……なんの話?」
「きっとユリカさんも、マスミ先輩みたいにしょっちゅう男の子のソレが疼くようになるよ。それこそ、一日中ね」
「そうなの……?」
「だって、マスミ先輩がそうだもの。疼くたびに、同級生や下級生が、処理を手伝ってきたんだって。でも、みんなイヤイヤやってたわけじゃないの。この白百合学園は女子校だから……わかるでしょ?」

 アヤヒは、わかりきったことだという風に、アイコンタクトをしてくる。
(みんな、コレに犯されたくて、喜んで処理を手伝ってるってこと? うそでしょ……?)
 誰もが清廉潔白で、おしとやかだと評判のあるこの紫蘭学園。その学園の闇を垣間見た気がして、ユリカは思わず震えが走った。

「まだユリカさんと同じ新入生だから、わたしもよくわからないけど……バレー部の先輩に聞いた話だから、きっと本当だよ。この学園にはね、そういう伝統があるんだって。生徒たちみんなが、ふたなりになった子とたっぷりセックスをして、無駄に性欲をためないようにする伝統が」
「うそ……」

 ユリカは下半身から送られてくる快楽にぼんやりしながら、ただ明らかにされた真実に驚くしかなかった。まさに自分が、その学園の伝統を引き継ぐ者になってしまったなんて、信じられなかった。

「だから、ユリカさん。わたしたちも、その伝統に従おう? わたしを、|苗床《・・》にして?」

 アヤヒから媚びるような表情で言われて、ユリカは我慢できなくなった。さっきからずっと手のひらでしごかれてたまらない気分なのに、こんなことを言われては仕方のないことだった。
 ただ、少し「苗床」という言葉をアヤヒが選んだことが気になったが、とりあえずそんなことはどうでもよかった。

「アヤヒちゃん……!」

 ユリカはそっと、アヤヒを壁に押し付けた。アヤヒはそれを嫌がりもせず、嬉しそうにこう囁いた。

「ねえ、ユリカさん。こっちの足、抱えて欲しいんだけど、いい?」
「うん、わかった……」

 ユリカははやる気持ちをおさえながら、その膝の裏に腕をかけて、ぎゅっと持ち上げる。いわゆる立ちかなえという体位だ。
 アヤヒの身体は柔らかかった。足は簡単に高く上がって、するするとスカートが太ももを滑った。
 それによって露わになった下着を、アヤヒはゆっくりと自らずらした。
 ねっとりと濡れた女性器が露わになり、ユリカは無我夢中でぱんぱんに膨れ上がった性器をあてがった。

「ユリカさん、挿れて……ん、あっ!」
「あ、ああぁ、アヤヒちゃん、んううっ!」

 二人の甘い嬌声が部屋の中で響き渡った。
(まだ先っぽ入れただけなのに、気持ちよすぎておかしくなるぅ……)
 ユリカはあまりの快感に震えながら、喘ぎが止まらない。

「どう、気持ちいい? わたしのここ……」
「うん、すごいよぉ! アヤヒちゃんのここ、ヌルヌルで、たまんない……あ、出るぅっ!」

 背中をぶるりと震わせて、さっそく白濁液を膣内に出してしまうユリカ。電撃のような快楽が走るも、それは一瞬だった。すぐにまた次の快楽が欲しくなった。

「出ちゃった……ごめんね」
「ううん、いいって、ユリカさん。そんなに気持ちよかったんだ」

 二人でクスクスと笑いあって、またユリカが男性器を膣の中にみちみちと押し込んでいく。アヤヒは侵入してくる快感に喘ぎ声を漏らしながらも、こう言った。

「そういえば昨日もそうだったし……早漏なんだ♡ 可愛いっ」
「やめてよアヤヒちゃん……恥ずかしいから」
「ふふ……でもいっぱい射精出来て気持ちよさそう。もっと出していいよ?」

 そう囁かれると、思わずユリカの頬は緩んでしまう。もちろん昨日と同じく、男性器は壊れてしまったかのように常に固く勃起していた。まったく疲労感はなく、いつまででも性交を続けられそうだった。

「もっと奥まで……そうっ! ゆ、ユリカさんんっ♡」

 一番奥まで挿入すると、アヤヒは気持ちがよさそうに頬を紅潮させ、ユリカに抱き着いてきた。
(わたし、アヤヒちゃんを夢中にさせてる……最高の気分……)
 腰を振り始めると、またすぐに射精の予感が来た。ちゅぱん、ちゅぱんと数回突くうちに、また絶頂してしまう。

「あはぁっ! ま、また出ちゃったぁ♡ ふー……アヤヒちゃんの中、気持ちいいよぉ」
「ユリカさん、ナカ出ししすぎだよぉ……どろどろで、気持ちよくなっちゃうじゃん♡」

 アヤヒも精液でどろどろになった膣内をかき混ぜられるのが気持ちよくなってしまっている。
 ユリカは射精しながらも腰を振るのを止めなかった。延々と続く快楽に、頭がどうにかなりそうになっている。

「すごいよおぉっ! もっと出させて、あん、ううっ!」
「わ、わたしもそろそろ……来ちゃいそうっ♡ ユリカさん、ユリカさんっ!」
「アヤヒちゃんっ!」

 女の子同士でお互いに名前を呼びあいながら、絶頂に近づいていく。
 傍から見たら、とんでもなく美しくて淫らな光景だった。それぞれ異なる声が、同時にこう叫んで、まるで美しい音色を奏でているかのようだった。

「い、イクぅっ!」

 恍惚が二人を襲う。
 アヤヒはがくりと力を失ってぐったりとなったが、ユリカは違った。射精は終わりではなく、ただの通過点に過ぎなかった。精液が漏れ出すまま、男性器を構わず膣襞にこすり付け、とどまることなく快感を得ている。
(やばいよぉ……こんなの、やめどきがわかんないじゃん……♡)
 目の色がおかしくなっているユリカを見て、アヤヒは若干怖くなりながら言った。

「ユリカさん、そろそろ……わたし――あううっ! 続きは、また今度にしよう?」
「そんな……もっとさせてっ。お願いっ。足りないのっ」

 ユリカは容赦なく腰を振り続けた。アヤヒはたまらず、身もだえる。イったばかりだとはいえ、また何度も男性器にナカを撹拌されて、快感を得始めているのは事実だった。

「や、ヤダぁ……ユリカさんってば、やめてよぉ……」

 アヤヒが困った声を発した時だった。

「そこまでにするキュー、ユリカ」

 ふと、急に背後から例の声が聞こえた。振り返ると、思った通りキューがいた。
(あれ……いつの間にこの部屋に入ったんだろう、キューは)
 ユリカはすこし不自然に思いながらも、腰を止めずに顔だけキューの方を向いた。

「なんで止めるの、キュー……あんっ♡ こんなに気持ちいいのにっ」
「アヤヒは大事な苗床だキュー。粗末に扱うことは許さないキュー」

(苗床……?)
 それはアヤヒがさっきも使った言葉だった。もしかしたら、何か意味がある言葉なのかもしれない。
 しかし今はどうでもよかった。ナカ出しして、気持ちよくなっていればそれでよかった。
 その態度を、キューは許さなかった。てくてくと近づいてきて、ユリカの足に触れる。

「ユリカ、それならボクが毎回止めることになるキュー」
「え、なによそれ……な、に……」

 再び、ユリカをあの感覚が襲ってきていた。身体にみなぎっていた力が急に抜けていく。勝手に自らを突き動かされるような欲求が引っ込んで、自分が自分である感じが、戻ってくる。

「あれ……」

 ユリカはすっかり気分がなえてしまって、アヤヒから身体を離した。アヤヒはぺたりと床に座り込んで、少しぼんやりとした様子だ。
(やっぱり、アヤヒちゃんも疲れてるんだ)
 自分がどれだけアヤヒに負担をかけていたか知って、ちょっとユリカは申し訳なくなった。その気持ちに被せるように、キューが言う。

「たくさんセックスをしたければ、一人の女の子とじゃなく、たくさんの女の子とエッチするキュー。言ってる意味、分かるかキュー?」
「うん、一人ばっかりとしちゃ、相手が持たないってことだよね……」

(わたしも、マスミさんみたいにたくさん相手を見つけないと、きっと性欲が処理しきれない……)
 ユリカの中で、もうセックスをしないことは考えられないことだった。すっかり、女の子探しに頭がいっぱいになってしまっている。
 一方アヤヒも、快楽の味をしっかりと覚えている。キューにこう聞いたことからも、それは明らかだった。

「それじゃ、ユーマ。わたしたち、昼休みにもう一回エッチするのは、いいの?」
「十分な休憩を挟んでからなら、問題ないキュー」
「やったね、アヤヒちゃん」
「ユリカさん、嬉しそう。わたしたちすっかり紫蘭学園に馴染んできちゃったね……これからも、よろしくね」

 二人はちょっとだらしない笑顔で、ふふと笑いあう。
 ユリカは、確実に紫蘭学園の淫らな伝統に取り込まれようとしていた。
(つづく)






<ふたなり寮>ACT12




 ユリカはアヤヒと別れた後、慌てて教室に向かう。セックスしている間に時間は飛ぶように過ぎて、一時限目は終わってしまっていた。
 教室に戻る前に、ばったりとある人に出くわした。

「あら、アヤヒさん。おはよう」

 ツバキ先生だった。これから体育の授業に向かうのか、簡素なジャージ姿だ。
 着飾っていないにも関わらず、その姿に、ユリカは匂い立つような色気を感じてしまうのだった。服の内側にあるはずの大人びて熟した肢体を想像してしまう。
(わたし、女の人に会うたび、もうこういうことしか考えられないんだろうなぁ……)
 すでに、ユリカの中で気持ちの整理は突き始めていて、以前のように自分を責めて苦しむことはなかった。
(わたしはもう、ふたなりなんだもの……こういう風になるのが、当然)
 
「おはようございます、ツバキ先生」

 ユリカは欲求を秘めながら、にこりと笑顔で挨拶するのだった。

「今朝はどうして遅刻したのかしら?」
「少し体調が悪くて……」
「本当に?」
「ふふ、本当ですよ~」
「キョーコさんとシオリさんも、一限に少し遅れてきたわ。二人は素直に寝坊した、って言ってくれたけど、あなたもなんじゃない?」
「あ~、ばれちゃいました……」

 少し舌を出して、おどけてみせるユリカ。それを見て、ツバキ先生は軽くため息をつきながらも、しょうがないなあ、と言った感じの笑みを浮かべている。
 
「後で職員室に着て、ちゃんと遅刻届を書くこと。いいわね?」
「はーい。それでは、また」

 軽く会釈して、ユリカは教室に戻る。
 ガラリと扉を開けると、クラスメートの女の子たちは、各々数人でかたまって、楽しそうに話し込んでいる。甘ったるいような笑い声がそこら中から聞こえて、ユリカは思わずこう思ってしまう。
(わたし……なんてすばらしい場所にいるんだろう)
 ここには、ユリカの敵は一人もいなかった。みんな女の子同士、友達として仲良くしていこうとしか思っていない。自分のものにして、犯してやろうと意気込んでいるのは、この教室でユリカだけだ。
(ここにいる可愛い子たち、みーんな、わたしのものにしたいよぉ……!)
 アヤヒと交わった後でも、ちっとも元気を失わずに、自分の睾丸がひたすら蠢き続けているのをユリカは感じていた。とめどなく溜まっていくこれを、どんどん出していかないと、頭がどうにかなりそうだ。

「ユーリカ! おっはよ! なにぼーっとしてんの?」

 突然後ろからキョーコが飛びついてきて、ユリカは現実に引き戻された。胸の感触――以前はそんなこと気にもしなかったのに、そこに意識がいってしまう。
 しかもこのカラダは、昨晩ユリカが好きなように犯したカラダだった。もう一度犯してやりたい……今のユリカには、それしか頭にない。

「ごめんごめん」
「来るの、だいぶ遅かったね。わたしたち、さっとシャワー浴びて急いで1限行ったのに」
「ちょっと用事が長引いちゃって~」
「用事ってなんだよー、ユリカー」
「用事は用事だもん」
「ふーん……まあ、ユリカがそう言うなら、無理に聞こうとは思わないけど」

 キョーコとシオリは、お互い首をかしげあう。

「最近ユリカ、変だよね。ちょっとどころじゃなく」
「でも、秘密にしてる理由があるんだよ。きっと。そうだよね」
「……う~ん、今はまだ、いえないかな」
「そっか。それなら、言えるようになったら言ってね。わたしたち、中学からの親友だもの。そうでしょ?」

 二人とも、優しく温かい目でユリカを見てくれていた。

「う、うん……その時に、なったら、ね」

 ユリカは心に、ちくりと細いとげが刺さったような気がしていた。なんだか大事なものを失った気がして、痛みが襲ってきたのだ。しかし、それと引き換えに得た昨晩の快楽は、もう忘れられないものだった。
 2限の授業が始まっても、心に刺さった棘が抜けなくて、ユリカは気分を変えるために、他のことに意識を向けようとしていた。隣の席に座っているサヤカさんに、癒しを求めた。

「次の問題を、サヤカさん、お願いします」
「はい」

 数学の教師に当てられて、すっと立ち上がる身のこなしに、ユリカは惚れ惚れとなった。たなびく金色に輝く紙、まっすぐに黒板を見つめる青い瞳……均整の取れた体つきといい完璧で、まるで精巧に作られた西洋人形のようだ。
 チョークで迷わずに答えの数式を書き込んでいく所作に、賢さを感じる。しっかりとした彼女を、自分のものにして、自分のモノで喘がせたい……そんな妄想をすると、ユリカの股間はすぐに固くなってしまうのだった。

「ねえ、ユリカさん……だよね?」

 突然、授業中にも関わらずサヤカとは逆側の隣の席に座る女の子が話しかけてきた。
(あれ、名前なんだったかな……たしか、ミフミさん?)
 ショートカットのさっぱりした髪で、運動部に所属していそうな活発な笑顔を浮かべている。色気とかそういうイメージはないが、単純に顔かたちは整っていて、可愛い元気な子だと思った。

「ちょっと耳貸して」
「え、うん……」

 よくわからないまま身を寄せると、ミフミさんは両手を口に添えて、耳のすぐ近くでこう囁いた。

「勃起してるでしょ」
「えっ……!」

 ユリカは慌てて飛びのくが、ミフミさんはおかしそうに笑うだけだ。
 自分の下半身を確認すると、確かに誰から見てもわかるくらい勃起して、スカートを押し上げていた。

「授業中は我慢しないと、みんなにばれちゃうよ?」
「ご、ごめんなさい……」
「サヤカさんを見て興奮してたの? やっぱり、あの子綺麗だもんね……うんうん」

(この人、もしかして……)
 こんなにあっさり、自分の勃起を指摘してくるあたり、この子が所属している部活はわかったようなものだった。

「ミフミさん、あなたも……」
「そう、わたしもバレー部に入ろうと思ってるの。よろしくねっ!」
「う、うん!」
 
 意味ありげなアイコンタクトを送ってくるフミエに、ユリカも頷いた。

「アヤヒから、話は聞いたよ? ユリカさんが、わたしたちの代に受け継がれた「ふたなり」なんだってね。あ、わたし、アヤヒと同じ中学校で、幼馴染なんだ」

(そういうことかぁ……でも、なんだか引っかかる)
 ミフミさんは、いかにもまともな女の子にみえる。こんな子があのバレー部に所属しているだなんて、とユリカは色々想像してしまう。マスミさんの前で雌犬と化して、淫らに喘ぐミフミさんの姿を。

「まだわたしは、バレー部の伝統、よくわかってないんだけど……もし溜まっちゃったときは、わたしのこと、呼んでくれてもいいからね。大変なんでしょ?」
「え……うん」
「わたし、頑張るから。って言っても、あんまり気安く使われるのは嫌だなー。わたしのほうが、絶対ユリカさんよりバレー上手いもの」
「上手なの? わたしはちゃんと習ったことすらないから、きっとそうだね」
「実はわたし、中学校のとき県大会にまで出場したことあるんだ。でもちょっと怪我しちゃって、激しい練習とかできなくなっちゃったんだ。だから大人しく勉強してこの学園に来たってわけ」
「そうなんだ……大変だね。わたしなんか帰宅部の軟弱者だもん、尊敬しちゃうな」
「でも、我慢できなくなったら、わたしを苗床にしてもいいから」

 そう言って、ミフミさんは快活な笑みを浮かべるのだった。その印象と、言葉の内容のイメージのギャップがなんとも言えない。
(色んな人がバレー部にはいるんだろうなぁ……)
 そんな女の子たちをもれなく自分のものに出来るんだと思うと、ユリカはワクワクしてくるのだった。

「では次の問題、ユリカさん、お願いします」
「は、はい!」

 ユリカは急に教師にそう呼ばれて、慌てて立ち上がった。きっと今学期の成績はめちゃくちゃなものになるんだろうな、と予感するのだった。

◇◆◇◆◇

 四限が終わり、待ちに待った昼休みが訪れる。ユリカは股間が我慢しきれなくなって、ひっきりなしに我慢汁をこぼしているのを感じ取っていた。
 それを露知らず、キョーコとシオリは話しかけてくる。

「ユリカ、食堂にお昼食べに行こうよ」
「ごめん……今日は、ちょっとお腹の調子が悪くて。さきに行ってていいよ」
「大丈夫? 先に行って、待ってるね」

 適当にあしらって、ユリカはふらりと教室を出る。向かう先は屋上だった。

「屋上で待ってるね♡」

 そう、さっき交換したアプリの中のアヤヒさんから、連絡が届いたのだった。
(はやく……したい……! アヤヒさん、はやく、会いたいよぉ……!)
 今にも理性が崩壊して、廊下を歩いている女の子たちに見境なく襲い掛かりそうだった。
 屋上は人が来なくて安全なのか、そもそも鍵がかかっていないのか、なんてちっとも考えていない。すでに半分、論理的な思考ができなくなりつつあった。
(やっぱり、2限終わりくらいに一回出さないと、持たないかも……)
 明日から頻繁にセックスするために、今日中にもっと相手を見つけなければ、と思いながら、ふらふらと屋上前の扉にたどり着いた。
 と、そこに予想だにしていなかった人影があることに気づく。

「あれ、ユリカさん。おっはよ」

 そこにいたのはさっき話していたミフミさんだ。

「ユリカさんも呼ばれたの?」
「わたしはアヤヒに呼ばれてきたんだけど……」
「え? そうなの?」

 お互いに何が起こっているのかわからない、と言った表情で見つめあった時だった。
 ぎい、と音を立てて屋上の扉が中から開く。そこから顔を出した人物もまた、意外だった。

「こんにちは~、ミフミさん。あれ、ユリカさんまで……。でも大丈夫よ、いらっしゃい♡」

 昨日マスミさんがあの醜い肉棒で犯していた、上級生のマリさんが、柔和な笑みを浮かべていた。
 ゆるく巻かれて、ふわふわとした長い髪が、胸まで届いている。そして、その胸はシオリと負けないくらい――いや、年上なぶん、少し大きいくらいで、たっぷりとして豊かだ。
(体つきも雰囲気もおっとりした、美人さん……こういう人、憧れちゃうなぁ……!)
 ユリカの中にはまだ女の子の部分が残っていて、そういう気持ちは忘れていなかった。
 目の前にいるマリさんは、あの時と打って変わって、ゆるふわな雰囲気を醸し出した素敵な女の人だったのだ。
(つづく)






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